憐憫の意味とは？不憫との違いや憐憫の情などの使い方・類語・英語も

憐憫という言葉の意味をご存知ですか。こちらの記事では、人の感情を表す言葉と不憫という表現の違いや、具体的な使い方などについて紹介しています。類語や英語についても説明しているので、さまざまな表現方法を知りたい方はぜひご覧になってください。

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1 憐憫の意味とは？不憫との違いは？
2 憐憫の使い方・例文は？
3 憐憫の類語・英語は？
4 自己憐憫とは？対処法は？
5 憐憫という言葉について知って用いてみよう

憐憫の意味とは？不憫との違いは？

憐憫の意味とは誰かをかわいそうだと感じる気持ちのこと

憐憫の意味とは誰かをかわいそうだと感じる気持ちのことです。悲しい気持ちになっている人を見たり、空回りしてしまっている人を見たり、傷ついた人を見た時に感じる心の動きを表しているでしょう。また、自分には関係ないこととして切り離した上で、相手を下に評価するような感情である、という側面もあります。

そのため、良い意味で使えば優しい感情を抱いているイメージになります。しかし、悪い意味で使うと優しくしてあげなければいけない、と上の立場から行動しているようなイメージを与える言葉です。

不憫は状態を表す言葉で憐憫は感情を示す言葉

不憫は状態を表す言葉で憐憫は感情を示す言葉です。不憫という言葉は、基本的には不憫だ、と使ったり、不憫な人だ、と状態を形容するために使われます。一方で、憐憫は相手を見たことで自分の中に湧き起こった感情を表現するための言葉です。

それぞれ説明する対象が違うため、間違えることがないようにしましょう。不憫な人だと憐憫の感情を抱いた、という例文を覚えるとわかりやすいでしょう。

憐憫の使い方・例文は？

憐憫の使い方・例文①彼の目には憐憫が感じられた

憐憫の使い方・例文の1つ目は、彼の目には憐憫が感じられた、です。自分を見ている目に助けてあげなければ、という気持ちが見て取れた場合などに使えます。自分の気持ちだけでなく、相手の気持ちを表す言葉としても使えます。

温かい視線に救われたような気持ちになった、という意味もあります。しかし、多くの場合かわいそうだと思われてしまったと惨めになった、という意味に近いでしょう。

憐憫の使い方・例文②憐憫をたたえた表情が印象的だ

憐憫の使い方・例文の2つ目は、憐憫をたたえた表情が印象的だ、です。絵画の人物の表情を批評したり、誰かの優しげな顔つきを表現するために使われるでしょう。優しそうな人だ、と言うのではなく憐憫をたたえている、と言うことで、優しくしたい、よりも救いたい、という感情に近いことを伝えやすくなります。

憐憫は、人の表情を描くための言葉というよりは、宗教画で描かれた人物や神の表情を説明するために使いやすい、という特徴がある名詞です。

また、憐憫に満ちた表情は、しばしばアンニュイな雰囲気であるとも感じられやすいでしょう。こちらの記事では、アンニュイという言葉の本来の意味や、英語での表現方法、反対の意味の言葉、具体的な使い方などについて紹介しています。アンニュイという言葉を正しく用いてみたい方はぜひご覧になってください。

憐憫の使い方・例文③親愛ではなく憐憫から来る行動だ

憐憫の使い方・例文の3つ目は、親愛ではなく憐憫から来る行動だ、です。親愛ではない、と前置きすることで、親しそうにしているわけではなく、あくまでも憐れだという感情で行動していることを明確にできます。一見優しそうに見える人の感情の歪な一面を、より浮き彫りにして表現できるでしょう。

また、愛しているからではなく助けてあげた方が良いと感じているからだ、と行動の理由を指し示すことで、片思いしてしまっている人に現実を見せる文章にもなります。

憐憫の使い方・例文④憎むこともなくただ憐憫だけしかなかった

憐憫の使い方・例文の4つ目は、憎むこともなくただ憐憫だけしかなかった、です。本来誰かを憎んでしまってもおかしくない経験をしているのに、憐憫だけを抱いている、と伝えることができるでしょう。そのように表現することで、人としての一般的な感情をどこかに忘れてしまったような、不思議な雰囲気を演出できます。

憐憫という言葉単体では幅広いニュアンスがありますが、ただ憐憫だけ、と表現すれば極端な思考になっているようなニュアンスを伝えやすくなります。

また、愛しい気持ちに憎い気持ちが混ざったことを、愛憎と表現することもあるでしょう。こちらの記事では、愛憎という言葉の意味やどんな心の動きとなっているのかを作品と共に紹介しています。愛憎とはどんなものか、何を指すのか知ってみたい方や、感情を表現した作品について知りたい方はぜひご覧になってください。

憐憫の使い方・例文⑤子供を見て憐憫の感情が湧き起こってきた

憐憫の使い方・例文の5つ目は、子供を見て憐憫の感情が湧き起こってきた、です。愛らしいという感情や庇護欲ではなく、憐れな子だ、と感じたことを表すことができます。感情が沸き起こってきた、と伝えることで、見た瞬間に特定の気持ちに駆られたような印象を与えやすくなるでしょう。

より気持ちの動きをリアルに伝え、文章を読んだ人に共感させたい場合におすすめな使い方となっています。印象に残りやすい一文にすることもできるでしょう。

憐憫の類語・英語は？

憐憫と同じ意味で使える類語①容赦

憐憫と同じ意味で使える類語の1つ目は、容赦です。受容して赦す、という意味合いのある言葉なので、相手の事情を汲み取って認めてあげる、というように使うことができるでしょう。憐憫ではなく容赦と表現することで、より相手の立場に立って考えているような印象を与えやすくなります。

また、ご容赦を、というように丁寧な言い方にもしやすい類語です。目上の人に許しを請う意味で使う言葉としても適しているでしょう。

また、容赦という漢字を使った言葉には、ご容赦願います、といった言い回しもあるでしょう。こちらの記事では、仕事上の文面で用いやすい言葉について、どんな意味があるのか、どんな風に使うと正しいのかなどについて紹介しています。類語についても説明しているので、色々な表現を知りたい方はぜひご覧になってください。

憐憫と同じ意味で使える類語②苦しいだろうという同情

憐憫と同じ意味で使える類語の2つ目は、苦しいだろうという同情です。同情という言葉には、相手の感情を推し量るようなイメージがあります。その中でも、相手がつらそうだと感じている場合に、類語として使いやすくなるでしょう。共感ではなく同情と伝えることで、より相手の気持ちを重視しているイメージになります。

憐憫の英語①mercy

憐憫の英語の1つ目は、mercyです。mercyは、名詞として使うことができるためより憐憫と同じように使いやすい言葉となっています。相手に抱くだけでなく、自分に与えてほしい、というニュアンスでも用いやすいのが特徴的です。具体的には、神からの許しを得たい、という意味合いで使うことがあるでしょう。

憐憫の英語②動詞にもする場合pity

憐憫の英語の2つ目は、動詞にする場合pityです。憐れだと感じる、という自分の行動を指す言葉になり、名詞としても動詞としても使えるため、表現の自由度が高いことが特徴的です。また、自分よりも下の立場であると感じている意味合いが強くなるため、失礼にならないように用いる場面に注意が必要です。

自己憐憫とは？対処法は？

自己憐憫とは自分が悲劇的な存在だと思いこんでしまうこと

自己憐憫とは自分が悲劇的な存在だと思いこんでしまうことです。自分で自分が優しくしてもらうべきだ、と考えてしまうだけでなく、時には周囲に対しても自分に優しくするべきだ、という考えが見られるのが特徴的です。やるべきことに手がつかなくなってしまったり、周囲に対して苛立ちを覚えやすくなることもあるでしょう。

また、すぐに悲しい気持ちになってしまう方もいるでしょう。こちらの記事では、打たれ弱いという言葉の意味や、打たれ弱いとされてしまう方の特色、何が原因なのかについて説明しています。メンタルを強くしていくための方法についても説明しているので、前向きになりたい方はぜひご覧になって参考にしてみてください。