前略の意味とは?草々との使い方と手紙の書き方例文7選も

手紙を書くときに「拝啓」「敬具」と使うことが多いと思われますが、「前略」「草々」を使って書いたことがありますか。今回は前略と早々の意味や使い方、手紙の書き方の例文を紹介しながら説明していきます。その時々にあった手紙を書けるようになると素敵ですね。

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前略とは?意味は?

前略の意味とは前を略します

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前略の意味とは「前を略します」です。ここでいう「前」とは、手紙で使う時候の挨拶のことを言います。一般的に手紙では、「暑い日が続いておりますが」といった時候の挨拶を入れることが手紙の書き方のマナーとされていますので、「前略」と書くことで「ご挨拶を省かせていただきます」と伝えることができるのです。

前略とは頭語のこと

書く

前略とは「頭語」のことです。「頭語」とは、手紙の冒頭に書かなければいけない言葉のことですので、その一つが「前略」になります。「拝啓」や「謹啓」も頭語の一つになりますので、目にしたことがある方もいるかもしれません。

前略と一緒に使える結語とは?

前略と一緒に使える結語①草々

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最初にご紹介する、前略と一緒に使える結語は「草々」です。「草々(そうそう)」とは、「忙しい、慌ただしい」という意味がありますから、「簡略します」という意味を持ちます。手紙で「草々」と使うと、「慌ただしく手紙を終えることになり申し訳ございません」という意味を相手に伝えることができます。

また「草々」という漢字を使うことが一般的ですが、中には「早々」という漢字を使う方もいます。どちらも間違いではありませんので、覚えておくと便利でしょう。

前略と一緒に使える結語②女性はかしこ

女子

続いてご紹介する、前略と一緒に使える結語の2つ目は、女性は「かしこ」です。「畏る(かしこまる)」を語源にした言葉で「恐縮しています、恐れ多い」と相手への敬意を表現した言葉になります。「かしこ」は女性が手紙を書くときだけに使える結語になりますので、男性は使わないようにご注意くださいね。

「かしこ」は「前略」だけではなく「拝啓」などほかの頭語にも使うことができる、便利な結語です。手紙の最後に「かしこ」と書いているとやわらかい印象を与えることができ、それぞれの結語を覚えなくても使えますので、女性のみなさんはぜひ覚えておきましょう。

前略の手紙の書き方と使い方例文8選!

前略の手紙の書き方と使い方例文①連絡事項を伝えるとき


連絡

最初にご紹介する、前略の手紙の書き方と使い方例文の1つ目は、「連絡事項を伝えるとき」です。急いで伝えたい要件がある場合には、「前略」を使って挨拶文を省略しても問題ありません。

例文は「前略 取り急ぎ、要件をお伝えしたくご連絡致しました。10日にご来社頂くことは可能でしょうか。よろしくお願いいたします。 草々」「前略 ご相談したいことがありご連絡差し上げました。改めてお電話いたします。 草々」となります。

前略の手紙の書き方と使い方例文②お礼を伝えるとき

お礼

続いてご紹介する、前略の手紙の書き方と使い方例文の2つ目は「お礼を伝えるとき」です。急いでお礼を伝えたいときにも、「前略」を使って手紙を書くことができます。

たとえば「前略 この度は資料のご請求をいただきありがとうございます。早速お送りいたしますので、ご確認くださいませ。 草々」「前略 先日はご来社いただきありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。 草々」と何にお礼を伝えたいのかを織り交ぜながら書くと良いでしょう。

前略の手紙の書き方と使い方例文③お詫びしたいとき

謝る

続いてご紹介する、前略の手紙の書き方と使い方例文の3つ目は「お詫びしたいとき」です。謝罪したい場合には、最初にお詫びの文章を書くために、冒頭の挨拶文を省略することがあります。その場合に「前略」を使って書き始めます。

たとえば「前略 この度は弊社の不備でご迷惑をおかけすることになり、誠に申し訳ございません。 草々」「前略 この度は私の急な入院で、みなさまにご迷惑をおかけし、お詫び申し上げます。 草々」と書いていきます。

前略の手紙の書き方と使い方例文④相手の安否を尋ねるとき

家族

続いてご紹介する、前略の手紙の書き方と使い方例文の4つ目は「相手の安否を尋ねるとき」です。久しぶりに手紙を書くときには、相手の状況が変わりないか、体や健康、そして仕事などを気遣う文章を入れていきます。そのときにも「前略」を使うことができます。

たとえば「前略 すっかりご無沙汰しておりますが、その後お変わりありませんか。」「前略 昨年お会いしてからご無沙汰しておりますが、お元気でいらっしゃいますか。」と書き出します。手紙の冒頭で相手の安否を尋ねることで、気遣う気持ちを伝えることができるでしょう。

前略の手紙の書き方と使い方例文⑤やわらかい印象を残したいとき

優しい

続いてご紹介する、前略の手紙の書き方と使い方例文の5つ目は「やわらかい印象を残したいとき」です。「前略」と書くと、少し固い印象を与える場合もあります。相手によってはもう少しやわらかい印象を残したいという場合もあるでしょうから、その場合には「前略失礼いたします」という書き方に変えます。

たとえば「前略失礼いたします。先日はご来社いただきありがとうございました。」「前略失礼いたします。来週の会食の件につきまして、ご相談させていただき、ご連絡差し上げました。」と書き出していくと良いでしょう。

前略の手紙の書き方と使い方例文⑥お知らせがあるとき

お知らせ

続いてご紹介する、前略の手紙の書き方と使い方例文の6つ目は「お知らせがあるとき」です。取り急ぎお知らせしたいことがある場合にも、「前略」を使って手紙を書くことができます。

例えば「前略 先日は私たちのために遠いところお越しいただきありがとうございました。つきましては、おばさまのご自宅にに粗品をお送りしましたので、お受け取りくださいませ。 草々」と書くことができます。

前略の手紙の書き方と使い方例文⑦お祝いの言葉を送るとき

おめでとう

続いてご紹介する、前略の手紙の書き方と使い方例文の7つ目は「お祝いの言葉を送るとき」です。何よりもまずお祝いの「おめでとう!」という気持ちを伝えたいときにも、「前略」を使うことができます。

たとえば「前略 この度はコンクールでの受賞おめでとうございます。胸を揺さぶるような演奏に感動しました。叔母としてとても誇らしく思います。またお会いできる日を楽しみにしています。 草々」と書くことができます。ただ単にお祝いの言葉を書くよりも、プラスで一言添えると相手の印象ももっとよくなります。

前略の手紙の書き方と使い方例文⑧報告したいとき

報告

続いてご紹介する、前略の手紙の書き方と使い方例文の8つ目は「報告したいとき」です。こちらがどんな状況なのか報告をしないと、相手が不安になっていることもあるでしょうから、何かを報告するときにも「前略」を使って取り急ぎ連絡をするという形をとることができます。

たとえば「前略 この度はお申込みいただきありがとうございます。書類審査を通りましたのでご報告させていただきます。面接の日程については来週以降に改めてご連絡差し上げます。 草々」と書くことができます。取り急ぎ連絡をすることで、相手の安心感も高まることでしょう。

「前略」「草々」以外の頭語と結語とは?

「前略」「草々」以外の頭語と結語①「拝啓」「敬具」

手紙

「前略」「草々」以外の頭語と結語でご紹介する1つ目は、「拝啓」「敬具」です。「拝啓(はいけい)」は「謹んで申し上げます」という意味の頭語で、ビジネス文書以外の手紙でよく使われる頭語です。「拝啓」の後には、「寒い日が続きますが」などの時候の挨拶を入れます。

そして「敬具」は「謹んで申す」という意味がある、結語です。「草々」と同じように文章の最後に入れることで、結びの挨拶として使われます。一般的によく使われる手紙の頭語と結語になるので、まずはこちらを覚えておくと便利です。

「前略」「草々」以外の頭語と結語②「謹啓」「謹言」

家族

続いてご紹介する、「前略」「草々」以外の頭語と結語の2つ目は「謹啓」「謹言」です。「謹啓(きんけい)」は「謹んだ申し上げます」という意味がある、頭語です。「拝啓」よりももっと丁寧な言葉になりますので、目上の方や取引先の方など敬意を払いたい方に使うとよいでしょう。

そして「謹言(きんげん)」は「謹んで言う」と言う意味がある結語なので、手紙の最後に使います。「謹」には「丁寧にする、恐れ敬う」と言う意味がありますから、相手に丁寧な印象を与えることができます。

「前略」「草々」以外の頭語と結語③「急啓」「草々」

急ぐ

続いてご紹介する、「前略」「草々」以外の頭語と結語の3つ目は「急啓」「草々」です。「急啓(きゅうけい)」とは、緊急で連絡したいときに使われる手紙の頭語の一つです。「急ぎ啓する」「取り急ぎ申し上げます」という意味があります。「急啓」の結語は「前略」と同じように「草々」を使います。

取り急ぎ申し上げますという意味の「急啓」は、「急白(きゅうびゃく)」「急呈(きゅうてい)」を使って言い換えることができます。また、手紙を書く人が女性の場合には頭語として、「取り急ぎ申し上げます」を使うこともできます。

「前略」「草々」以外の頭語と結語④「拝復」「敬具」

返事

続いてご紹介する、「前略」「草々」以外の頭語と結語の4つ目は「拝復」「敬具」です。「拝復(はいふく)」と「敬具」はお手紙の返事を書くときに使う頭語と結語です。「拝復」は「復啓(ふくけい)」や「謹復(きんぷく)」とも言い換えることができます。

また手紙の書き手が女性の場合には、頭語として「お手紙拝見いたしました」と書くこともできます。結語の「敬具」は「拝答(はいとう)」「敬答(けいとう)」と書くこともできますから、言い換えたいときに使ってみましょう。書き手が女性の場合には結語に「かしこ」も使えます。

「前略」「草々」以外の頭語と結語⑤「拝啓」「拝具」

初めて

続いてご紹介する、「前略」「草々」以外の頭語と結語の5つ目は、「拝啓」「拝具」です。「拝啓」と「拝具」を使うときは、面識のない方に手紙を出す場合に使われます。頭語の「拝啓」は「拝呈(はいてい)」や「初めてお便りを差し上げます」とも書き換えることができます。

また結語の「拝具」は「謹んで申し上げました」という意味があります。「拝具」は「敬具」「敬白」、書き手が女性の場合には「かしこ」とも言い換えることができます。

前略の使い方の注意点とは?ビジネス文書には使わない方が良い?

前略の使い方の注意点①目上の人には使わない

会社

前略の使い方の注意点の1つ目は、「目上の人には使わない」ということです。「前略」は「前文を省略します」という意味がありますから、目上の方に省略をして何かをするということは失礼に当たるのです。

基本的には使わないのがマナーですが、どうしても緊急の連絡をしたい場合や、相手との信頼関係ができている場合には使っても問題ありません。「前略」を使っても大丈夫な相手なのかどうか、きちんと見極めてから使うことが大切です。

前略の使い方の注意点②書き方は手紙の文頭に書く

書く

続いてご紹介する、前略の使い方の注意点の2つ目は「書き方は手紙の文頭に書く」ことです。手紙の書き方に慣れていないと、前略をどこに書いたらいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。書く位置は、手紙の最初の行は1つあけ、2行目の頭に書きます。縦書きの場合は右上、横書きの場合は一番左です。

「前略」を書いたら、その次の行から手紙の内容をスタートさせていきましょう。結語の「草々」は本文の最終文の次の行に書きます。縦書きなら一番下に、横書きなら一番右端に書くことになります。

前略の使い方の注意点③ビジネス文書では使わない

プライベート

続いてご紹介する、前略の使い方の注意点の3つ目は、「ビジネス文書では使わない」ということです。ビジネス文書で「前略」を使ってしまうと「省略」した行為が、相手への失礼な行為と取られてしまう可能性があります。そこで使わないのが基本です。

ただし急いで用件を伝えたいときや、謝罪がメインの内容を送りたいとき、そして「前略」を使っても問題ない信頼関係ができている間柄であれば、使えることもあります。基本は使わないものの、例外があることも踏まえて臨機応変に対応していきましょう。

前略を使って手紙を上手に送ろう!

「前略」は時候の挨拶を省略することができるので、相手に素早く用件を伝えたいときに便利な言葉です。ビジネス文書で使ったり、目上の方に使うには失礼になる場合がありますから、ケースバイケースでどんなときに使っていいのかは覚えておきましょう。

ビジネスシーンでは、手紙を送る機会も多々あることでしょう。送った相手に失礼な印象を与えないように、ビジネスマナーも覚えておくとよいですね。返信用封筒のマナーでは宛名と差出人の書き方、そして入れ方や折り方なども重視されます。ぜひこちらの記事も参考にしてみてくださいね!

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