習得と修得の意味の違いとは?知識を蓄える/技術を身につける

習ったり学んだりして、何かを身につける事を習得すると言いますが、習得という漢字には知識を蓄える「修得」と、技術を身につける「習得」の2種類があります。ここでは習得と修得の違いとは、何であるのかを詳しく見ていきたいと思います。

※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。



習得と修得の意味の違いとは?

習得の意味とは習って覚えること

車

習得とは、学問・技芸などを、習って覚えること、会得することを意味する言葉です。書いて字のごとくなので、意味は覚えやすいのではないでしょうか。運転免許などライセンスに関わることや学問や知識、情報などにおいて、「習得」という漢字を使うことができます。

修得の意味とは学問や学業における知識の獲得

勉強

修得とは、学ぶという意味合いが強い言葉なので、主に学問や学業に限定されて使われます。修得の「修」の字が「履修」の「修」であることからもわかるように、学校における単位を授かるときにも使われます。また、普通学校以外の専門的な分野においても修得が使われます。座学や講義のイメージを持つ言葉です。

習得と修得の意味の違い

札束

習得と修得の意味の違い一つ目は、「習得」とは習って覚えること「修得」とは学んで覚えることです。習得には字の通り「習って覚える」という意味があり、幅広く用いられます。一方、「修得」は「学んで覚える」という意味があり、学業や学問などの分野においてのみ使用することができます。

たとえば、実務や技術などにおいては「習得」が用いられますが、教科や科目、知識などにおいては「修得」が用いられることとなります。そのため、大学や高校などにおける単位数などには「修得」が使われます。

習得と修得の使い分け方・例文は?


習得と修得の使い分け方・例文①字を綺麗に書くコツを習得した

段階

習得と修得の使い分け方・例文一つ目は、「字を綺麗に書くコツを習得した。」です。字を綺麗に書くのは技術です。このように技術を習得した場合の「しゅうとく」は、習得を使います。字を綺麗に書くには、お手本を見て習って覚えるのが基本です。ここからも、習得の文字を使うということがわかるのではないでしょうか。

習得と修得の使い分け方・例文②運転の技術を習得する

運転

習得と修得の使い分け方・例文二つ目は「運転の技術を習得する。」です。車の運転に限らず何に関しても言えることですが、運転する能力も一つの技術です。それを習得する場合「習得」「修得」のうち前者を使うことになります。技術・操縦の分野での「しゅうとく」は全てこの「習得」の方を使うと覚えておくと良いでしょう。

習得と修得の使い分け方・例文③大学で単位を修得する

大学

習得と修得の使い分け方・例文三つ目は、「大学で単位を修得する。」です。大学など学びの場において単位を授かる場合は全て「修得」の字を用いることになります。これは、専門学校など大学以外の特殊な学問機関においても同じことです。学問・学業の分野での修得は全てこの字を使うと思っておきましょう。

以下に関連記事として、「マクロ」と「ミクロ」の違いについてまとめられたものがあります。この二つは同音異義語でこそないものの、似た響くで違った意味を持つ単語同士です。習得と修得の違いについて学ぶついでに、ほかの単語同士の意味についても考えてみましょう。その際はこの記事が参考になるはずです。

Small thumb shutterstock 605436275
「マクロ」と「ミクロ」の違いとは?意味や使い分けに経済の視点も

マクロとミクロの違いとは具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。今回はマクロとミクロの違いやそれぞれのもっている意味、よく使用される視点や経済での違い...


習得と修得の使い分け方・例文④美容法を習得した

美容

習得と修得の使い分け方・例文四つ目は、「美容法を習得した。」です。エステなどに行って美容法を学んだ場合の「しゅうとく」はこちらの字を使います。学問の分野ではないので、修得の字を使わないということは比較的わかりやすいのではないでしょうか。

習得と修得の使い分け方・例文⑤会計士になるための知識を修得する

知識

習得と修得の使い分け方・例文五つ目は、「会計士になるための知識を修得する。」です。会計士に限ったことではありませんが、何か資格を取ろうとするときに知識を蓄える場合、「修得する」の方を使います。学問・学業の分野での「しゅうとく」に関しては、このように「修得」の方の字を用いるのが適切です。

以下に関連記事として、お勧め・お薦め・お奨めの漢字使い分けについてまとめられたものがあります。それぞれの意味とおすすめしますの使い方について紹介されているので、これを読めばこれから「おすすめ」の使い分けができるようになること間違いなしです。まだ理解していないという人はぜひ読んでみてください。

Small thumb shutterstock 717032236
お勧め・お薦め・お奨め漢字使い分け|意味とおすすめしますの使い方も

お勧め・お薦め・お奨めの漢字の使い分けを紹介します。また、それぞれの意味や使い方も合わせてご覧ください。会話をするには困りませんが、文章にする時はどの漢字...

【番外編】習得と修得以外の同音異義語は?

習得と修得以外の同音異義語①押さえると抑える

本

習得と修得以外の同音異義語一つ目は、押さえると抑えるです。まず、「押さえる」は確保する、固定するなどといった意味合いで使われます。次に「抑える」は、抑制する、鎮圧するといった意味合いで使われる漢字です。つまり、物理的に動かないようにしたり、店を予約して席を確保する場合は「押さえる」になります。

一方で、食事やカロリーを抑える場合は抑圧するということなので「抑える」になります。敵からの攻撃を防御する場合なども、「抑える」を使います。また、英語にすると「抑える」はsave(抑制する)、lower(低下する)、suppress(鎮圧する)となります。

一方の「押さえる」はhold(固定する)やbook(予約する)となることからも、違いがわかりやすいのではないでしょうか。「押さえる」は「押える」と表記されることもありますが、これは間違いではありません。送り仮名を省略しても良いことになっているので覚えておきましょう。

習得と修得以外の同音異義語②硬いと固いと堅い

ノート

習得と修得以外の同音異義語二つ目は、堅いと固いと硬いです。使い分け方法について考えるときには、それぞれの対義語を考えることが一番でしょう。堅いはもろい、固いは緩い、硬いはやわらかいがそれぞれ対義語になります。

たとえば、麺は「かため」「やわらかめ」などといった表現の仕方をします。ここからわかることは、この場合の「かたい」の対義語は「やわらかい」であることです。つまり、麺の状態を表す「かたい」は「硬い」という感じを用いるべきだとわかるのです。同じように考えると、木材なら「堅い」靴紐なら「固い」となります。

物質ではないものに対して「かたい」という表現を用いる場合は、手堅いに置き換えられるようなら「堅い」、まじめに置き換えられる場合は「硬い」だと覚えておくと良いでしょう。「堅い商売」などは手堅くという意味を含むので「堅い」、「頭が硬い」などはまじめという意味を含むので「硬い」になります。

習得と修得以外の同音異義語③痛むと傷む

痛み

習得と修得以外の同音異義語三つ目は、痛むと傷むです。この二つの使い分けは、苦痛があるかどうかで見極めることができます。怪我など苦痛を伴う場合は「痛む」、野菜が腐ったりモノが傷ついたりするなど苦痛を伴わない場合は「傷む」が用いられます。また、主観的か客観的かで見分けることもできます。

怪我や病気などで痛い場合、本人にしかその具合はわかりません。こうした主観的な「いたい」には「痛む」が適用されます。反対に、野菜が傷むなどといった場合は誰がみてもその具合がはっきり把握できます。この場合は「傷む」が適用されます。また、人の身体かそうでないかで使い分けることもできます。

以下に関連記事として、「いずれ」と「いづれ」との違いについてまとめられたものがあります。口にすると同じ響きなのに意味が異なる語句について、これを機に習得と修得以外にもたくさん学んでおきましょう。「いずれにしても」の例文や使い方についても紹介があるので、これからの参考になること間違いなしです。

Small thumb shutterstock 1024566247
「いずれ」「いづれ」の違いとは?「いずれにしても」の使い方例文も

いずれといづれの違いをご存知ですか?この記事ではいずれの意味とは?といった内容や、「いずれにしても」などの使い方の例文、正しい表記について詳しくお伝えして...

習得と修得以外の同音異義語④意外と以外

パソコン

習得と修得以外の同音異義語四つ目は、意外と以外です。同音異義語としてよく取りざたされることも多いので、この二つの意味の違いについて考えたことのある人も多いのではないでしょうか。「意外」とは「予想もしていなかったこと」という意味で、「以外」とは「それを除く他のもの」という意味になります。

どちらもよく使う言葉であるだけに、間違えて使ってしまう人は多く見受けられます。同音異義語を覚える際は、まずこの二つの単語の意味と漢字についてしっかり知っておくようにしましょう。日常生活において登場する場面が多いということは、それだけ正しく覚えておくべき知識であるとも言えます。

習得と修得の使い分けができるようになろう

習得と修得の使い分けが正しくできるようになると、これから様々なシーンで胸を張って正しい日本語を使うことができるようになるでしょう。また、これらの使い分けだけでなく、ここに紹介した様々な同音異義語についてもしっかりと学んでおいてください。メールや文書で間違った表現の漢字を使わないよう注意です。

大人として恥ずかしくないように、日本語の細かい違いについてもしっかりと理解を深めておいてください。誰かに聞かれたときに完璧な説明ができるまでにしておくと安心です。使う場面も多い習得と修得であるからこそ、しっかりと意味や使い分けをマスターしておいてくださいね。


商品やサービスを紹介する記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。