足を運ぶの意味・敬語とは?使い方・例文や類語・英語の紹介も
足を運ぶの敬語の使い方を知っていますか?足を運んでいただき、という言い方ができますが丁寧語と謙譲語の一体どちらなのでしょうか。意外と分からない足を運ぶという言葉の意味や敬語の使い方、NG例についてまとめていますので、知らなければぜひご覧ください。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。
目次
足を運ぶの意味とは?
足を運ぶの意味①わざわざ訪ねたり出向くこと
足を運ぶの意味の1つ目はわざわざ訪ねたり出向くことです。意味的には訪問する、行くと一緒です。細かいニュアンスとしては、手間をかけて目的地まで足を運び辿り着いた、という含みがあります。足を運ぶを言い換えると足を動かすとも言え、歩いていくという言葉と似ていますが「運ぶ」はあまり自発的ではない感じです。
「足を運ぶ」は、運ぶと言うぐらいなので、相手の働きかけにより手数をかけて足を運んだ、という受け身なニュアンスも含んでいます。この言葉が使われるとき、足を運ぶ側と運ばせる側が存在します。前者は別に行く用事はなかったけど、要請があったので応じた形になり、させた側は手間をかけて応じてもらった形になります。
足を運ぶの意味②相手への感謝の気持ちが込められている
足を運ぶの意味の2つ目は、相手への感謝の気持ちが込められていることです。この言葉はビジネスシーンでもよく使われます。基本的に足を運ぶように要請した側が言う言葉です。足を運んでくれた人に向けて、ねぎらいや感謝の気持ちを表すために足を運ぶという言葉を使います。
足を運ぶの敬語は?
足を運ぶは慣用句なので敬語に変換できない
足を運ぶは慣用句なので敬語に変換できません。代わりに似た意味の行く、来るの言葉に言い換えて敬語を表現をします。また、足を運ぶの言葉自体が、手間をかけて来て頂いたという相手を立てる意味も含んでいます。慣用句ではありますが、変換しなくても単独で敬語のように丁寧な意味を持つ言葉なのです。
足を運ぶの敬語表現①丁寧語で来ます
足を運ぶの敬語表現1つ目は丁寧語で来ます、です。足を運ぶを来ると言い換えて敬語で表現すると、来ますとなります。相手に足を運んでもらうという状況で、丁寧語の「来ます」はあまり適切な感じはしません。同僚や部下に対して言うならいいかもしれませんが、相手に言うと失礼になる可能性が高いです。
足を運ぶを敬語で言うときは、丁寧語ではなく尊敬語か謙譲語で表現する方が良いでしょう。丁寧語の「来ます」では「相手に手数をかけてまで来てもらってありがたい」というニュアンスが欠けており、適切な表現とは言えません。
足を運ぶの敬語表現②謙譲語でお越しいただく
足を運ぶの敬語表現2つ目は謙譲語でお越しいただく、です。お越しは「来る」頂くは「する」の謙譲語にあたります。「お越しいただく」は自分が来て頂く側だという謙遜が入っているので謙譲語です。
「お越しいただく」は、「足を運ぶ」の手間ひまかけて来てもらっているというニュアンスを謙譲語でくみ取って表現できており、言い換えとして適切な敬語だと言えます。
足を運ぶの敬語表現③謙譲語でお伺いする
足を運ぶの敬語表現3つ目は謙譲語でお伺いする、です。相手に来てもらうのではなく、自分が足を使っていく場合に言います。行くの謙譲語は伺うなので、謙遜してお伺いしにいく形になります。自分が足を運ぶ場合、手間をかけて行ってやる、と言うのは失礼なので、へりくだった表現が適切と言えます。
また行くの謙譲語には参るという表現もあります。自分が足を使って参ります、という意味です。謙譲語でよく使われる表現でもあり、相手の元へ参上するという謙遜した言い方なので、足を運ぶの謙譲語としては適切だと言えます。
足を運ぶの敬語表現④尊敬語でお越しくださる
足を運ぶの敬語表現4つ目は尊敬語でお越しくださる、です。「来る」の尊敬語が「お越しになる」、「与える」の尊敬語が「くださる」となります。相手が手数をかけて足を運んで、こちらの要請に応えてくださるという相手を立てた尊敬語です。
自分のために手間をかけてこちらに向かってくれる、というニュアンスがあるため、足を運ぶの言い換えの敬語として適切だと言えます。
足を運ぶの敬語表現⑤丁寧語でご足労いただく
足を運ぶの敬語表現5つ目は尊敬語でご足労いただく、です。足を運ぶをより上位に言い直した言葉です。手間ひまかけて訪ねてくださった相手とその足を労わる意味合いがあります。相手のことを立てた言い方なので、尊敬語になります。相手の足を煩わせてしまい、申し訳ないと共にありがたいというニュアンスがあります。
足を運ぶの使い方・例文は?
足を運ぶの使い方①足を運んでいただき感謝致します
足を運ぶの使い方1つ目は足を運んでいただき感謝致します、です。相手にここまで来てくださってありがたいという意味です。こちらが恩恵を頂いている表現なので謙譲語的な言い方になります。天候の悪い日だったり、少し無茶な要求で来てもらった場合などで使ってみてはいかがでしょうか。
ビジネスでは言う機会がそれなりにありそうですが、日常ではどうでしょうか。「足を運んでいただき感謝致します」という表現は目上の人に使えます。年上の人の足を煩わせたときなどに使ってみると丁寧でいいかもしれません。
足を運ぶの使い方②遠方から足を運んでいただき申し訳ありません
足を運ぶの使い方2つ目は遠方から足を運んでくださり申し訳ありません、です。遠くから来てもらって本当にすみませんという意味です。来てもらった上に相手に悪いと思っているときに使います。申し訳なくも、相手がお手数かけて恩恵をくださっているので、尊敬語的な表現と言えます。
日常ではあまり「遠方から足を運んでいただき申し訳ありません」という機会や場面はなさそうですね。尊敬語的な言い方なので、目上の人に一方的に負担をかけている状態で、さらに訪ねてもらうときに使ってはどうでしょうか。お世話になっている人とかに言える表現かもしれません。
足を運ぶの使い方③足を運んでいただき恐縮です
足を運ぶの使い方3つ目は足を運んでいただき恐縮です、となります。お手数かけて来てもらって恐れ多く感じています、という意味です。相手の厚意で来てもらって恐れながらも申し訳ないというニュアンスがあります。相手の厚意を頂いているので謙譲語的な使い方です。恐れ多く感じる人物に使ってはどうでしょうか。
日常ではなかなか恐縮に思う人物と付き合いがあることは少ないかもしれません。もし付き合いのある人の中で先生や師匠と呼んでいる・呼ばれている人がいたなら、機会があったら「足を運んでいただき恐縮です」と使ってみてはいかがでしょうか。
足を運ぶの使い方④足を運んでくださり光栄です
足を運ぶの使い方4つ目は足を運んでいただき光栄です、となります。足を運んで頂くことはとても名誉なことのように思います、という意味です。光栄な機会を与えてくださる状態なので尊敬語的です。なかなかなさそうですが、偉大な功績者に訪ねてもらったときに使ってみてはいかがでしょうか。
日常でも光栄な人物とつながりがある人はなかなかいないと思います。また自分の元に会いに来てくれるのも稀な事でしょう。会社などの大きな組織に属していたら別かもしれません。もし珍しくも有名人や芸能人が訪ねてくれるという機会に恵まれたとき、使ってみてはいかがでしょうか。
足を運ぶの使い方⑤本日は足をお運びいただき感謝申し上げます
足を運ぶの使い方5つ目は、本日は足をお運びいただき感謝申し上げます、です。今日はお手数かけて来て頂いて感謝の気持ちでいっぱいです、ということです。相手の厚意で来てもらい、謙遜しつつ感謝を申し上げているので、謙譲語的な表現と言えます。感謝を申し上げているのでより丁重なお礼をした表現だと言えます。
日常ではなかなか丁重に感謝を申し上げるような出来事はないと思います。しかし、個人の日常でも特別な冠婚葬祭の場面では言う機会があるかもしれません。多くの知人が時間を割いて個人の式典に来るわけですから、足を運んでくださったことに感謝を申し上げる数少ない場面と言えます。
足を運ぶのNGな使い方は?
足を運ぶのNG例①自分に対しては使わない
足を運ぶのNG例1つ目は自分に対しては使わないことです。「足を運ぶ」は極端に言うと、手間ひまかけてこちらから訪ねてやったんだ、というニュアンスがあります。文学的表現ならともかく、ビジネスの場では使い方を間違えると不要なトラブルを招いたり、取り返しのつかないこともありえます。
あくまでも、相手がこちらに手数をかけて来てくれたことへの感謝を表現するために使いましょう。自分に対して使うと、訪ねてやった、向かってやったとなり、不適切な言葉になってしまいます。
足を運ぶのNG例②足を運ぼうと思いますは間違った使い方
足を運ぶのNG例2つ目は足を運ぼうと思いますは間違った使い方ということです。例えば相手のお宅にお邪魔するときに「では近い内に足を運ぼうと思います」というのはかなり失礼な言い方になります。「こちらから訪ねてやろうと思います」と言っているのと変わりませんので、気を付けてください。
足を運ぶの類語は?
足を運ぶの類語①訪問する
足を運ぶの類語1つ目は訪問する、です。訪れる、という意味です。一般的にはだれかの家に訪ねたりすることを指します。例えをあげるなら「私は毎週、先生のお宅に訪問してお茶会を楽しむ」という文です。私は毎週、先生とお茶会をするためにお家を訪れている、という意味です。誰かの家にお邪魔するときに使える言葉です。
足を運ぶの類語②出向く
足を運ぶの類語2つ目は出向く、です。自分からどこかに出かけることを指します。家などの屋内から外に出てどこかの目的地に向かったり人と会ったりするときに使う言葉です。例えをあげると「私は準備を済ませ、彼女との待ち合わせ場所に出向いた」という文です。待ち合わせるために外へ出かけた、という意味があります。
足を運ぶの英語は?
足を運ぶの英語①goto~
go to a lot more places
引用元: 英次郎 on the WEB アルク
足を運ぶの英語1つ目はgoto~です。~に行く(足を運ぶ)という意味があります。上記の例文を訳するとより多くの場所に足を運ぶ、となります。go toで~へ行く、a lot more placesでたくさんの場所という意味です。
足を運ぶの英語②cometo~
come to the office
引用元: 英次郎 on the WEB アルク
足を運ぶの英語2つ目はcome to~です。相手の方へ向かう、行くという意味です。上記例文を訳するとオフィスに向かうというなります。come toで~へ行く、the officeはオフィスです。
comeは来るという意味が真っ先に思いつきますよね。行くという意味だと変な感じがします。なぜ行くと訳せるのかというと、相手から見て私が行くことを指しているからです。日本語で言うと「向こう行こう」と思うのと「もうすぐそっちに行くよ!」と相手に言うのでは、少しニュアンスが違うのと一緒だと思われます。
足を運ぶは相手に来てもらったことを感謝する言葉
以上が足を運ぶの意味と使い方、尊敬語や丁寧語、謙譲語などでした。わざわざ向かうというニュアンスがある言葉なので、自分に対して使うと失礼になる場合もあるため気をつけましょう。また、慣用句なので敬語になおすことができません。行くや来ると言い換えて表現しますが、丁寧語にすると、来ますとなりやや不適切です。
使い方に注意は必要ですが、相手に感謝を示せるすてきな敬語なのでぜひ使いこなしてみてください。ほかにも敬語に関する記事や、お役立ち知識をまとめていますので、興味があればぜひご覧ください。
商品やサービスを紹介する記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。