前日譚(ぜんじつたん)の意味とは?前日談/序章/後日譚/プリクエル

前日譚(ぜんじつたん)の意味を知っていますか?英語で表現すると「prequel(プリクエル)」になるこの言葉は、序章と同じ意味で使われがちですが、実は違うのです。今回はそんな前日譚について紹介します。前日談との違いや類語・対義語についてもチェックしましょう。

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前日譚(ぜんじつたん)の意味とは?前日談との違いは?

前日譚(ぜんじつたん)の意味とは「本編よりも前のお話」

執筆

前日譚(ぜんじつたん)の意味とは、小説や映画などの作品よりも時系列が前のお話を指します。主に本編を補完するための作品として扱われており、それは主要人物の誕生話や舞台の歴史などが語られるのがほとんどです。

前日譚(ぜんじつたん)の「譚」には「物語を語る」や「物語そのもの」を指す漢字です。そこに「その前の日」を意味する「前日」を加える事で、「本編より前の話」という意味になります。

この言葉は近年作られた造語と言われており、元は「本編よりも後の話」を意味している上に対義語として扱われている「後日譚」から来ていると言われています。

前日譚(ぜんじつたん)の英語表現は「prequel(プリクエル)」

アルファベット

前日譚(ぜんじつたん)を英語で表現すると「prequel(プリクエル)」になります。この英単語は、「以前」を意味する「pre」と、「続編」を意味する「sequel」が組み合わさったものです。この言葉は、海外でも同じ意味で使われています。

前日談との違いはあまりない

勉強

似たような言葉として「前日談」というものがありますが、お互いの違いは「漢字とその読み方」だけです。意味はどちらも一緒であり、英単語も同じものが使われています。また、一般的な辞書に載っているのは「前日談」のみで「前日譚」は載っていません。

前日譚・前日談は序章・プロローグと混合されやすい

意味の混合

前日譚と前日談は「本編よりも前のお話」を意味するため、「本編の導入部分」を意味する「序章」や「プロローグ」とよく混合されています。しかし、正確には「本編そのものか否か」という違いがあるので、使い分けには注意しましょう。

前日譚・前日談の作品はたくさん存在する

図書館

今日では前日譚・前日談に位置する作品が漫画や映画などのジャンルを問わずに複数存在しています。有名なものでは、人気SF映画「スター・ウォーズ シリーズ」の新三部作(プリクエル・トリロジー)が挙げられます。この他にも本編よりも前の出来事を描いた作品が存在するので、気になったものはチェックしてみましょう。

    前日譚・前日談の作品の一例

  • スター・ウォーズ プリクエル・トリロジー
  • ファイアーエムブレム 烈火の剣
  • バイオハザード0
  • ドラゴンクエストIII
  • ハンニバル・ライジング
  • Fate/Zero

前日譚(ぜんじつたん)の使い方・例文は?

前日譚(ぜんじつたん)の使い方・例文①作品を紹介する場合

読書

前日譚(ぜんじつたん)の使い方・例文1つ目は、作品を紹介する場合です。本編を補完する目的だったり、語られていない部分を伝えるために作られている作品なので、本編ありきで紹介されるのがほとんどです。

また、これが作られる作品の大半が名作と言われているものなので、「××の背景が語られる」といった期待を持つファンや「後付け設定を加えたら設定が崩れる」と批判するファンが大勢います。

    作品を紹介する場合の使い方・例文

  • 数週間後に発表される話題の新作映画は、あの名作映画の前日譚だ。
  • 最近放映された前日譚はシリーズのファンからは賛否両論だ。
  • この映画は、作者が本編を補完するために作られた前日譚だ。

前日譚(ぜんじつたん)の使い方・例文②英語で表現する場合

英語

前日譚(ぜんじつたん)の使い方・例文2つ目は、英語で表現する場合です。英語で表記すると「prequel(プリクエル)」になりますが、これは形容詞で言えば名詞にあたります。英語圏でも同じように使われているので、作品を紹介したい時などに使っていきましょう。

    英語で表現する場合の使い方・例文

  1. 1This movie is treated as a prequel to a classic movie.(この映画は名作映画の前日譚として扱われている。)
  2. 2Fans were delighted to hear that the masterpiece drama priquel was made.(名作ドラマの前日譚が作られると聞いてファンは喜んだ。)
  3. 3The popularity has made it possible to create the example cartoon prequel.(人気が出たおかげで例の漫画の前日譚が作られることが決定した。)

前日譚(ぜんじつたん)の類語は?

前日譚(ぜんじつたん)の類語①序章・プロローグ

舞台

前日譚(ぜんじつたん)の類語1つ目は、序章・プロローグです。本編に入る前の前置きとして書かれたものを指す言葉で、小説や映画などでよく見かけられます。ちなみにプロローグは序章の英語表現で、「前の」を意味する「pro」と「談話」を意味する「logue」が組み合わさって出来た言葉になります。

これらはどちらも本編よりも前の話を指すので、お互いに類語関係にあると言えます。しかし、序章・プロローグは本編の前置きを指すのに対して前日譚は別の作品として扱われるので注意しましょう。

前日譚(ぜんじつたん)の類語②スピンオフ

テレビ

前日譚(ぜんじつたん)の類語2つ目は、スピンオフです。元々「派生させる」や「副産物を生み出す」という意味を持っていますが、日本では漫画や映画などの「派生作品」を指す言葉として使われています。

派生作品の主な傾向としては、主役以外の登場人物が主役になって活躍するストーリーとなっており、本編とは異なる展開を見せています。そのため、別ジャンルになっていることも多々あります。

これらはどちらも本編とは別の作品を指すので、お互いに類語関係にあると言えます。しかし、スピンオフは主役とは別の人物にフォーカスを当てているのに対して、前日譚はメインキャラクターや物語の背景を補完するために作られるので、使い分けには注意しましょう。

前日譚(ぜんじつたん)の類語③外伝


小説

前日譚(ぜんじつたん)の類語3つ目は、外伝です。本編から外れた作品を指すもので、前日談やスピンオフとほぼ同義として扱われています。何を持って外伝と称されるかはそのシリーズによって異なりますが、本編と同じ時代背景やキャラクターが使われている作品は外伝として見られるのがほとんどです。

これらはどちらも本編から外れた作品を指すので、お互いに類語関係にあると言えます。しかし、前日譚は本編よりも前の話を指すので、「外伝=前日譚=スピンオフ」というような混合をしないように気をつけましょう。

前日譚(ぜんじつたん)の対義語は?

前日譚(ぜんじつたん)の対義語①後日譚・後日談

映画

前日譚(ぜんじつたん)の対義語1つ目は、後日譚・後日談です。これらは物語がひと段落ついた後の話を指す言葉で、前日譚が誕生したきっかけであると言われています。この言葉は本編よりも後の話を意味するので、お互いに対義語関係にあると言えます。

前日譚(ぜんじつたん)の対義語②「a・sequel」

絵本

前日譚(ぜんじつたん)の対義語2つ目は、「a sequel」です。「sequel」には「続編」や「成り行き」という意味が含まれており、「a」を加えることで後日譚・後日談の英語表現になります。また、この言葉は「prequel」の元にもなっています。そのため、お互いに対義語関係にあると言えます。

【番外編】知っておきたい映画用語は?

知っておきたい映画用語①タイアップ (tie・up)

宣伝

知っておきたい映画用語1つ目は、タイアップ (tie up)です。日本語訳で「結びつく」という意味を持ち、一般的には「協力」や「提携」して利益を共有できる関係を築く際に使われています。

映画と企業がタイアップすると、企業は映画に登場することによるイメージアップにつながり、映画は企業の商品を宣伝することによる制作費の一部を負担してもらえます。そのため、映画側は商品が見えるように撮影しないといけません。これを破ると映画側は企業からの費用を返金しなければいけません。

また、音楽業界でのタイアップは使われており、こちらはアーティストの宣伝目的で商品のCMソングとして楽曲提供することを指します。

知っておきたい映画用語②アニマティック (Animatic)

撮影

知っておきたい映画用語2つ目は、アニマティック (Animatic)です。映画製作の初期段階において、検討するために簡易的に映像化したものを指します。場所によっては「アニマティクス(Animatics)」や「プリビジュアライゼーション (Previsualization)」と呼ばれる事があります。

元々絵コンテを使って検討していましたが、近年ではCGや視覚効果を入れる場面が多くなったため、キャストやスタッフ全員に共通認識を持つには不十分になりました。しかし、アニマティックは簡易ながらも動きなどを把握できるため、映像のリズムが認識しやすくなってスムーズに進行出来るようになりました。

また、撮影のシミュレーションにも使われており、これによってカメラの種類やセットのスケールが割り出せます。そのため、資材コストや撮影時間の節約に繋がっています。

知っておきたい映画用語③エキストラ

人混み

知っておきたい映画用語3つ目は、エキストラです。映画やドラマの中に登場する重要性のない出演者のことで、大抵の場合は人混みや通りすがりの人物といった、物語のリアルさを演出するために採用されています。

エキストラとして活躍している人は俳優や役者だけではなく、現地にいる一般人やインターネットによって公募されたボランティアが参加している場合もあります。一般公募で参加した人にオリジナルグッズが渡される場合があるので、ファンが多い作品ではエキストラとして活躍する一般人が多く存在します。

前日譚を楽しむ前に本編を楽しもう!

本編よりも前のお話として存在する作品は、序章や本編だけでは語りつくせない情報を補完するために作られています。もしもシリーズものに手を出そうと考えているならば、前日譚の作品を楽しむ前に本編の内容を確認しておきましょう。何も知らないで楽しむよりもより一層楽しめます。

こちらの記事では、世界観の意味や使い方についてまとめられています。アニメやゲームなどで描かれている様々なシリーズものによっては、他の作品とは違う独自の世界を持っています。それに対する世界観を確実に受け止めて楽しむためにも、こちらの記事を読んで、世界観の意味を調べてみましょう。

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