即日退職の方法とは？試用期間中の辞め方とすぐに会社を辞める時の理由も

即日退職で損害賠償を請求されるケースは？

即日退職で損害賠償を請求されるケースはある

即日退職で損害賠償を請求されるケースはとても少ないですが過去にありました。ですがそれは、特定業務や高度な能力を要する担当者をそのプロジェクトのためだけに雇い、即日退職をされたがために契約が頓挫したり、相手方からプロジェクトを打ち切られたり、という会社が多大な損害を被った場合のみです。

実際にそうなった判例では、会社からの損害賠償請求が認められ、労働者は会社に対し、損害賠償請求額の3分の1を支払ったケースもありました。会社に多大な損害を与えてしまうようなケースもあり、労働者も辞め方のマナーには気をつけなくてはいけないということがよくわかりますよね。

即日退職で損害賠償請求に踏み切れないケースのほうが多い

即日退職で損害賠償請求された判例も存在するにはしますが、実際は損害賠償請求に会社側としては踏み切れないパターンの方が多いです。正社員として雇うまでに、企業も多大な費用がかかってはいますが、賠償請求できる額も少ない上に、争っても勝てる見込みは少なく、訴訟費用の回収もできない場合もあるからです。

また、即日退職されてしまわないような職場環境づくりは会社の義務であり、それができていないということが表面化してしまいますよね。一人の従業員相手に訴訟を起こして時間もお金も労力も使う、という会社は少ないと言えます。

即日退職で損害賠償請求するとの脅しには屈しなくて良い

即日退職の意思を伝えたことにより、会社から損害賠償請求すると脅されるパターンがありますが、屈する必要はありません。労働法では労働者が不当に会社に拘束されることのないように労働契約を結ぶ時に会社が契約に入れてはいけない条件があります。

それは、ペナルティとして会社が労働者に違約金を払わせることや、その金額を決めるというものです。会社がペナルティを課す、ということはやってはいけないことなのです。もし脅されて払ってしまうと取り戻すのも大変になりますので、すぐに弁護士に相談すると良いでしょう。

即日退職する方法と流れは？

即日退職する方法と流れ①退職届を提出

即日退職する方法と流れのまず1つ目の手順は、退職届を直属の上司に提出しましょう。ここで要注意なのが、退職願ではなく退職届を出す、ということです。退職願いはお伺いと立てるイメージですが、退職届は辞めると断言するイメージの意味合いがあります。

また、直属の上司とは言っても、人事権を持つようなレベルの部長などに提出することが大事です。退職しようとしたのに、「聞いていない」の一点張りで辞められない、ということを防ぐためにも念の為、内容証明郵便で人事に送っておくと確実です。きちんと退職する、という意思表示をしていることをアピールします。

即日退職する方法と流れ②すぐに有給をとって休む

即日退職する方法と流れの2つ目の手順ですが、次に有給を消化しましょう。退職届を記入する時には、その日付を最短でも2週間先にしておきます。民法第627上によれば、労働契約解除時には解約を申し入れた日から2週間は最低でも必要、ということが定められています。

退職するからもう会社には絶対に行きたくない、そんな方も多いでしょう。ですが、この2週間という期間が定められている以上、いきなり行かなくなる、無断欠勤する、つまりバックレるというような方法は訴えられる可能性を高めてしまいます。

また、このことにより懲戒解雇扱いになってしまうと失業給付受給時の離職票にも記載されますし、今後のキャリアに傷をつける可能性も高いです。手順を踏んでいない非常識な人物だと思われないためにも、行きたくないなら有給を消化することで退職までの期間をのばすようにしましょう。

即日退職する方法と流れ③私物の整理と返却物の確認

即日退職する方法と流れの手順3つ目は、会社に置いてある私物の整理と返却物の確認をしておく、ということです。有給を消化してから辞める、と決めている場合はコツコツと家に持ち帰るようにしておくと良いでしょう。

また、会社に返却しなくてはならない社員証、健康保険証、名刺、備品などもあるでしょうが、こちらは基本的には郵送でも返却可能ですので、会社にもう行きたくないような場合は無理して手渡しせず、郵送で対処でも問題ありません。

3つの手順で即日退職が可能になるということがわかりましたね。この準備期間の間に余裕があれば、次のキャリアをスタートさせるために転職サイトなどへの登録もしておくと新しいスタートが順調に切れるのではないでしょうか。生活費も心配ですよね。人生に必要なお金について興味のある方は関連記事を読んでみてください。

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試用期間中に会社を辞める方法は？

試用期間中の会社の辞め方も通常の正社員のマナーで

試用期間中に会社を辞める方法ですが、試用期間と言っても正社員として雇用契約を結んで働いているため、正規の手続きをきちんと踏んで退職するようにしましょう。前述したように、最短でも2週間前には退職の意思を伝えることが重要ポイントです。

円満に退職するのが希望なら就業規則に則った期間より前に言うか、マナーとして1ヶ月前には言うのがベストです。また、正社員として入ったばかりの試用期間中なので、人事の新卒担当に言うのか配属後の上司に言うのか迷う場合はそれも人事に確認して伝えるようにしましょう。

辞める理由の伝え方

試用期間中に辞める理由の伝え方ですが、主語を自分にするようにしてあくまで自分の意思、気持ちで退職したいのだということを伝えます。ですので、会社批判はNGです。自分が退職したい気持ちをアピールする方が上司に退職を受け入れてもらいやすいからです。

「自分が入社前に想像していた働く自分像と現実が違い、自分には合わないと感じています。試用期間中で大変申し訳無いのですが、退職させていただきたいと考えております。」このように伝えると良いでしょう。

試用期間中に辞める手続きも、正社員として雇われている以上は正規の手続きを踏まなくてはならないということがわかりましたね。それでは、派遣で入った場合にすぐに辞めたくなったらどうすればよいのでしょうか。気になる方は、関連記事をご参考に読んでみてくださいね。

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退職願・退職届の書き方は？

退職願の書き方

退職願の書き方ですが、ポイントは退職することを伺うような表現にする、ということです。表題を「退職願」として1行目のほぼ中央の位置に書きましょう。表題から1行あけて、次の行の一番下に「私儀（わたくしぎ）」と書きます。

私儀の次の行から、「この度、一身上の都合により平成○年○月○日をもちまして退職いたしたく、ここに申し上げます。」という文言とともに、日付と部署と名前と押印、社名と社長名に殿をつけて書きます。

退職届の書き方

退職届の書き方ですが、ポイントは退職願と異なり断定表現にする、ということです。退職願と同様に、「退職届」という表題を1行目中央に記入し、「私儀」から続けて本文を書き出していきます。

「この度、一身上の都合により平成○年○月○日をもちまして退職いたします。」という文言とともに、退職願と同様に、日付と部署と名前と押印、社名と社長名に殿をつけて書きます。

封筒や筆記用具のマナー

封筒や筆記用具のマナーですが、封筒は長形3号か4号、用紙はA4かB5の白い用紙、筆記用具は黒ボールペンか万年費を用意しましょう。縦書きが基本です。封筒の表には退職届、退職願を中央に書きます。

封筒の裏には左下に所属部署名の正式名称と自分の名前をフルネームで書きましょう。できたら郵便番号のついた封筒はやめて、無地であることが好ましいです。書いた書類は三つ折りにしてのりシールで封ができるなら封をして上に「〆」を書いておきましょう。

即日退職する時の理由4選

即日退職する時の理由①体調不良

即日退職する時の理由の1つ目は体調不良です。職場の人間関係がストレスになったり、残業が多くなかなか休みがとれないために体調を崩したり、すぐに辞めたいと思う理由としては最も多いのではないでしょうか。

ずっと出勤していたのに、急に「体調が悪い」と言って即日退職しようとしたら、「本当に体調が悪いの？」と疑われてしまうケースも考えられますよね。できれば、病院で診断書をもらって上司に証明として見せると即日退職もスムーズになるでしょう。

即日退職する時の理由②家族の事情

即日退職する時の理由の2つ目は、家族の事情です。実際に、親の介護がのしかかってきたり、共働きで忙しく子供との時間が取れない、など私生活で仕事と家庭の両立に悩む人も多いですよね。本当は労働時間が長い、休みがとれない、残業が多いというのが不満なのではないでしょうか。

そういった場合でも、そのまま「残業が多いのが嫌です」などと伝えて即日退職すると角が立つので、「家族の事情で」ということを強調すると良いでしょう。本音を感じが良くなるような言い回しにするのがポイントです。

即日退職する時の理由③仕事が合わない

即日退職する時の理由3つ目は、仕事が合わないから、というものです。正社員として入ったものの、本当は上司と合わない、先輩と合わない、会社の風土に合わない、など人間環境や会社に対して合わないと不満を持っている方も多いのではないでしょうか。

ですが、「仕事が合わない」と言ってしまえば、誰のせいにもしていなくて辞める時に誰かを不快にすることはありません。仕事が合わないと一日も早く会社を辞めたい、と思うのも当然のことですよね。即日退職しても、そこまでおかしいと思われることも無いでしょう。

即日退職する時の理由④ステップアップ

即日退職する時の理由の4つ目は、次の人生に向けてステップアップをはかりたい、ということです。本音は給料が低いのが気に入らない、上司の仕事のやり方が気に入らない、という方も多いでしょう。

ですがそれを、高い給料が欲しいのはもっと成長したいから、上司が気に入らないのは、もっとできる上司のもとでスキルアップしたいから、というような意味合いで、違う環境で自分を成長させたい、ステップアップしたい、という理由で伝えると良いです。

即日退職するにしてもマナーは守ろう

即日退職で賠償請求される可能性、方法と流れ、試用期間中に辞める方法、即日退職の理由についてご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。実際に正社員として勤めた会社を辞める時に円満退職を希望して本音を伝えずに建前を伝える、という方はとても多いです。

即日退職は可能であるということがわかりましたが、会社から脅されたり、強く残ってくれと言われて退職するのは少し後味が悪いですよね。正社員として雇われた以上、即日退職するのは気がひける方も多いでしょうが、最低限のマナーは守って退職するのが今後のキャリアのためにもとても重要です。

もし、即日退職を経験してからなかなか次の仕事を決められない、働く気が起きない、という方は関連記事をご参考に読んでみてくださいね。やる気が出る方法も紹介されていますので、次のステップに進むのに役立つでしょう。

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