「していただく(して頂く)」の例文3選!類語や敬語の言い換えも

「していただく」という「してもらう」の敬語表現は様々なシーンで使われますが「して頂く」の漢字表現との違いや「してくださる」等の派生表現との使い分けについては意外に知られていません。ここでは「していただく」を使いこなせるよう例文もまじえて使い方を紹介していきます。

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「していただく」の意味は?漢字や「してくださる」との違いは?

「していただく」の意味はしてもらうの敬語表現

4人での握手

「していただく」の意味はしてもらうの敬語表現です。「来ていただく」「持っていただく」のように、「して」の部分を他の動詞に変える場合も同じような意味合いを表しますし、「説明していただく」のような使い方も可能です。「していただく」という言葉はこのように様々な動詞と組み合わせて使うことが可能になります。

「していただく」はビジネスにおいて非常によく使われる表現であり、会社員をしていればほとんど毎日使う表現であると言っても過言ではないでしょう。「していただく」という表現は尊敬語の表現であり、相手方の行動を上げて表現することで、敬意を示す敬語の一種です。目上の人に対しては積極的に使っていきたい表現です。

「していただく」はひらがなで使う表現

積み重ねた本

「していただく」はひらがなで使う表現はひらがなの表記が基本です。いくつか理由があるのですが、一般的に使われている「して頂く」という漢字表現は厳密に言うと「していただく」というひらがなの表記と意味が違います。そのため、一般的には「して頂く」も使われているものの、ひらがなで表記をした方が無難です。

「してくださる」は相手から自主的にしてくれることを表す表現

腕を組むビジネスマン

「してくださる」は、相手から自主的にしてくれることを表す表現です。「説明していただく」という言葉はこちらからお願いをしたり、あるいは単に相手の行為を敬語表現で言い表しただけになりますが「してくださる」という言い回しを使う場合には、相手方の方からその行為を自主的にやってくれることを示しています。

そのため「説明してくださる」という言い回しになると、その言い回しには相手方の意思も含まれる言い回しになりますので、表現だけではなくその言い回しが意味するところも違ってくるのです。「してくださる」という表現も「していただく」同様に様々な場面で使われる言い回しになりますのでよく覚えておきましょう。

「していただく」の使い方例文3選!

「していただく」の使い方例文①研修をしていただく


3人の会社員

「していただく」の使い方例文の1つ目として、していただくことができる場合の例文を紹介します。例文では「研修をしていただく」という形で使われています。「~していただく」という表現は、「していただく」という表現を使う上で基本的な使い方になりますのでしっかり押さえておきましょう。

ちなみに「してくださる」という表現に関しては「してくだされる」というような言い回しはありませんので注意が必要です。してもらうの可能を表す敬語表現としては「していただける」だけになりますので認識し、変な敬語の使い方にならないよう気を付けましょう。

していただくことができる場合の例文

お疲れ様です。今回は東山商事の大野部長より、研修をしていただくことになりました。大野部長は東山商事でも商品開発のトップを任されている方なので学べる部分は多いかと思います。

「していただく」の使い方例文②出席していただく

フロントでの笑顔

「していただく」の使い方例文の2つ目として、してもらう行為を表す例文を紹介します。してもらう行為を表す例文としては「出席していただく」という表現を使っています。出席してもらうことを表す敬語表現としてはスタンダードな言い回しなので覚えておきたい敬語表現の一つになります。

「出席していただく」といった言い回しには「ご参加いただく」「ご出席いただく」という言い回しも存在しています。一つの敬語表現ではなく、バリエーション豊かに使い分けられた方が、相手方に対して印象のいい話し方ができますので意識するようにするといいでしょう。

してもらう行為を表す例文

今回の祝賀会には沢村社長に出席していただきます。本来こういった場には中々参加されない方なので、失礼のない対応をお願いします。

「していただく」の使い方例文③進行していただく

パソコンでのチェック

「していただく」の使い方例文の3つ目として、依頼を表す例文を紹介します。依頼を表す場合には「していただくことはできないでしょうか」という言い回しになります。この言い回しはビジネスにおいて非常に使いまわしの利く表現になりますので、押さえておきましょう。

似たような言い回しとしては「していただけますでしょうか」という表現もあるのですが、こちらは間違った言い回しになりますので使わないようにしましょう。何故なら「いただけます」の「ます」と「でしょうか」の「です」が立て続けに使われる二重敬語の表現になります。


依頼を表す例文

いつもお世話になっております。新人研修会の件で相談があります。昨日は資料を紙ベースで印刷をして配布するとのことでしたが、事前にPDFでお送りしてタブレットやPCで資料を確認するような形で進行していただくことはできないでしょうか。

「していただく」の類語や敬語の言い換えや例文は?

「していただく」の類語や敬語の言い換えや例文①してもらう

資料の確認中

「していただく」の類語や敬語の言い換えや例文の1つ目として「してもらう」という表現を紹介します。元々「していただく」は「してもらう」の敬語表現になりますので、まったく同じ意味で置き換えることが可能な言い回しになっています。「連絡していただく」「連絡してもらう」の2つについて、意味はまったく同じです。

ただし「〇〇社長に連絡してもらう」といったように、本人がその場にいない状況であってもそのような言葉遣いをすると失礼にあたることが少なくないので注意が必要です。絶対に敬語が必要な目上の相手に対しては「していただく」を、それ以外の同僚や後輩に対しては「してもらう」を使いましょう。

してもらうの例文

まだ取引宛相手にメールを送ったことがないと思うので、今回の会議の調整は新入社員にまかせようと思う。先方に連絡をしてもらうことや、相手の返信に対しての反応や、状況に応じた調整等の指導は君に任せる。

「していただく」の類語や敬語の言い換えや例文②させる

幸いでございます

「していただく」の類語や敬語の言い換えや例文の2つ目として「させる」という表現を紹介します。「させる」という表現は「していただく」の類語であり、「してもらう」が相手方が自分の意思によって行動するのに対して、「させる」はこちら側の意図により相手に動いてもらうことを意味します。

また、こちら側が意図せずとも、相手側が自分の意思ではなく状況に応じてやむを得なくその行動をとった場合においても「させる」という表現を使います。

させるの例文

あれだけ準備をしてきていただいたにも関わらず、結局帰宅させることとなり大変申し訳ありません。

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「していただく」の類語や敬語の言い換えや例文③いただく

2人で握手

「していただく」の類語や敬語の言い換えや例文の3つ目として「いただく」という表現を紹介します。例えば「ご来場いただく」とすることで、こちらに来てもらえることを指す表現になります。「ご来場していただく」とも言えなくもないのですが、「ご来場」の場合は「して」を外した方が、表現に締まりが出ます。

いただくの例文

いつもお世話になっております。来月はお忙しい中、展示説明会のためにご来場いただくこととなりますが、弊社としましても来月の展示説明会には大きな期待をかけております。貴社にとっても売り上げを向上させるきっかけにしていただけると考えております。誠心誠意の対応を心がけて参りますので、今後ともよろしくお願いいたします。

「していただく(して頂く)」の使い方の注意点や誤った使い方は?

「していただく(して頂く)」の使い方の注意点①相手方の行為にのみ使う

ミーティングの風景

「していただく(して頂く)」の使い方の注意点の1つ目は、相手方の行為にのみ使うことです。「していただく」という表現は尊敬語になりますので、相手方の行為にしか使えず、もしも自分の行動に対して使うと間違った敬語表現となるので注意が必要です。

「していただく(して頂く)」の使い方の注意点②使う場所と相手を選ぶ

パソコンを打つ人

「していただく(して頂く)」の使い方の注意点の2つ目は、使う場所と相手を選ぶことです。「していただく」という表現は非常に丁寧な表現である反面、使う場面を間違えると相手に対して堅苦しく映る表現でもありますので注意が必要です。「していただく」という言葉を使うにふさわしいフォーマルなシーンで使いましょう。

基本的な使い分けとしては、目上の人に対しては「していただく」という表現を使っても不自然にはなりませんが、丁寧語で接している部下等には「してもらう」という表現の方がいいでしょう。上司が部下に丁寧語で接するのも一般的になりつつありますが、堅苦し過ぎると距離を感じることもありますので注意が必要です。

「していただく(して頂く)」の誤った使い方①「して頂く」という漢字表記

笑顔の会社員

「していただく(して頂く)」の誤った使い方の1つ目として、「して頂く」という漢字表記が挙げられます。「頂く」という言葉は「物をもらう」「食べる」の敬語表現として使われる言葉であり、「していただく」という言葉における「いただく」とは厳密には違いますので、本来は使い分ける必要があります。

しかしながら、実際にほとんどのパソコンにおいて「していただく」と入力すると「して頂く」と変換ができるようになっていますし、実際に同じ意味と認識されて「して頂く」という表現を使うことも少なくありません。そのため、自分自身では「して頂く」を使わず、相手の使用に関しては許容するのがいいかもしれません。

もちろん直属の部下等、指導すべき相手には「して頂く」という表記は使わずに「していただく」に統一することは伝えた方が良いでしょう。

「していただく(して頂く)」の誤った使い方②謙譲語表現との組み合わせ

議論する男性社員

「していただく(して頂く)」の誤った使い方の2つ目として、謙譲語表現との組み合わせが挙げられます。例えば相手方に来ていただけるような状況にあたって「お伺いしていただける」と言うと非常に不自然で間違った表現になります。「していただく」はしてもらうの尊敬語にあたる表現です。尊敬語のみで使いましょう。

敬語表現は非常に難しいと感じることもありますが「させていただく」という言葉を使う場合にも注意が必要なシーンが少なくありません。下記の関連記事は「していただく」とともに知っておきたい「させていただく」という表現を学ぶ上でおすすめの記事内容になっていますので、是非こちらも確認してみてください!

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「していただく(して頂く)」の誤った使い方③二重敬語

女性とコンピューター

「していただく(して頂く)」の誤った使い方の3つ目として、二重敬語が挙げられます。「していただく」という表現に限らず、二重敬語は間違った日本語の使い方になってしまいますので注意が必要です。「いらっしゃっていただく」などが二重敬語の表現に該当します。

「していただく」という敬語表現を使いこなそう!

「していただく」という表現やその派生表現である「してくださる」や類語の表現も併せて説明をしてきました。ここで紹介してきたことは、社会人であればどんな業種に就いていても役に立つことでしょう。ここで紹介した「していただく」「してくださる」の知識があなたの仕事において早速役立つことがあればうれしいです!


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