天地神明にかけての意味は?読み方や使い方の例文と四字熟語の類語も
「天地神明」という四字熟語がありますが、「~にかけて」や「~に誓う」のような表現を加えて宣言されたら、どのような意味になるのでしょうか。熟語だけの意味と、他の表現が加わったときの意味を、類語などといっしょにご紹介していきたいと思います。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。
天地神明にかけての意味とは?読み方は?
天地神明にかけての意味と読み方①「てんちしんめい」と読む四字熟語
天地神明にかけての意味と読み方の1つ目は、「天地(てんち)」という読み方と、「神明(しんめい)」という読み方の二つ言葉から成った、四字熟語だということです。とくに「神明」の部分が、「じんめい」や「しんみょう」という読み方と混同されることが多いので、注意しておきましょう。
読み方が難しい熟語は、他にもたくさんありますね。例えば、こちらの記事で紹介している「未曾有」という言葉の読み方は分かるでしょうか?もとは仏教用語なので、意味も読み方も難易度が高いかもしれません。気になる方は、併せてご覧ください。
天地神明にかけての意味と読み方②すべての神々を意味する四字熟語
天地神明にかけての意味と読み方の2つ目は、すべての神々を意味する四字熟語だということです。「天地」には、天と地から成る宇宙や世界という意味も含まれています。「神明」は、「明」の文字だけにも神という意味が含まれています。そのため、「神明」は、神々という意味になりますね。
また、「天地」には「あめつち」という読み方があるように、天と地という意味のほかに、「天つ神(あまつかみ)」と「国つ神(くにつかみ)」という意味も含む言葉です。日本神話に登場する、高天原(たかまがはら)の神様たちと、土着の神様たちのことですね。
「天地」と「神明」が組み合わさっていることから、「天地神明」は、天地のすべてや宇宙に存在する、すべての神々を意味する四字熟語となります。とても広い範囲をカバーする表現なんですね。この他にも、「天地」などを用いた言葉を調べたいのであれば、こちらの記事などがオススメです。併せて確認してみましょう。
天地神明にかけての意味と読み方③天照大神を指す四字熟語
天地神明にかけての意味と読み方の3つ目は、天照大神を指す四字熟語だということです。「天照大神」の読み方は「あまてらすおおみかみ」となります。日本神話において、太陽を司る女神であり、高天原の主神とされています。日本の総氏神となる存在で、皇室の祖ともされています。
とくに、戦中派の人にとっては「天地神明」は、天照大神や皇室を連想させる言葉だと言われています。現代では、忘れ去られてしまっている可能性が高い意味ですね。一般的なものではありませんが、知識として知っておくと良い意味ではあります。
天地神明にかけての意味と読み方④神々に誓うための大仰な四字熟語
天地神明にかけての意味と読み方の4つ目は、神々に身の潔白や誠実さを誓うための、大仰な四字熟語となることです。とくに四字熟語のあとに「~にかけて」や「~に誓う」のような表現が加わった場合、誓いの意味合いが強くなります。普通の約束ではなく、大仰にすることによって誓いの重さが増しています。
天地神明の「神明」の部分には、神々はすべての嘘を見抜く全能の存在である、という意味も含まれます。このことから、神々に対して誓うことで、約束を破った場合は神罰が下ることも辞さないというニュアンスにもなります。
天地神明が使われる場面は?
天地神明が使われる場面①時代小説などの場面で使われる
天地神明が使われる場面の1つ目は、時代小説などの場面で使われることです。もともと日本神話の神々すべてを意味する言葉なので、古い時代から使われてきました。大正時代の文豪である夏目漱石も、書簡で使用していたという記録があります。大正時代より前の時代設定で用いると、しっくりくる表現です。
天地神明が使われる場面②神社に関係する場面で使われる
天地神明が使われる場面の2つ目は、神社に関係する場面で使われることです。天照大神を主祭神とする神社が「神明神社」とされるように、日本の神様にまつわる場面では使用されることがあります。あまり一般的ではありませんが、神社などに詣でるときにさりげなくチェックしてみると、見つかるかもしれませんよ。
天地神明が使われる場面③改まった場面で使われる
天地神明が使われる場面の3つ目は、改まった場面で使われることです。日常生活では、めったに耳にすることはありませんが、大事な誓いや誠実さをアピールしたいときに大仰に用いられることがあります。しかし、かなりシリアスで改まった場面でなければ、場違いな言葉になるので、使用する場面には注意する必要があります。
また、現代で天地神明が使われる場合は、神々に誓わなければいけないような状況に陥っている可能性が高いと考えられます。改まった場面でも、できれば使用を避けたい表現です。
天地神明の使い方や例文は?
天地神明の使い方や例文①「天地神明」のままの形で使う
天地神明の使い方や例文の1つ目は、「天地神明」のままの形で使うものです。すべての神々という意味で、用いるものですね。日本神話の神様に関する話題のときに使ってみることができます。
例えば、「天地神明に祈祷する」のような例文では、あらゆる神様に対して祈るという意味で使われていますね。また、天照大神を意味する言葉として「天地神明といえば、天照大神のことでしょう。なんといっても日本の総氏神ですからね」のような使い方も可能です。
天地神明の使い方や例文②「にかけて」とセットの形で使う
天地神明の使い方や例文の2つ目は、「~にかけて」という表現とセットの形で使うものです。「~にかけて」を一緒に使うことで、すべての神々を証拠にして約束するという意味が含まれます。大切な約束をするときや、釈明をするときに内容に嘘偽りないがないことを強調するために使うことができる表現です。
例えば、「天地神明にかけて、この話は他言しないことを約束する」や「天地神明にかけて、私は他言したりしてはいない」のような使い方ですね。「~にかけて」の後に、約束や釈明の内容を続けるようにして使います。
天地神明の使い方や例文③「に誓う」とセットの形で使う
天地神明の使い方や例文の3つ目は、「~に誓う」とセットの形で使うものです。神々に対して特定のことを固く約束するときに使います。神々は嘘をも見抜く存在なので、約束を破ってしまった場合は、神罰を受けることも辞さないというニュアンスが強調されます。約束という言葉を使うよりも、ワンランク上の重さがあります。
例えば、「私は彼女を幸せにすることを、天地神明に誓う」のような例文となりますね。「~に誓う」の後に約束事を入れるのではなく、前に持ってくる形となります。固い決意を見せるために、使ってみると良いでしょう。
天地神明の使い方や例文④「に誓って」とセットの形で使う
天地神明の使い方や例文の4つ目は、「~に誓って」とセットの形で使うものです。ことらも、神々に対しての固い約束となるので、言葉の重みは「~に誓う」と同じですね。もちろん、約束を違えたときの神罰も覚悟することになります。
例えば、「天地神明に誓って、そのようなことは行っていないと断言する」のような例文が考えられます。「~に誓う」と異なるのは、誓う対象となる事柄を、「~に誓って」の後にもってくる点です。重い言葉なので、使用する場面を間違えると、嘘くさくなってしまいます。使いどころに注意しましょう。
天地神明の類語は?四字熟語も
天地神明の類語①「天神地祇」という四字熟語
天地神明の類語の1つ目は、「天神地祇」という四字熟語です。読み方は「天神(てんしん)」と「地祇(ちぎ)」となります。「天神」は天つ神のことで、高天原に生まれた神様のことを指します。「地祇」は国つ神のことで、国土に誕生した神様のことを指す言葉です。
転じて、すべての神々を表す四字熟語となっているので、天地神明と同じ意味の類語となりますね。また、「~に誓う」を加えて、神々に誓う表現になる点も同じです。「天神地祇に誓って嘘は言わない」のような使い方をしてもOKなんですね。
天地神明の類語②「八百万神」という四字熟語
天地神明の類語の2つ目は、「八百万神」という表現です。こちらは、「八百万(やおよろず)」という読み方の言葉と、「神」という言葉から成る四字熟語となります。すべて合わせると「八百万神(やおよろずのかみ)」という読み方になります。
「八百万」は具体的な数字ではなく、「数多くの」や「無数の」といった、数に限りなく多いことを例えるための表現です。つまり、「八百万神」は、「数多くの神様」という解釈の言葉となります。日本神話のすべての神様を表す言葉となる点が共通する類語です。
天地神明の類語③「守護聖人」という四字熟語
天地神明の類語の3つ目は、「守護聖人」という四字熟語です。守護聖人とは、キリスト教で個人や職業、都市や国家などを保護すると考えられている存在のことです。基本的にキリスト教は一神教ですが、聖人崇拝という形で、数多くの聖人に祈りを捧げることがあります。
守護聖人として名を連ねている聖人は、数多く存在します。守護聖人が保護する日を記した聖人カレンダーがあるので、最低でも365人以上は確実に存在しますね。宗教は異なりますが、祈りの対称となるすべての聖人という意味で、「守護聖人」は類語として捉えられます。「~に誓う」を加えて、誓う対象となる点も同じです。
類語だけでなく、逆の意味の言葉もチェックしたい方は、こちらの記事などいかがでしょうか。「約束を反故にする」といった形で使われる、「反故」という言葉の意味や使い方を紹介しています。約束を守らないことに関する表現なので、天地神明に誓う場合とは逆の状態になりそうです。
天地神明を意識して気を引き締めよう
天地神明は、この世のすべてに存在する神々を意味する言葉です。全能の存在で、嘘をも見抜くとされているため、誓いの対象として使用されます。使い方としては、そのまま単独で用いるよりも、「~にかけて」や「~に誓う」といった表現を加えるのが一般的です。
何気なく使うにはやや重い表現となりますが、神様が見ていることを意識して、気を引き締めるためにはぴったりかもしれません。天地神明を意識して、日頃の行いにも注意しましょう。
商品やサービスを紹介する記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。