お二方の意味は?敬語や尊敬語に間違えやすいビジネスマナー5選も

お二方という言葉はビジネスにおいて使われる敬語表現ですが、使い方を間違いやすい表現でもあります。ここでは改めてその意味や、名簿や一覧を確認するようなシーンにおける使い方やマナーを説明するとともに、間違えやすいビジネス表現も併せて紹介していきます。

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お二方の意味は?

お二方の意味は2人を表す尊敬語としての敬語表現

2人での仕事

お二方の意味は、2人を表す尊敬語表現です。お二方は敬語として使える表現であり、フォーマルな言い回しで2人を意味します。また丁寧な言い回しで2人を意味することもあります。2名というのはカップルや夫婦をはじめとして、その人数単位で動くことはビジネスの場面でも日常生活でもよく見られます。

そのため2名を言い表す敬語表現というのは意外によく使うものなのです。ちなみに2名を表す敬語表現にはお二人様、二名様といったものも挙げられます。この表現は二人、二名に様を付けた敬語表現であり、お二方のような完成された敬語表現ではないものの、現実にお二方と並んでよく使われる敬語表現です。

お二方の意味は2人1組を表し単なる2人を表現しない

2人での仕事

お二方の意味は2人1組を意味し、単なる2人を表現はしません。お二方というのは2名を表す敬語表現ではあるものの、その2人には何らかの関係性があることが前提です。そのため、関係性がない2人や関係性が薄い2人を言い表す際にこの敬語表現は使わない方がいいでしょう。

例えばレストランでバラバラに待っている2人を指して「お二方、カウンター席の空いている席へお座りください」といった敬語の使い方は間違っています。「お待ちの1名様お二人はカウンターの空いている席へお座りください」という敬語の使い方の方が正しいと言えるもののそれぞれに声をかけるのがさらにベターと言えます。

お二方は自分を含めない2人を表す

2人での仕事

お二方は自分を含めない2人を表します。そのため、例えば自分がパートナーといる時に自分を含めて「私たちお二方はこちらでお待ちしていればよろしいでしょうか」などという表現は、敬語の使い方として間違っています。何故ならお二方は尊敬語なので一人称には使えない敬語表現であるためです。

お二方の使い方は?

お二方の使い方①夫婦やカップルを表す

結婚の風景

お二方の使い方の1つ目は、夫婦やカップルを表します。お二方という表現を夫婦に使う場面は非常に多いと言えます。夫婦やカップルは愛情で結ばれた2人であり、バラバラに扱うことが失礼にあたることが少なくありません。そして愛情で結ばれた2人だからこそ2人1組で対応されることが喜ばれるのです。

そのため、夫婦やカップルを指し示す際にはこのお二方という表現を進んで使っていきたいものです。ある意味、夫婦やカップルをお二方と呼ぶのはマナーとも言えるでしょう。

お二方の使い方②同性の2人1組も表現できる

2人の女性

お二方の使い方の2つ目は、同性の2人1組も表現できます。例えば「そちらでお待ちのお二方は中にお入りください」といった形で、建物の中に誘導する際にお二方という表現を使うことができます。夫婦やカップルのような異性同士の2人組に対してだけではなく、同性の二人に対しても問題なく使うことができます。

お二方の使い方③ビジネスマナーに沿って使う

2人での仕事

お二方の使い方の3つ目は、ビジネスマナーに沿って使うことです。例えばビジネスにおいて取引先の2人が来社している時に、それぞれと親しい間柄であり普段は敬語など使わないので「そっちの2人はここに座ってね」などと声をかけると、周囲からビジネスマナーを疑われます。

例え親しい間柄であっても、ビジネス目的で来社しているのであればお客様であり、「〇〇株式会社のお二方はこちらにお座りください」といった形で、ビジネスマナーに沿って誘導すべきでしょう。これは決して行き過ぎたビジネスマナーではなく、最低限のビジネスマナーであると言えます。

お二方の使い方例文7選

お二方の使い方例文①結婚式での新郎新婦やご友人夫婦を表現する場合

結婚式の風景

お二方の使い方例文の1つ目は、結婚式での新郎新婦やご友人夫婦を表現する場合です。例えば新郎新婦には「お二方はこちらにお越しになり、お色直しの準備にお進みくださいませ」といった形で、結婚式の進行の際にも「お二方」といった形で呼びます。

またご友人夫妻に対しても「〇〇様お二方はこちらにご着席ください」といった形で、夫婦一組で呼ぶのがマナーになっています。個別に用事がある時以外は、2人1組でお呼びするのがマナーと言えます。


お二方の使い方例文②ビジネスマナーに沿ったメールでの使い方

笑顔の男性

お二方の使い方例文の2つ目は、ビジネスマナーに沿ったメールでの使い方を紹介します。例えば「弊社へお越しになられる際には、お二方に一旦会社施設をご案内いたしますので、受付の者にお声がけくださいませ」といった形で使います。もしも2人1組で来社する場合にはお二方という敬語表現をメールで使います。

もちろん〇〇様と△△様という表現も使えるのですが、この表現は1回限定の表現となります。短いビジネスメールで2人のことを呼称するのが1回であればこの表現でも問題はないのですが、同じビジネスメールの中で2回以上呼称がある場合にはお二方を使った方が締まりのある文章になります。

お二方の使い方例文③宿泊施設でのシーン

気合が入る女性

お二方の使い方例文の3つ目は、宿泊施設でのシーンです。宿泊施設では2人1組で泊まっている人のことをお二方と呼びます。「夕食の際にはお二方ともゆかたに着替えて大広間までお越しくださいませ」といった形で使います。

お二方の使い方例文④名簿や一覧を確認する場合

名簿の風景

お二方の使い方例文の4つ目は、名簿や一覧を確認する場合です。例えば「お二方は群馬県からお越しの〇〇様ご夫婦でよろしいでしょうか」といった形で使います。名簿や一覧からは顔が分からないシーンも少なくないため、このような形で確認を取ることが少なくないのです。

お二方の使い方例文⑤名簿や一覧から2名かどうかを確認する場合

ミーティングの風景

お二方の使い方例文の5つ目は、名簿や一覧から2名かどうかを確認する場合です。名簿や一覧から2名かどうかを確認する場合の例文としては「お二方はご兄弟でよろしいでしょうか」といった使い方をします。名簿や一覧で苗字が同じ2人を発見した場合、2人1組であることを確認する際にもお二方を使います。

ちなみにこのような形で名簿や一覧から2名かどうかを確認する時には、2名1組である可能性が高いと思われる時に使用します。名簿や一覧からその確認が難しい場合には片方に「後ろにいらっしゃる方と一緒にお越しでしょうか」などと聞いた方が無難です。


お二方の使い方例文⑥会議での出席確認

3人の会社員

お二方の使い方例文の6つ目は、会議での出席確認です。「〇〇株式会社のお二方はいらっしゃいますでしょうか」といった形で使います。会議の出席においては会社名だけ分かっていても、出席者名の通知がない場合もあります。その場合はこのように会社名にお二方を付けて呼称します。

お二方の使い方例文⑦交通機関での確認のシーン

笑顔の女性

お二方の使い方例文の7つ目は交通機関での確認の場面です。「14時の便にご搭乗ですね。お二方は隣同士の席の方がよろしいでしょうか」といった形で使います。カップルであれば隣同士の方がいいでしょうがビジネスの場合相手に気を遣うので離れた席を希望することもあり、お二方という表現を使いこういう聞き方をします。

ビジネスで間違えやすい敬語5選

ビジネスで間違えやすい敬語①ご連絡させていただきます

パソコンを打つ男性

ビジネスで間違えやすい敬語の1つ目は「ご連絡させていただきます」という表現です。「させていただく」という敬語表現は相手から許可をもらった事項に対してのみ使える敬語表現であり、自発的に連絡をする際に使うと間違った敬語表現となるので注意が必要です。この表現は意外に使えるシーンが限定されます。

ビジネスで間違えやすい敬語②お伺いいたします

歩く会社員たち

ビジネスで間違えやすい敬語の2つ目は「お伺いいたします」という表現です。一般的によく使われている表現なのですが、正しくは「お伺いします」となります。何故なら「お伺いいたします」という表現は「伺う」と「いたす」という謙譲語を重ねて使う二重敬語に該当するからです。

二重敬語は間違った敬語表現となります。そのためこのような表現は「お伺いいたします」以外にも避けるべきでしょう。「お伺いします」だと物足りない敬語表現に感じるかもしれませんが、謙譲語の敬語表現としては十分に丁寧な言い回しであると言えます。

ビジネスで間違えやすい敬語③各位様

腕を組む男性

ビジネスで間違えやすい敬語の3つ目は「各位様」です。まず「各位」自体が複数の相手を指す敬語表現であるため、様を付ける必要がありません。そのため「各位様」とするのは二重敬語と同じニュアンスで間違った敬語表現であると言えます。

また、「様」という表現は「2名様」「3名様」という使い方はあるものの一般的には人の名前に対して使う表現になります。そのため「各位様」も間違いですし「社長様」「部長様」とビジネスメールを送るのも間違いになります。「各位」や役職に対して「様」を付けるのは間違った敬語表現であると認識しておきましょう。

ビジネスで間違えやすい敬語④お電話差し上げます

電話する女性

ビジネスで間違えやすい敬語の4つ目は「お電話差し上げます」という表現です。この敬語表現は非常に差し出がましい表現であり、多くの場合相手が失礼に感じる敬語表現であると言えます。例えば相手方が何度も電話して欲しいとお願いしてきている場合にはこのような表現を使っても相手は失礼に感じないかもしれません。

しかし、相手が電話して欲しい旨を頼んでもいないのにこちらから電話することを提案する際に「お電話差し上げます」というのは「電話してあげます」と言っているように聞こえるので、多くの人が失礼に感じます。そのためこのような表現は使わないのが無難でしょう。

ちなみに下記の関連記事は「お電話差し上げます」という表現が何故よろしくない敬語表現であるのかを詳しく説明しているとともに、その言い換え表現まで紹介しているおすすめの内容です。特にこういった表現を、今まで違和感なく使っていた人は是非確認してみてください!

ビジネスで間違えやすい敬語⑤していただけますでしょうか

受付での笑顔

ビジネスで間違えやすい敬語の5つ目は「していただけますでしょうか」という表現です。この表現は一見間違った敬語表現には見えないのですが、実は二重敬語に該当する表現であるため間違った敬語表現になるのです。

「していただけますでしょうか」の「していただく」は尊敬語を表し、また「でしょうか」の「で」は丁寧語「です」を省略したものなので、敬語を連続して使っている二重敬語に該当するのです。そのため、他の表現に言い換えて依頼をするようにしましょう。

お二方という言葉を正しく使いこなそう!

お二方という言葉を正しく使いこなすことで、ビジネスのシーンをはじめとして2人1組を呼称する時に、相手の印象が良くなります。2人1組で相手のことを呼ぶシーンはビジネスでも日常でも意外に少なくないものです。

特に夫婦やカップルは2名1組で扱うのがマナーであり、それが喜ばれる文化もあります。お二方という表現を使うだけでも相手を喜ばせる側面もあるのです。それを意識してお二方という表現を使っていくことで、どんな相手とも良好なコミュニケーションが期待できますので、進んでお二方という表現を使いましょう!


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