木で鼻をくくるの意味は?由来や語源・冷淡にあしらう様子の慣用句も
木で鼻をくくるという慣用句の意味をご存知ですか?なんとなくピノキオを連想してしまいそうですが、冷淡にあしらう様子を表現したものだと言われています。詳しい意味や語源、由来について調べてみたいですね。類語や対義語もあるので、チェックしてみてください。
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目次
木で鼻をくくるの意味は?
木で鼻をくくるの意味①人を冷淡にあしらう様子
木で鼻をくくるの意味の1つ目は、人を冷淡にあしらう様子であることです。誰かに話しかけられたり、相談をもちかけられたりしたときの対応で使うことが多いですね。通常であれば、話に応じたり相談にのったりしてくれそうですが、「木で鼻をくくる」場合は、そのような親身な態度は期待できません。
木で鼻をくくるの意味②非常に無愛想な様子
木で鼻をくくるの意味の2つ目は、非常に無愛想な様子であることです。無愛想は、にこやかさや、人に対する愛情や好意が感じられないことを意味します。
誰かに話しかけられたときは、基本的に笑顔の表情になることのほうが多いですね。しかし、木で鼻をくくった態度の人は、笑顔も見せることなくあしらう傾向にあります。愛想がないので、商売に関係する人にとっては、致命的ともいえる態度です。
知らない人はともかく、親しいはずの相手に無愛想な態度を取られると、困ってしまいますね。いったいどういう理由で無愛想になっているのか、知りたくありませんか?こちらの記事で分かりやすくまとめられています。
木で鼻をくくるの意味③とてもそっけない様子
木で鼻をくくるの意味の3つ目は、とてもそっけない様子であることです。「そっけない」は、返事が簡単で、冷たく聞こえるときに使う表現です。話しかけられても、必要最低限の発話しかしないということですね。
あまり長話をされるのも困りますが、親身な様子を感じるには、ある程度の会話量は必要ですよね。「ああ」とか「うん」だけの返事では、どう対応すればよいのか迷ってしまいます。
木で鼻をくくるの意味④高を括るとは無関係
木で鼻をくくるの意味の4つ目は、「高を括る」とは無関係であることです。「木で鼻をくくる」も漢字で表記すると「~括る」となるので、同じ系統の言葉と勘違いされる傾向にあります。しかし、「高を括る」は、「その程度だろうと、安易に決めつける」ことを意味します。そのため、全くの無関係の言葉です。
木で鼻をくくるの語源や由来は?
木で鼻をくくるの語源や由来①「こくる」の誤用から生まれた慣用句
木で鼻をくくるの語源や由来の1つ目は、「こくる」の誤用から生まれた慣用句だということです。もともとは「木で鼻をこくる」という語源でなければいけなかったんですね。それがいつしか、紐やロープを巻き付けて縛るという意味の、「くくる」に変化していったのだと伝えられています。
大体の慣用句は、なんとなく意味を連想させやすい表現になっています。しかし、木を用いて縛ることは物理的に難しいうえに、冷淡にあしらうこととの関連性が何も見いだせませんでした。間違って変化していたため、関連性が見えない慣用句になってしまっていたんですね。
ちなみに、「こくる」は「擦る」を意味する言葉となります。しかし、語源が「木で鼻を擦る」だと考えても、やはり「冷淡にあしらう」「無愛想」「そっけない」といった言葉は連想しにくいですね。さらに詳しい由来を調べる必要があります。
木で鼻をくくるの語源や由来②鼻紙が使えないために生まれた慣用句
木で鼻をくくるの語源や由来の2つ目は、鼻紙が使えないために生まれた慣用句だということです。昔は、現代のように鼻をかむのに便利なティッシュなどは存在しませんでした。それどころか、紙自体が貴重だったため、商家で働く見習いなどは気軽に紙で鼻をかむこともできませんでした。
風邪や鼻づまりのとき、どうやって鼻水を処理していたのかというと、「木の棒」を使っていたというのです。語源の「木で鼻を擦る」状況だったんですね。当然ですが、あまり使い勝手が良いものではなかったようで、木の棒の不便さが冷淡にあしらう態度のもとになったと言われています。
詳しい由来には諸説あって、木で鼻を擦るときの表情が、冷たく見えたからという説や、擦れて痛いことから無愛想な表情になったという説があります。中には、「お前ごときに紙はもったいない」と見下されていたことが由来だという説もあります。
木で鼻をくくるの語源や由来③商売で冷淡にあしらうことから始まった慣用句
木で鼻をくくるの語源や由来の3つ目は、商売で冷淡にあしらうことから始まった慣用句だということです。紙をつかうことが許されていなかったのは、主に商家の見習いたちだったと言われています。そこから、商売などで冷たく無愛想に対応することを意味する慣用句に転じたと考えられています。
木で鼻をくくるの類語や対義語は?
類語①手杵で鼻をこする
類語の1つ目は、「手杵(てぎね)で鼻をこする」です。鼻をこするものを変えているだけで、全く同じ意味を持つ類語です。手杵は、太い棒の中央がくびれたデザインになっている杵のことです。この他にも、「杵」や「拍子木」など、木材を使った身近な道具に置き換えたバリエーションがいくつか存在します。
類語②木っ端で鼻かむ
類語の2つ目は、「木っ端(こっぱ)で鼻かむ」です。こちらも、鼻をかむものを変えているだけで、全く同じ意味の類語となります。ちなみに木っ端とは、木材を切ったあとに出る、木の切れ端のことです。この他にも、「立木へ鼻こする」など、加工していない木材に置き換えたバリエーションが存在します。
対義語①愛嬌を振りまく
対義語の1つ目は、「愛嬌(あいきょう)を振りまく」です。ニコニコしていて、好感のもてる言動をすることを意味する慣用句ですね。誰に対しても、別け隔てなく愛想良く接するという点が、反対ですね。いつも笑顔で、親切な態度を崩さない人のための表現です。
対義語②懇切丁寧
対義語の2つ目は、「懇切丁寧(こんせつていねい)」です。「懇切」は、細かい点まで気配りを行き届かせること、「丁寧」は物事を念入りに行うことを意味します。同じような意味の二つの言葉が組み合わさることによって、細かく気を配り、手厚くて親切なことを表現する言葉になっています。
木で鼻をくくる以外で冷淡にあしらう様子を表す慣用句は?
冷淡にあしらう様子を表す慣用句①鼻であしらう
冷淡にあしらう様子を表す慣用句の1つ目は、「鼻であしらう」です。誰かに話かけられても、ろくに返事をすることなく、いい加減に扱うことを意味します。鼻は、人の態度や性格を表す慣用句やことわざで、とくに頻繁に用いられる部位です。
冷淡にあしらう様子を表す慣用句②知らぬ顔の半兵衛
冷淡にあしらう様子を表す慣用句の2つ目は、「知らぬ顔の半兵衛」です。そっけない態度で、少しも相手に取り合わない冷たい様子の人を「半兵衛」という名前を用いて表現したものです。「半兵衛」という、特定の人物の故事が由来となっているわけではありません。
冷淡にあしらう様子を表す慣用句③血も涙もない
冷淡にあしらう様子を表す慣用句の3つ目は、「血も涙もない」です。人間らしい思いやりや情けが感じられない人に対して用いられます。血も涙もない人間が存在するはずがないので、それだけ人情味が薄いことを例えた表現ですね。
木で鼻をくくるの使い方は?
使い方①相手の行動が気になるときに使う
木で鼻をくくるの使い方の1つ目は、相手の行動が気になるときに使用するパターンです。無愛想な表情や冷たい態度が引っかかったときに、商売関係だけでなく気になった相手に幅広く使うことができます。笑顔と親切さが足りないと感じたときに使ってみると良いでしょう。
使い方②相手の言い方が気になるときに使う
木で鼻をくくるの使い方の2つ目は、相手の言い方が気になるときに使うパターンです。表情や態度ではなく、言葉の選び方自体が気になったときに用います。二言三言で素っ気なく会話を済ませようとする相手や、冷たい言い方しかしない相手に使ってみると良いでしょう。
使い方③相手の言動すべてが気になるときに使う
木で鼻をくくるの使い方の3つ目は、相手の言動すべてが気になるときに使うパターンです。基本的に、「冷たい態度・無愛想な表情・そっけない言葉遣い」という三点が揃った相手に使うことができます。ご紹介した言葉のなかでは、一番使う機会が少ない言葉だと考えられます。
木で鼻をくくるを使った短文例は?
短文例①相手の行動が気になったときの例文
短文例の1つ目は、相手の行動が気になったときの例です。「納期の見直しを打診したが、木で鼻をくくったような対応をされた」や「あの店員の木で鼻をくくるような態度が腹立たしい」のような例文が考えられます。「対応」や「態度」といった言葉と一緒に使うと良いですね。
短文例②相手の言い方が気になったときの例文
短文例の2つ目は、相手の言い方が気になったときの例です。「新入社員の木で鼻をくくるような言い方が目につく」や「メールでアポイントを取ろうとしたら、木で鼻をくくったような返事がきて唖然としている」のような例文が考えられます。会話でも文章でもOKですね。
短文例③相手の言動のすべてが気になったときの例文
短文例の3つ目は、相手の言動のすべてが気になったときの例文です。例えば、「木で鼻をくくるような言動が原因でケンカに発展した」などの短文が考えられます。どの使い方にしても、できれば口にするような場面は来てほしくありませんね。
木で鼻をくくるを英語にすると?
木で鼻をくくるの英語①ぶっきらぼうな返事
木で鼻をくくるの英語の1つ目は、ぶっきらぼうな返事を意味する「give a blunt answer」です。「blunt」がポイントで、この単語が「ぶっきらぼう」または「無愛想」という意味を表します。ビジネスでは絶対に避けなければいけない返事の仕方ですね。
木で鼻をくくるの英語②そっけない返事
木で鼻をくくるの英語の2つ目は、そっけない返事を意味する「give a curt answer」です。こちらは「curt」という単語を用いることで、「素っ気ない」という意味を表すことができます。ちなみに、友好的ではないという意味で使いたければ「unfriendly」を代わりに入れると良いでしょう。
木で鼻をくくる対応は絶対にNG
冷淡にあしらう様子を表す「木で鼻をくくる」は、日常生活でもビジネスでも、絶対に避けたい言動ですね。誰かに冷たい対応をされることも悲しいですが、それ以上に、自分の言動に気をつけたいものです。周囲が悲しくなる言動は避けて、前向きに毎日を過ごしていきましょう。
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