リードタイムの意味とは?生産や発注・配送や納品で意味合いは変わる?
ビジネス用語の「リードタイム」の意味や使い方をご存知でしょうか?生産や発注・配送や納品などの段階ごとに意味は違ってきます。リードタイムの詳しい工程や、どんな業界で使われる言葉なのか、そしてその使い方やメリットまで詳しく解説していきます。
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目次
リードタイムの意味とは?
リードタイムの意味とは発注してから納品されるまでに必要とされる時間
リードタイムの意味とは発注してから納品されるまでに必要とされる時間のことです。生産や流通や開発などの現場で用いられる言葉で、主には製造業で使用されることが多くなります。商品を受注した後に、開発して生産、そして納品までの期間を表す言葉です。
リードタイムは英語で「lead time」
リードタイムは英語で「lead time」と表記します。製品を企画してから生産開始までの時間、商品を発注してから納品までの時間という意味になります。つまり定まった数値をいうものではなく、状況によってその日数は変わります。
リードタイムと納期の違いは?
リードタイムと納期の違い①期間を指すか日付を指すか
リードタイムと納期の違いは期間を指すか日付を指すかということです。納期は納品する期限のことを言い、具体的に日付を指します。例えば「3日間」というように日数を表記されるリードタイムに対して、納期は「○月○日」または「3営業日後」というように表記されます。
リードタイムと納期の違い②リードタイムは短いほど良い
リードタイムと納期の違い2つ目はリードタイムというのは短いほど良いということです。納期ははっきりとした日付がわかりますが、期間を表すリードタイムはその日数が短いほど、競合他社よりも優位に立つことができることから、より短い方が良いものという違いがあります。
リードタイムの意味は生産や発注・配送や納品で変わる?
リードタイムの意味は生産や発注・配送や納品で変わる①発注から完成まで
リードタイムの意味は生産や発注・配送や納品で変わる、1つ目は発注から完成までという意味があります。生産や発注などでは製品の発注が入ってから実際に商品として完成するまでの期間を指して言うことが多くなります。
リードタイムの意味は生産や発注・配送や納品で変わる②手元に届くまで
リードタイムの意味は生産や発注・配送や納品で変わる、2つ目は手元に届くまでという意味があります。配送や納品などでは注文を受けてから、実際にその商品が手元に届くまでの期間を指して使われることが多くなります。
納品や納入はビジネスでどちらも使われる言葉ですがその違いはご存知ですか?納入にはどんな意味があるのか、また納品や納付との違いや、納入の類語や対義語の記事をあわせてご覧ください。正しい意味と使い方を覚えてビジネスに活かしましょう。
リードタイムの意味は生産や発注・配送や納品で変わる③全ての期間を含める
リードタイムの意味は生産や発注・配送や納品で変わる、3つ目は全ての期間を含めての意味です。リードタイムには段階を分けてそれぞれの期間を言う場合と、商品が発注から手元に届くまでの全てを含めて言う場合があります。
リードタイムの類語3選
リードタイムの類語①所要期間
リードタイムの類語1つ目は「所要期間」です。所要というのは必要なことや必要とすること、またなすべき用件などという意味があり、完成するまでに必要な期間、手元に届くまでに必要な期間を表す言葉として所要期間が使えます。
リードタイムの類語②所要時間
リードタイムの類語2つ目は「所要時間」です。リードタイムは期間だけでなく時間を表すこともあります。何日間もかかるものだけでなく当日中に注文して手元に届く場合もあり、その場合には所要期間ではなく所要時間という方が適切になります。
「しょよう」という字は違う漢字で同じ読み方をするものがあります。「所用」という字の意味や「所要」や「諸用」との違い、そして似ている意味の「私用」との違いなどを紹介している記事でニュアンスの違いを知って使い分けましょう。
リードタイムの類語③手配番数
リードタイムの類語3つ目は「手配番数」です。略して「手番(てばん)」とも言われます。基準日程から決められる生産のために必要な日数のことで、工程に着手してから完成までに必要となる期間のことを表す言葉です。
リードタイムの4つの工程は?
リードタイムの4つの工程①開発リードタイム
リードタイムの4つの工程1つ目は開発リードタイムです。開発の段階では最初に商品の企画をして、必要な素材や部品をどのような形で調達するか、生産する工場を決めて計画を進めていきます。この企画や立案に必要になる時間のことを言います。
中小企業などでは開発業務の効率を高めてリードタイムの短縮を図る必要があります。そのためには開発業務の情報を現場と共有することが開発能力を高め、技術開発や製品開発のスピードを上げて、開発リードタイムの短縮になることで自社製品の付加価値を高めます。
リードタイムの4つの工程②調達リードタイム
リードタイムの4つの工程2つ目は調達リードタイムです。商品の開発が完了したら素材や部品の調達をおこないます。自社の部品ですべてを製造する場合を除いて、部品などを外部に発注・納品してもらう場合には調達に期間を要します。
調達部門が部品の選定までする場合、発注部品の選定や数量、調達先の選定などの期間も必要になります。また調達する部品が製品の場合には、調達先の生産リードタイムも考慮する必要があり多くの日数を要します。調達リードタイムを短縮すると自社製品のリードタイムの短縮に直結します。
リードタイムの4つの工程③生産リードタイム
リードタイムの4つの工程3つ目は生産リードタイムです。商品を製造するための素材や部品を調達できたら、実際に製造工程に入ります。製造を始めてから商品として生産が完了するまでに要する期間のことを言います。
自社部品だけの生産ではなく、外注した部品の納期が遅れた場合には生産停滞リードタイムが発生してしまいます。業種や商品、生産ラインの違いによってその期間にも違いがあるため、各企業でそれぞれ設定されています。
リードタイムの4つの工程④配送リードタイム
リードタイムの4つの工程4つ目は配送リードタイムです。配送の段階を表すときには完成した商品が納品されるまでの期間を言います。この期間を短くするためには在庫管理や入出庫の作業などを適切におこなうことが大事になります。
リードタイムはどんな業界で使われる用語?
リードタイムはどんな業界で使われる用語①ホテル業界
リードタイムはどんな業界で使われる用語1つ目はホテル業界です。ホテル業界では利用客からの予約を受けた日からチェックインするまでの時間のことを言います。ホテルの利用客は宿泊する日が大事なのでリードタイムはあまり関わりのない言葉となります。
ホテル業界においてはリードタイムが短い方が良いとは言えません。稼働率が悪いときには値下げをして部屋を埋めるという傾向になると、ギリギリまで予約が入らずに価格を下げ続けるというリスクがあり、予約から当日までのリードタイムも短くなってしまいます。
つまり早割などを用いてリードタイムを長くする方が、ある程度の稼働率を維持できることや、稼働率が上がるとギリギリになって予約するときに、割増料金で予約を受けるということもできることなどからホテル業界ではリードタイムが長い方が良いと言えます。
リードタイムはどんな業界で使われる用語②物流業界
リードタイムはどんな業界で使われる用語2つ目は物流業界です。物流業界では商品が発注されてから納品までの期間を表すために距離によって異なります。また時期によって倉庫や経路が混んでいる場合にもリードタイムは変動します。
物流業界では輸送リードタイム単体では短縮するのは困難になっています。そのために倉庫内の在庫管理や出荷作業を効率化することによって出荷リードタイムの短縮、輸配送ネットワークを見直すなどの物流システム全体の改善に取り組むようになっています。
リードタイムはどんな業界で使われる③IT業界
リードタイムはどんな業界で使われる3つ目はIT業界です。IT業界ではプロジェクトを細分化して、各部門の作業を組み合わせたものをテストしてから納品というプロセスを経ることから製造業界と同じような意味で使われます。
プロジェクトは企画やデザイン、そしてグラフィックやプログラムにサウンドなど様々な部門を担当者が制作して、テストを何度も繰り返してから納品になります。一つのプロジェクトが完了するまでに、相当なリードタイムを必要とします。
IT業界では個々のプロジェクトを立ち上げて作業に入りますが、そのプロジェクトを総括するPMOというポジションを置くことが多くなります。PMOの意味や役割、そして必要な能力やスキル、向いている人の特徴を詳しく解説された記事もあわせてご覧ください。
リードタイムはどんな業界で使われる④amazonなどのネット通販業界
リードタイムはどんな業界で使われる4つ目はamazonなどのネット通販業界です。amazonでは出品者がリードタイムを設定する必要があります。通常1~2日で設定している期日を守れなかった場合には出荷遅れでペナルティになってしまうため、リードタイムの変更が必要になります。
amazonで買い物した際に商品がなかなか発送されないときにどうしたらよいのか、配送されない原因やその対処法や問い合わせ先などを紹介した記事では、商品のキャンセル方法や返金方法までも解説されていますので参考にしてください。
リードタイムの使い方例3選
リードタイムの使い方例①この商品はリードタイムが5営業日になっています
リードタイムの使い方例1つ目は「この製品はリードタイムが5営業日になっています」と使います。売り手側から考えた場合、製品の開発から生産をして納品までの期間のことを言い、この場合は総合的な期間になります。
リードタイムの使い方例②当社の配送リードタイムは3日です
リードタイムの使い方例2つ目は「当社の配送リードタイムは3日です」と使います。流通業は配送の工程を担う仕事であるため、リードタイムという言葉だけでも配送リードタイムを指すこともあるため、外部に向けて使う場合には誤解されないように配送をつけてこの言葉を使ったほうが良いでしょう。
リードタイムの使い方例③この製品のリードタイムを教えてください
リードタイムの使い方例3つ目は「この製品のリードタイムを教えてください」と使います。買い手側から考えた場合、商品を注文してから手元に届くまでの期間を指しています。配送を外部に委託している場合には、生産だけでなく配送を加味して日数を伝えるように注意が必要です。
リードタイムを短くするメリットは?
リードタイムを短くするメリット①より多くの利益が上がること
リードタイムを短くするメリット1つ目はより多くの利益が上がることです。例えばネット通販などでは多くの商品が出品されているため、優れたサービスを提供することだけではなく、多くの注文を短期間で処理することによって、より多くの利益を得られるというメリットがあります。
リードタイムを短くするメリット②従業員の目標設定になる
リードタイムを短くするメリット2つ目は従業員の目標設定になることです。商品を低価格にしている場合にはより多くの販売をしなければ利益を上げられません。リードタイムを短くすることで、従業員の目標を設定し効率の良い作業ができるようになります。
リードタイムを短くするメリット③在庫をストックする期間が短くなる
リードタイムを短くするメリット3つ目は在庫をストックする期間が短くなることです。生産業ではリードタイムを短くすることによって、商品の在庫を多く抱えることがなくなりストック期間が短くなるために、鮮度が落ちるのも防げます。
リードタイムの意味を理解して短くする努力をしましょう
商品の価格や性能に差がない場合には、リードタイムを短くすることが売上げアップに確実につながります。工程ごとに必要な期間があるためにどの段階のことを指しているのか、食い違いなどが起きないように意味を理解して使いましょう。
リードタイムは主に製造業で多く使われる言葉ですが、その製造業ではロット単位で管理するロット管理という方法が重要になります。製品の流通数が多い場合や生産から販売までの期間が短い場合など、同じ条件の製品が同じ番号になるこの方法は製品の管理の効率が良くなる生産ロットの記事もあわせてご覧ください。
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