はなむけの意味・由来・漢字とは?餞/はなむけの言葉/結婚/卒業式
はなむけの言葉とは、結婚式や卒業式などにお祝いする側からお祝いされる側へ贈る言葉として使われているものですが「はなむけ」の意味や由来はご存知ですか?お祝いの席などで使われることから「花向け」と思われることもありますが、漢字では「餞」と書くはなむけの意味や由来、使い方までご紹介します。
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はなむけの意味とは?
はなむけの意味①門出や旅立ちに贈る言葉

はなむけの意味とは1つ目は新たな門出や旅立ちのときに、祝福や激励の気持ちを込めた挨拶の言葉や金品や詩歌などを贈ること、またはその宴や金品や詩歌自体のことを言います。現在では結婚式や送別会、卒業式などに贈る言葉として使われています。
はなむけの意味②餞別(せんべつ)

はなむけの意味2つ目は餞別(せんべつ)です。はなむけは祝福や激励の気持ちだけでなく、別れの印や旅の金銭的な援助としてお金を贈るという意味もありました。現在では遠くに旅行する人や、引っ越しや転勤をする人などに金品を贈ることを言います。
はなむけの意味③漢字「餞(はなむけ)」と「贐(はなむけ)」は意味が違う

はなむけの意味3つ目は漢字の「餞(はなむけ)」と「贐(はなむけ)」では意味が違います。餞別の餞の一文字ではなむけと読みます。餞(はなむけ)は酒食の「食」という字に小さいや少ないという意味の「戔(せん)」と書きます。つまり「餞」はささやかながら門出を祝って贈りますという意味があります。
そしてもう一つは「贐(はなむけ)」はお金や宝という意味の「貝」に尽きるや尽くすという意味の「盡(じん)」と書きます。つまり「贐(はなむけ)」はお金や宝など財をすべて尽くすくらいのお祝いという意味になります。結婚式などには「贐」を使い、引っ越しなどは「餞」を使うなどと使い分けができます。
はなむけの言葉を贈る送別会や結婚式などの宴会では、幹事が最後に挨拶をして宴を終わらせます。良い締めの挨拶が思い浮かばないときには、締めの挨拶の例文12選を参考にしてみてください。懇親会・歓迎会・送別会・結婚式などにわけてご紹介しています。
はなむけの由来とは?
はなむけの由来とは花向けではない

はなむけの由来とは花向けではありません。結婚式や送別会や卒業式などに贈られる言葉で一緒に花を贈られることも多いことから、「はなむけ」は「花を贈ること」と勘違いされることも多い言葉ですが、花向けから変化した言葉ではありません。本当の由来は「馬の鼻向け」で次の章でご紹介します。
はなむけの由来とは馬の鼻向け(うまのはなむけ)

はなむけの由来とは「馬の鼻向け」という言葉が略されたものです。現在とは違い、昔は旅にでることは危険が付き物でした。遠くへ旅立つときには道中に何も起きないように無事と安全を祈願して、馬の鼻先を旅立つ方向へ向けたという習慣から、「馬の鼻向け」という言葉になりました。
この「馬の鼻向け」から「はなむけ」と変化していきました。平安時代前期の文献で、905年醍醐天皇が「紀友則(きのとものり)・紀貫之(きのつらゆき)・凡河内躬恒(おうしこうちのみつね)・壬生忠岑(みぶのただみね)」の4人に編集を命じた勅撰和歌集の「古今和歌集」にもこの「うまのはなむけ」が登場します。
- ・古今和歌集(913年頃成立・全20巻・1095首余)
- ・土佐日記(935年頃成立・1巻・紀貫之著・旅日記)
- ・伊勢物語(成立、作者不詳・歌物語)
「うまのはなむけ」が登場する文献
言葉の由来は昔からある文献からというものもあり、「仙山の石」もその一つです。反面教師という意味を持つ「仙山の石」の由来や類語、そして使い方や例文も紹介されている記事で誤用されがちな例を参考に正しい使い方を覚えましょう。
うまのはなむけとは餞別

「うまのはなむけ」とは旅立つ人の送別会や、旅の荷物にならないようにとお金を渡す餞別(せんべつ)の意味で使用していました。現在の「はなむけ」は結婚式などの新しい門出や旅立ちなどに祝福や激励の言葉を贈ることを言います。
退職祝いは同じ部署の同僚からのお金を集めて渡すことが多いものですが、ちょっとした旅行にも餞別を渡すことがあります。そんな心ばかりのお金のときには、どんなマナーがあるのか意味や使い方、のしの書き方も参考にしてください。
はなむけの使い方・例文は?
はなむけの使い方・例文①「はなむけ」という言葉を用いる

はなむけの使い方や例文1つ目は「はなむけ」という言葉を用いて贈ることです。退職や卒業式など別れや旅立ちのときや、結婚式などにはなむけとして言葉を贈ります。司会進行が「○○様よりはなむけの言葉をいただきます」と進行するとき、またスピーチをした人が「はなむけの言葉といたします」と使います。
- ・定年退職する方へ、送別会ではなむけの言葉を贈る
- ・在校生から卒業生にむけて、はなむけの言葉を贈ります
- ・お二人へのはなむけの言葉といたします
- ・海外転勤する上司にはなむけの言葉を贈る
はなむけの言葉の使い方の例文
はなむけの使い方・例文②四字熟語を入れる

はなむけの使い方や例文の2つ目は、はなむけの言葉を贈るときには前向きな気持ちになる四字熟語をスピーチに入れると良いでしょう。結婚する人・卒業する人・定年する人・転勤する人など、その場面にふさわしいものを選びましょう。
- ・目標に向かって勇往邁進してください
- ・前途洋洋な未来に向かって進んでください
- ・立身出世の道を歩んで行けると信じています
- ・前途有望なあなた方の活躍を楽しみにしています
- ・青雲之志をもって突き進んでください
- ・これまで粉骨砕身の努力で勤め上げられました
はなむけの言葉の使い方の例文「四字熟語」
はなむけの使い方・例文③ことわざを入れる

はなむけの使い方や例文の3つ目は、はなむけの言葉を贈るときにことわざを入れることです。今後の人生に期待ができる明るくなるようなことわざが良いでしょう。またわかりにくいことわざは、どうしてそれを選んだのか、どういう意味があるのかという説明もスピーチの中に入れて伝えましょう。
- ・案ずるより産むが易しという言葉のように、まずはチャレンジをすることが大切です
- ・愛は小出しにせよということわざのように、愛をゆっくりと育んでいってください
- ・笑う門には福来ると言います、笑顔の絶えない家庭にしていってください
- ・お互いに思いやれる琴瑟相和すお二人なら、穏やかで温かい家庭が作れることと思います
- ・知者は水を楽しむような人になるように努力していってください
はなむけの言葉の使い方の例文「ことわざ」
はなむけの言葉の使い方・例文④名言や格言を入れる

はまむけの言葉の使い方や例文の4つ目は、心に残るような名言や格言を入れることです。多くの哲学者や学者、そして作家などが名言を残しています。贈る人の人生と重ね合わせて考えられる名言にするのが良いでしょう。
またことわざや名言を用いてはなむけの言葉を贈るときには、スピーチの中にいくつも引用せずに、ひとつにすることが大事です。そのことわざについての経験談や贈る相手にどのようになってほしいのかや期待していることを加えるとお祝いする気持ちが伝わりやすくなります。
- ・結婚は長い会話であると哲学者のニーチェも言いましたように、これから先待ち受けている困難にも会話を大切にしてお二人で乗り越えていってください
- ・Be a voice,not an echo 周りに同調するのではなくて自分の考えや言葉で語れる人になってください
- ・夢を見るから人生は輝きます、夢を見続けてください
はなむけの言葉の使い方の例文「名言」
はなむけの言葉にかっこいい格言や名言を取り入れたいときには、かっこいい言葉やことわざや四字熟語、そして名言を28選紹介している記事を参考にしてみてください。夏目漱石や芥川雄之助、アガサクリスティーの言葉もご紹介しています。
はなむけの使い方・例文⑤「去りゆく人」に贈り「迎えた人」には贈らない

はなむけの使い方や例文の5つ目は去りゆく人側に贈るもので、迎えた人には送りません。歓送迎会として歓迎会と送別会を一緒に開催するときには、去りゆく人だけにはなむけを贈り、迎えた人にははなむけを贈らないようにしましょう。また去りゆく人からの言葉もはなむけとは言いません。
- ・卒業する先輩から後輩へはなむけの言葉を贈ります
- ・新入社員に社長からはなむけの言葉を贈られた
はなむけの言葉の間違っている使い方の例文
はなむけの言葉の例文は?
はなむけの言葉の例文|定年退職は感謝と門出をお祝いする言葉を入れる

はなむけの言葉の例文、定年退職する人へ贈るときに仕事を教えてくれた上司には感謝の気持ちを込めましょう。また退職後に新しい活動を始める人には、新しい門出をお祝いする言葉を入れたり、お世話になった具体的なエピソードを入れたりするとより心のこもった言葉になります。
- ・長い間、本当にお疲れさまでした。これからもお身体にお気を付けください
- ・長い間お世話になりました。素晴らしい時間をありがとうございました。
- ・公私にわたり、ご厚情とご指導を賜りまして厚く御礼申し上げます
はなむけの言葉の例文「定年退職」
はなむけの言葉の例文|転勤は新しい職場での活躍を願っている言葉を入れる

はなむけの言葉の例文、転勤する人へ贈るときには、それまでにお世話になったことへのお礼や新しい職場での活躍を期待しているという言葉を入れましょう。エピソードと共に感謝の気持ちを入れるのを忘れずに、また一緒の職場になる可能性に触れておくのも良いでしょう。
- ・新天地でのご活躍をお祈り申し上げます
- ・新しい環境に慣れるまでは大変だと思いますが頑張ってください。また一緒に仕事ができるのを楽しみにしています
はなむけの言葉の例文「転勤」
はなむけの言葉の例文|結婚式は新生活への期待ができる言葉を入れる

はなむけの言葉の例文の結婚式には、新郎新婦が一緒になることで素晴らしい生活が始まることへの期待や願いが通じるような言葉を贈ります。またはなむけの言葉とは言わずに、「お祝いの言葉」「ご挨拶の結び」という言葉を用いて挨拶を絞めます。
- ・新郎新婦のご多幸とご両家の発展をお祈り申し上げます
- ・お二人の前途を祝し幸多かれとお祈りいたします
- ・お二人の末永いお幸せとご両家のご繁栄をお祈り申し上げます
はなむけの言葉の例文「結婚式」
はなむけの言葉の例文|卒業式は前向きになれる言葉を入れる

はなむけの言葉の例文の卒業式には、学校生活が終わり周りの環境が変わることを、後ろ向きにならずに前向きに頑張ってほしいという気持ちを伝えます。新しい場所は夢や希望、人との出会いが待っています。思い出を胸に新しい場所での活躍を祈っているという言葉を入れましょう。
- ・向上心を忘れずに、目標に向かって進んで行ってください
- ・新しい世界が君たちを待っています。何事にも全力をだしてください
- ・新しいフィールドでのご活躍をお祈りしています
はなむけの言葉例文「卒業式」
大切な人へはなむけの言葉を贈りましょう

はなむけは今までお世話になった人との別れに感謝を伝える言葉や、新しい環境へ旅立つ人への激励の言葉を伝えるものです。一緒に過ごした日々を思い出し、エピソードやそのときの気持ち、そして新しい場所での活躍を期待していることを伝えましょう。
お世話になった親や先生に感動するメッセージを贈りたい、または卒業する先輩や後輩、そして友達に今まで楽しく過ごしてきた日々にありがとうのメッセージを贈りたいときには、手紙例文24選を参考に感動するメッセージを考えて贈りましょう。
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