ピンからキリまでの意味は?1やcruzなど語源や由来とどっちが上かも

ピンからキリまでの意味や由来・語源について知っているでしょうか。良いものも悪いものもあるという意味で使われることが多いですが、ピンとキリのどっちが上と下なのでしょうか。この記事では、ピンと1の関係や、意外な由来・語源についてまとめています。

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ピンからキリまでの意味は?

ピンからキリまでの意味①最上から最低・始めから終わりを指す

ランク

ピンからキリまでの意味1つ目は、最上から最低・初めから終わりを指すことです。品質や優劣が上から下まであること、物事の初めと終わりであることを指しています。現代ではピンを最高、キリを最低の意味として使われています。

ほかにも例を挙げてみると、例えば「電気屋さんに冷蔵庫を見に行ったが、性能はピンからキリまであるようだった」「雇用した社員がどのくらい仕事をこなすかは、ピンからキリまでだと思った」「ピンからキリまであるパソコンから自分に合うものを選んだ」などです。

ピンからキリまでの意味②種類が豊富なこと

種類が豊富

ピンからキリまでの意味2つ目は、種類が豊富なことです。一言では説明しきれないほど選択の余地が広いことを指します。例えば「私の友達は人間です」と言ったとします。しかし、人間と言っても、いろんな人がいます。そのいろんな人をピンからキリまでと表現できます。

ほかにも例を挙げてみると、例えば「魚といってもピンからキリまである」「文房具屋にペンを買いに行ったら、種類がピンからキリまであった」「花の種類もピンからキリまであるものだ」などが考えられます。

ピンからキリまで語源や由来は?

ピンからキリまでの語源・由来①どっちが上かの意味は昔と今とは逆だった

昔と今とは逆

ピンからキリまでの語源・由来1つ目は、どっちが上かの意味は昔と今とは逆だったことです。今はピンが上を表しますが、昔は意味が逆のようでした。つまり、ピンが下でキリが上の意味を持っていました。

どっちが上を表すかが、今と昔でなぜ逆だったのかというと、ピンとキリという言葉が、次に後述するかるたを使った賭け事で盛んだったからです。賭け事のかるたでは、ピンが不利でキリの方が有利に勝負が動きました。だから、キリの方が上だったのです。


ピンからキリまでの語源・由来②どっちが上か意味が逆転した時期は不明

時期は不明

ピンからキリまでの語源・由来2つ目は、どっちが上か意味が逆転した時期は不明なことです。逆転の時期は分かりませんが、昭和後期ごろから本来の意味とは違う「色々ある・様々だ」という意味で使われ始めました。またその辺りの時代から、ピンからキリまでがピンキリと略されるようにもなりました。

ピンからキリまでの語源・由来③戦国時代に流行った南蛮かるた

かるた

ピンからキリまでの語源・由来3つ目は、戦国時代に流行った南蛮かるたです。ピンもキリも元をたどれば、戦国時代にポルトガルから日本にやってきた「南蛮かるた」から誕生しています。今でいうトランプのようなもので、南蛮かるたは1~12まで数字が存在しました。そして1はピン、12はキリと呼ばれていました。

南蛮かるたを受けて、日本でも国産の天正かるたが作られるようになりました。南蛮かるたを真似たもので、1~12の数字がある札を使って遊ぶものでした。天正かるたでもピンとキリという言葉が使われています。ピンは1で初め、キリは12で終わりを表しています。

南蛮かるたから始まった天正かるたは、博打遊びとして大流行したそうです。あまりに人々が熱狂するため、かるたの禁止令が出るほどでした。しかし、ダメと言われればやりたくなるのが人の心なのか、隠れて天正かるたができる賭場があり、禁止されても勢いは止まらなかったようです。

ピンからキリまでの語源・由来④ピンはポルトガル語で点のpintaから

ピンはポルトガル語

ピンからキリまでの語源・由来4つ目は、ピンはポルトガル語で点のpintaからです。意味は点・斑点を指します。日本でポルトガル語のピンは、1を意味するようになりました。理由はさいころの1の目から来ているそうです。1の目は赤い点ですから、そこから点を意味するピンは、1と考えられるようになりました。

ピンからキリまでの語源・由来⑤キリはポルトガル語で十字架のcruzから

十字架

ピンからキリまでの語源・由来5つ目は、キリはポルトガル語で十字架のcruzからです。ポルトガル語でcruzは十字・十字架を意味します。しかし、日本ではキリと呼ばれ、次第に10を表すようになりました。なぜなら、十は十字架のように見えるからです。漢数字が由来となりキリは10と考えられるようになりました。

ピンからキリまでの語源・由来⑥きりがない・きりがいいのキリという説

きりがいい

ピンからキリまでの語源・由来6つ目は、きりがない・きりがいいのキリという説です。キリの由来には諸説あり、限り・際限を意味する「限(きり)」が語源だとする見方もあります。日本が独自に作った天正かるたでは、12は最後の数字でキリと呼ばれており、それが語源とする説もあります。

ピンからキリまでの語源・由来⑦キリは花札の12月の絵札からという説

絵札

ピンからキリまでの語源・由来7つ目は、キリは花札の12月の絵札からという説です。キリの由来はかるたではなく花札だとする説もあります。というのも、花札にある12月の絵札には「桐に鳳凰」という札があります。12月は一年の終わりで、また「これっきり」という意味にもとれ、キリの語源だと考えられています。

ちなみに、花札には光札というレアでゲーム得点が高いカードがあります。12月の絵札の「桐に鳳凰」も光札です。桐に鳳凰という名称の由来については、鳳凰は桐にとまるとされる伝説が中国にあり、日本にも伝わっていたからです。鳳凰は鳥類の始祖と考えられている霊鳥で、吉兆の象徴とされています。

鳳凰が桐にとまるのは、桐が古来から神聖な植物だと考えられていたからです。桐は樹木の一種で、軽い・燃えづらい・虫除けする・湿気に強いなどの特徴がありました。そのため、貴重品や衣服の保管場所として重宝されてきた歴史があります。そのことから桐は神聖視され、鳳凰がとまる木だと考えられるようになりました。

ピンからキリまでの語源・由来⑧慣用句ができたのは江戸時代

江戸

ピンからキリまでの語源・由来8つ目は、慣用句ができたのは江戸時代です。ピンとキリの言葉が使われだしたのは、南蛮かるたが日本に入ってきた戦国時代以降のことですが、慣用句自体は江戸時代に誕生しています。意味は現代と逆で、1は数が小さいため価値が低く、12は数が大きく価値も高いと考えられていました。

ピンからキリまでの使い方や例文は?


ピンからキリまでの使い方・例文①たくさん種類があることを指すときに

種類がある

ピンからキリまでの使い方・例文1つ目は、たくさん種類があることを指すときに使えます。優劣は関係なく、とにかくデザインなどの種類が豊富で選択の余地が大きい場合に使えます。例えば、服が欲しいと言った場合、いろいろ種類があるため返事に困りますよね。そういうときに使用できます。

例文を挙げてみるなら、例えば「子供のおもちゃを買おうと思ったが、ピンからキリまであって選ぶのに悩んだ」「彼女に服をあげようと思ったが、ピンからキリまであり、全くどれがいいか見当がつかない」「車といってもピンからキリまであるから、もう少し絞り込んでほしい」などです。

ピンからキリまでの使い方・例文②質の良し悪しが幅広いことを指すときに

質の良し悪し

ピンからキリまでの使い方・例文2つ目は、質の良し悪しが幅広いことを指すときに使えます。品質にムラがあることを伝えたいときに使えます。例えば、パソコンがほしいと言った場合、パソコンごとの性能に差があります。用途を想定しなければおすすめしようにも返事に困りますよね。そういうときに使用できます。

例文を挙げてみるなら、例えば「家電を選ぶにしてもメーカーによって性能はピンからキリまでだ」「ラーメン屋はたくさんあるが、味の良さはピンからキリまである」「人の能力はピンからキリまでだ」などです。

ピンからキリまでの使い方・例文③好みが多様なことを指すときに

好みが多様

ピンからキリまでの使い方・例文3つ目は、好みが多様なことを指すときに使えます。好みとは嗜好のことで、食べ物・服などの好みを指します。例えば、人の好みは十人十色で、まったく同じ趣味嗜好を持った人はいないわけです。そういったことを表現したいときに使用できます。

例文を挙げてみるなら、例えば「人が好む味付けはピンからキリまであるだろう」「人がやる趣味はピンからキリまであるだろう」「好きな映画のジャンルは人によってピンからキリだ」などです。

ピンからキリまでの使い方・例文④技量などのレベルに差があるときに

技量

ピンからキリまでの使い方・例文4つ目は、技量などのレベルに差があるときに使えます。技量とは技能などの習得度や熟練度を指します。例えば、人によって得手不得手、覚える早さに差がありますよね。そういった習得度の幅について表現したいときに使用できます。

例文を挙げてみるなら、例えば「人によって仕事を覚えるスピードはピンからキリだ」「絵が好きでも上達する早さはピンからキリだと思った」「人が持つ表現力はピンからキリだ」などです。

ピンからキリまでの使い方・例文⑤年齢が幅広いときに

年齢が幅広い

ピンからキリまでの使い方・例文5つ目は、年齢が幅広いときに使えます。若い人も老人もいて年齢が幅広いことを指します。例えば学校は年齢層が若いですが、マラソンや登山は年齢を問わない趣味ですよね。そういった年齢を選ばない・幅広い・問わないことを表現したい場合に使用できます。

例文を挙げてみるなら、例えば「趣味でマラソンをしているが、参加している人の年齢はピンからキリまでだ」「趣味のサークルに年齢制限はなく、ピンからキリまでの人がいる」などです。

ピンからキリまではポルトガル語が発祥

以上がピンからキリの意味や語源などでした。ポルトガル語が由来なのは意外な事実だったように思います。また、どっちが上か下かの意味は、昔は逆だったことがわかりましたね。現代でもピンからキリまで・ピンキリのどっちの言い方も使われるので、もし機会があれば言ってみてくださいね。

ほかにもエトセトラ、マクロ・ミクロの違いや意味についてまとめた記事があります。よろしければ、そちらも併せてご覧ください。

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