虚心坦懐の使い方とは?由来や英語と素直に向き合う事を意味する類語も

虚心坦懐という言葉を知っていますか?わだかまりがない状態で素直に受け入れることを表すこの四字熟語は、様々なシーンで使われています。今回はそんな虚心坦懐について紹介します。使い方や由来、英語での表現や類語についてチェックしましょう。

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虚心坦懐の意味とは?語源や由来は?

虚心坦懐の意味とは「わだかまりがない状態で素直に受け入れること」

抱擁

虚心坦懐の意味とは、自分自身にわだかまりがない状態で物事に対して素直に受け入れることを表します。わだかまりを持つという状態は、心の中にある相手への不満・不信といった思いが解消されずにいることを指します。ちなみに、読み方は「きょしんたんかい」となります。

つまり、この言葉は相手に対する嫌な気持ちを持たずに物事に対応する様子が見られた時に使われる四字熟語です。例えば、喧嘩した相手に対して負の感情を見せずに冷静な態度で接していれば「彼は虚心坦懐な状態でいる」と表せます。

また、この四字熟語が作られた語源と由来は、なんのこだわりも持たずに素直でいる状態を表す「虚心」と、物事にこだわりを持たない様子を表す「坦懐」が組み合わさったのがきっかけとされています。

主に偏見や先入観がない状態を指す言葉

先入観

この言葉は、その人が対象に対して偏見や先入観がない状態を指す場合に使われるのが大半です。例えば、目つきが悪い人に対して「悪い人だ」を思い込まなかったり、低身長のバスケットボール選手に対して「小さいから全く戦えないだろう」と考えない様子などが挙げられます。

虚心坦懐の語源や由来①虚心

心情

虚心坦懐の語源や由来1つ目は、虚心です。「中身がない」という意味を持つ「虚」と、「気持ちや感情」を表す「心」が合体して生まれたとされています。また、「虚ろ」には「嘘や偽り」という意味も含まれていますが、こちらは「虚偽」や「虚言」といった熟語に含まれています。

虚心坦懐の語源や由来②坦懐

穏やかな女性

虚心坦懐の語源や由来2つ目は、坦懐です。「平らな状態」や「穏やかで率直な様子」を意味する「坦」と、「胸の内にある考え」や「物の内部」を意味する「懐」が合体して生まれたと言われています。熟語にする際、「坦」の「平らな状態」を変換した結果、「素直にする」に変化したと言われています。


虚心坦懐の使い方や例文は?

虚心坦懐の使い方や例文①人の様子を表す場合

気持ち

虚心坦懐の使い方や例文1つ目は、人の様子を表す場合です。この言葉は、わだかまりがなくて落ちついている状態を表しているので、そういった人を指すのに使えます。そのため、何か重要な相談を持ちかけても、平穏に話し合えるでしょう。

    人の様子を表す場合の使い方や例文

  • 彼女は虚心坦懐の精神を持っているので落ち着いた会話ができる。
  • 弟がヨガをしている姿は、まるで虚心坦懐の心を持っているようだ。
  • 虚心坦懐な人とよく言われる教授の周りでは、よく人が集まる。

虚心坦懐の使い方や例文②誰かと接する場合

会話

虚心坦懐の使い方や例文2つ目は、誰かと接する場合です。どんな人でも円滑な人間関係を保つためには偏見や先入観を捨てなければなりません。もしそれらを持った状態で話しかけたりすると悪い印象を持たれがちです。「〇〇だから××だろう」という考えは捨てるようにしましょう。

    誰かと接する場合の使い方や例文

  • 虚心坦懐の状態でいるために、一度リラックスタイムを設けた。
  • 彼女との関係を良いものにしたいと考えているので、虚心坦懐の心で接することにした。
  • メンバーの意見を受け入れるために虚心坦懐な心を取り入れた。

虚心坦懐の使い方や例文③ビジネスで使う場合

ビジネス

虚心坦懐の使い方や例文3つ目は、ビジネスで使う場合です。顧客や取引先の心を掴むためには、偏見や先入観を捨てるのはもちろんのこと、景気などに左右されない平常心を保つのが重要です。何事にもとらわれない気持ちで挑めば、良いパフォーマンスが得られるでしょう。

    ビジネスで使う場合の使い方や例文

  • 新しい発想を得るために部下の意見を虚心坦懐の気持ちで聞くことにした。
  • 逸る気持ちを抑えて虚心坦懐で挑まなければ、このプロジェクトは成功しないだろう。
  • 会議中に意見が分かれたが、相手を攻め立てずに虚心坦懐に尽くすつもりだ。

虚心坦懐の使い方や例文④自分の状態を表す場合


心情

虚心坦懐の使い方や例文4つ目は、自分の状態を表す場合です。相手の様子を表すだけでなく、自分の精神状態を表現する際にも使われます。この言葉は普段日常会話で使われませんが、その分書類や演説で使えば、受け取る側は誠意を感じられるでしょう。

    自分の状態を表す場合の使い方や例文

  • 今後は虚心坦懐の気持ちで取り組みたいと思います。
  • 十分に休んだおかげで、虚心坦懐の気持ちを取り戻せた。
  • 上司との面談は虚心坦懐の心を崩さずに話した。

虚心坦懐の類語・対義語は?

虚心坦懐の類語①明鏡止水(めいきょうしすい)

手鏡

虚心坦懐の類語1つ目は、明鏡止水(めいきょうしすい)です。澄みきって落ち着いた心を表す四字熟語で、主に心の中に曇りや邪念がない清らかな状態を指します。

また、明鏡は「鏡が綺麗ならば曇らない」という甲徒嘉の言葉、止水は「人が静止した水を鏡とするように、不動の心を持つ人が安らぎを求める者に対して与える事ができる」という孔子の言葉が由来と言われています。

どちらもわだかまりがない状態を表す四字熟語なので、お互いに類語関係にあると言えます。使い分け方としては、虚心坦懐は物事に向かい合い様子を、明鏡止水は心の状態を表すのに使うと良いでしょう。

虚心坦懐の類語②一点素心(いってんそしん)

利益

虚心坦懐の類語2つ目は、一点素心(いってんそしん)です。名誉や利益といったものに固執しない状態を表す言葉で、主に純粋な心の持ち主を指します。また、素心は「世俗にとらわれない純粋な心」を指す熟語です。どちらも心の中に邪念を持たない純粋さを意味する四字熟語なので、お互いに類語関係にあると言えます。

虚心坦懐の対義語①意馬心猿(いばしんえん)

混乱

虚心坦懐の対義語1つ目は、意馬心猿(いばしんえん)です。煩悩や妄念のせいで心が落ち着かない様子や、心から湧き上がる欲望や乱れを抑えられない様子を表す四字熟語です。言葉の中にある馬と猿はそれぞれ「走り回る馬」と「騒ぎ立てる猿」を表しており、心の乱れをそれらに例えています。

虚心坦懐は心が平穏な状態を表すのに対して、意馬心猿は心が乱れて落ち着かない状態を表しているため、お互いに対義語関係にあると言えます。

虚心坦懐の対義語②焦心苦慮(しょうしんくりょ)

悩み

虚心坦懐の対義語2つ目は、焦心苦慮(しょうしんくりょ)です。心を痛めて様々な思いをめぐらせて悩む状態を指す四字熟語です。また、焦心は思い悩むことを、苦慮は物事を心配して思い悩む事を表す熟語です。

虚心坦懐は気持ち的にもさっぱりとしているのに対して焦心苦慮は心を痛めている様子を指すので、お互いに対義語関係にあると言えます。

虚心坦懐の英語と例文は?

虚心坦懐の英語と例文①「open minded」

精神

虚心坦懐の英語と例文1つ目は、「open minded」です。日本語に翻訳すると「偏見のない」という意味になります。この英語は、「開いた」を意味する「open」と、「〜の考え方をする」を意味する「minded」が組み合わさっています。つまり、心を開けて接するイメージを持つ英語と言えます。

    open mindedを使った例文

  • I will act in an open minded manner.(私は虚心坦懐の姿勢で臨む。)
  • I have to talk to him in open minded.(彼とは虚心坦懐に話さなければならない。)
  • I abandoned the preconception to have a open minded.(虚心坦懐の心を持つために、先入観を捨てた。)

虚心坦懐の英語と例文②candor

正直者

虚心坦懐の英語と例文2つ目は、candorです。「率直」や「正直」を意味する英単語で、名詞として扱われています。また、公平無私や虚心坦懐と訳される場合もあります。ちなみに、この英語の由来は「光輝」を意味するラテン語「candid」から来ています。

    candorを使った例文

  • He spoke to me with a sense of candor.(彼は虚心坦懐な気持ちで私に話しかけた。)
  • I will tell my parents candor.(親には虚心坦懐な気持ちで伝えるつもりだ。)
  • I think that it is a talk with everyone with a feeling of candor.(みんなとは虚心坦懐な気持ちでの話し合いと考えている。)

人と虚心坦懐に向き合うメリットは?

虚心坦懐に向き合うメリット①様々な可能性を見つけられる

可能性

虚心坦懐に向き合うメリット1つ目は、様々な可能性を見つけられることです。色んなメディアに触れて情報や知識がたくさん持つようになると、物事を判断しやすくなります。しかし、それが偏りすぎると先入観が生まれて行動の妨げになる場合があります。

自分の先入観や偏見に振り回されると現実を認識できなくなったりチャンスを逃してしまいます。「間違った情報だから」や「新人の意見だから」といって切り捨てるのではなく、それを聞いた上で良い結果に繋がるか考えるようにしましょう。

虚心坦懐に向き合うメリット②自身の成長につながる

行動力

虚心坦懐に向き合うメリット2つ目は、自身の成長につながることです。相手に対して不快な気持ちを捨てて意見やアドバイスを受け入れることで、自分が持っていないものに気付いて知識や技量を持つように働けるようになります。

虚心坦懐に向き合うメリット③相手の素直な気持ちに気付ける

気持ち

虚心坦懐に向き合うメリット3つ目は、相手の素直な気持ちに気付けることです。「この人は〇〇だ」という偏見を捨てることで、今まで自分のフィルターによって見えていなかった部分に気付けるようになり、昔よりも良い関係を持てるようになります。そのため、その人が嫌いでも深く知ることで好きになる場合もあります。

虚心坦懐の心を忘れないようにしましょう!

人や物事に対して偏見や嫌味を持たずに接することで、良い関係性を持てたり今まで見えてこなかったものが見えてきます。将来に思い悩んでいる人は、一度フラットな気持ちになって取り組んでみましょう。

こちらの記事では、性格を表す四字熟語についてまとめられています。平穏な性格を持っている人を表す虚心坦懐の他にも、様々なものが存在するので、気になった人はこちらの記事を読んで、性格に合う四字熟語を探してみましょう。

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