滞りなくの使い方例文とは?類語・英語とつつがなくの意味も
「滞りなく」という言葉はどのような使い方をするのでしょうか。葬儀の時に聞くことがありますが、それ以外にも例文を挙げて紹介します。類語や英語での表現も気になります。意味をきちんと知って正しく使いたいですね。また「つつがなく」の意味との違い、使い分けも知っておきましょう。
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目次
滞りなくとは?意味は?
滞りなくの意味はスムーズに進むこと
「滞りなく」という言葉は「滞る(とどこおる)」を否定するものです。「滞る」は「物事が順調に進まない」という意味ですから、つまり逆の「物事が順調に進む」ということを意味しています。何か邪魔が入ったり、遅れたりすることがなくスムーズに進行している状態です。
「滞りなく」よりも「遅れずに・問題なく」などの単語のほうが会話の中ではよく使われます。それらと比べると少し格式がある言葉でなじみが少ないものです。改まった場所、結婚式や葬儀、ビジネス、イベントなどでの挨拶で使われることが多いです。正しく意味を知って適切に使いましょう。
反対語の「滞る」も理解しておこう
「滞りなく」と反対語の「滞る」も同様に日常会話ではめったに見かけませんが、ビジネスなどでは使われることが多いです。併せて理解しておきましょう。「滞る」の意味は「物事が順調に進まない」や「流れが止まる・お金が期限過ぎても支払われない」ということです。熟語として「停滞・渋滞・延滞」などがあります。
「滞る」と「滞りなく」をセットで理解しておくと使い方もすんなりと頭に入ると思います。「滞」の漢字の成り立ちは「帯を巻き付けたように水が流れない」ということです。日本語は漢字文化なので熟語をイメージすることも理解には役立ちます。先ほどの熟語を頭に浮かべると意味が分かりやすくなるはずです。
滞りなくの使い方とは?例文5選!
例文①葬儀の際に関しての使い方
「滞りなく」は人生の大きな出来事である葬儀での進行の際、使われることが多いです。「本日の葬儀は滞りなく終えることができました。」「おかげさまで葬儀・告別式も滞りなく済ませることができました。」のように、無事に終えられたということを報告する立場として使います。
例文②結婚式での使い方
葬儀と同様に人生のイベントと言える結婚式でも「滞りなく」はよく使われます。披露宴のスピーチなどでも多いと思います。「新郎新婦の結婚式が滞りなく行われました。」「本日の晴れの式典を滞りなく執り行いたいと存じます。」などのような使われ方です。結婚式では少し格式ある言葉が受け入れられるものです。
例文③イベントでの挨拶などでの使い方
「滞りなく」はイベントなどの大きなことが無事に進行していることを報告するときにも使われます。「皆様のご協力により、この度のイベントは滞りなく開催できる運びとなりました。」「滞りなく準備をしていただき感謝致します。」のような例文となります。開催できたことや進行状況がうまく伝わります。
大きなイベントでは多くの人が関わっているものなので、どこにも問題がないことを強調するのにもとても効果的な言葉です。そして、無事に開催したのだという安心感と感謝の気持ちが加わった印象を与えます。
例文④ビジネスの場面での使い方
ビジネスの場面でも「滞りなく」はよく使われます。会議やプロジェクトがどのように進行しているかは大変重要なことです。進行具合を報告する際「万事滞りなく進行しております。」「本件は滞りなく進めていく所存です。」などのような例文が考えられます。メールや報告書などでもよく目にする文章です。
特に相手や状況に合わせた言葉を選べる力が大人には求められます。ビジネスの場面では殊の外大切と言えるでしょう。「滞りなく」を上手に取り入れて文章にすることができるように心がけたいものです。
例文⑤手続きなどを済ませた場合の使い方
住宅に関する契約など大きな手続きが必要な場合があります。そのような場面で「契約の手続きは滞りなく済ませることができました。」のような使い方ができます。かなり重要な出来事であれば「滞りなく」はしっくりとくる言葉です。軽いものであれば、大げさと捉えられるかもしれませんので注意しておきましょう。
- 1本日の葬儀は滞りなく終えることができました。
- 2新郎新婦の結婚式が滞りなく行われました。
- 3皆様のご協力により、この度のイベントは滞りなく開催できる運びとなりました。
- 4万事滞りなく進行しております。
- 5契約の手続きは滞りなく済ませることができました。
滞りなくを使った例文
5つの場面での例文に挙げたように、結婚式や葬儀などのイベントや大きなプロジェクトが問題なくスムーズに行われたときに使う言葉です。日常会話の中ではめったに使うことはないでしょう。改まった場面で感謝の気持ちや無事に進行していること、完了したことの報告の場合での使い方をよく知っておきましょう。
滞りなくの類語と使い方例文とは?
場面に応じた類語を使い分けよう
「滞りなく」ばかり使うと相手方には気になるものです。語彙力の少ない人という印象にもなってしまいます。滞りなくと同じ意味に使える類語をいくつか知っておいて、上手に使い分けられるようになりましょう。カジュアルな場面で使える言葉とかしこまった場面での言葉を区別しておくことが語彙力につながります。
次にそれぞれの場面での類語を紹介します。普段の生活でも自分が使っている言葉と会話では使わないが会議や報告書などで目にする表現があると思います。聞きなれない言葉ではためらってしまうので、語彙力を増やして対応できる大人を目指したいです。
- ・スムーズに
- ・順調に
- ・予定通りに
- ・差しさわりなく
- ・問題なく
滞りなくの類語:カジュアルな場面
- ・支障なく
- ・首尾よく
- ・円滑に
- ・成功裏(せいこうり)に
滞りなくの類語:かしこまった場面
類語を使った例文
「スムーズ」は外来語で使いやすいなじみのある言葉です。「順調に・予定通りに・問題なく」もカジュアルな場面でよく使う言葉で「滞りなく」をわかりやすく言い換えたものです。「差しさわりなく」はより柔らかい表現になるでしょう。どれも日常会話で聞く言葉です。
「支障なく」は差しさわりがないという意味で、「首尾よく」は初めから終わりまで問題がないという意味です。「成功裏に」という類語は堅い表現です。「物事が成功した状態であること」を意味しています。また裏という漢字には「うちに」という意味が含まれているので「成功裏のうちに」は間違いですので気を付けましょう。
- ・スムーズに(問題なく)会議は進行しました。
- ・全ての準備は順調に(予定通りに)行われています。
- ・万事差しさわりなく進んでおりますのでご安心ください。
- ・この度のプロジェクトは支障なく(円滑に)進行しております。
- ・大きなイベントは首尾よく終えることができました。
- ・仕事の商談を成功裏に導くことが大切なことです。
類語の例文
滞りなくの英語の使い方例文とは?
滞りなくを英単語では「smoothly」
「smoothly」は「滑らかに、円滑に、スムーズに」という和訳になる単語です。「Her work was going smoothly.」(彼女の仕事は滞りなく終わった。)というようになります。スムーズという外来語の元にもなっていることがわかります。もちろん他にもいくつか類語表現があります。
「without delay」「without a hitch」のような類語表現ができます。「delay」は「~を遅らせる、伸ばす」、「hitch」は「障害」という意味なので、それを否定する表現になります。次の例文を参考にしてください。
- ・Sports Day went ahead the following week and everything went without a hitch.
- ・That wedding ceremony went off without a delay.
- ・It has ended smoothly.
英語表現の例文
滞りなくの他の英語表現
英語ではいろいろな言い回しで意味を表現できます。単語として「smoothly」や「delay」が浮かばなかったときにも違う表現ができます。比較的簡単な英語でも「順調に進んだ」という意味の文章を考えれば、滞りなくの意味と同じ表現になります。
- ・Thank you for making arrangements for lecture equipment without any trouble.
- ・And the family reports to the spirit of the deceased that the funeral rites were finished without problems.
- ・Everything is going good so far.
- ・Our job is coming along nicely.
英語表現の例文
メールでのやり取りでは敬語表現に気を使います。「お送りします」の敬語表現と英語についての記事がこちらです。一度ご覧になってみてください。
「つつがなく」とは?語源や使い方例文と滞りなくとの違いは?
「つつがなく」の語源と意味とは
滞りなくの類語は先にも紹介しましたが、よく似た語として「つつがなく」が使われることがあります。よく似ていますが、この二つは違うニュアンスを持っています。全く同じと勘違いしていると使い方によっては失礼になってしまうこともあるので、特に注意して正しい使い方を知っておきましょう。
「つつがなく」は漢字で書くと「恙なく」です。「恙(つつが)」とは病気や災難を表す言葉です。それがないということで、「平穏無事である、病気や災難がない」という意味です。ここには、何かトラブルが起こっても仕方がないような状況だったのに、無事に終えられたというニュアンスが含まれています。
「つつがなく」はツツガムシが語源だという説もありますが、それは間違いです。正体不明の病気が「ツツガムシ」という妖怪の仕業と考えられていて、ダニの一種をそう呼ぶことになったそうです。もともと「恙」という古語が存在していて、そこから病気ではない、無事だという意味の「つつがない」という語が生まれたのです。
「つつがなく」を使った例文
「つつがなく」は手紙などで近況を伝える時などによく使われます。「何事もなく順調に」というところは「滞りなく」と同じような意味ですが、結婚式や葬儀などでは「つつがなく」は使いません。結婚式や葬儀などは何かトラブルやアクシデントがあってはいけないことです。例文を参考に場面を間違えないようにしましょう。
- ・おかげさまでつつがなく毎日を過ごしております。
- ・このまま穏やかに年月が流れ、つつがなく一生を終えたいと思います。
- ・イベントはつつがなく閉会することができました
「つつがなく」の例文
「つつがなく」は自分の無事を知らせたり、相手を気遣うときに使う言葉です。語源が古くしっとりした感じに聞こえます。目上の人に体調をお聞きするときにはどういう敬語を使えばよいでしょうか。次の記事では「お体に気を付けて」の使い方を紹介しています。ぜひこちらもご覧になってください。
「滞りなく」をうまくスマートに使いこなそう
かしこまった場面や相手によって言葉遣いを注意しなければならないときには、それに対応する語彙力が必要です。「滞りなく」や類語表現などを使ってスマートな言葉選びを身に付けましょう。日本語には丁寧な言い回しや敬語表現などが多くあり、言葉の幅が広がると余裕が持てることと思います。
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