イヤホンのエージング・音慣らしは嘘?効果/音量/音源/方法
イヤホンやスピーカーで行われるエージングを知っていますか?「音慣らし」とも言われているこの行為は、人によっては嘘とかデタラメと言われています。実際にはどうなのか、ヘッドホンなどで行う方法や使う音源はなんなのか、確認しましょう。
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目次
イヤホンのエージングとは?
エージングは「時を経る」という意味
エージングを翻訳すると「時を経る」となります。生き物に対しては「老化」を表し、電化製品に対しては「安定して動くまで動作させる」ことを意味します。
最近ではアンチエイジングという言葉が浸透している通り、年齢を重ねるにつれて発生するシワやシミ対策として、化粧品やサプリメントを使用して老化に抗う方法が20代後半以降の女性を中心に行われています。
電化製品に対しては精密機械や音響機器にも使われています。製造したばかりの製品に電気を通して、初期不良があるかどうかを確認する時や、計測器などを使う際に、電源を先に入れて動作を安定させる時にも使います。
スピーカーなどの音響機器に対するエージング
スピーカーやヘッドホンのような音響機器で使われているエージングは、ピンクノイズ等の音源を100〜200時間ほど流して、音を慣らす行為を表します。実際に行われた後、実際に再生すると変化が現れると言われているため、音にうるさいオーディオマニアの中には購入後にまず音慣らしを始める人もいます。
実際にエージングをすると、オルタナティブロックやエレクトロニカといった、自分がよく聴く音楽を使ったり、ピンクゾイズやクリック音を使ったりすると、普段聴いている音源に使われている音域がスムーズに再生される様になると言われています。
この行為は「マリンス効果」と呼ばれる、振動板とフレームの部分に使われているゴムを柔らかくさせる方法が使われています。音慣らし前のスピーカーはゴムが硬い為に良い音が出ないと言われているので、エージングを使ってマリンス効果を引き出しているというわけです。
イヤホンやスピーカーのエージングは嘘・不要だと反論する人が存在する
中にはエージングには科学的根拠がないため、嘘情報や必要ない行為だと唱える人もいます。エージングは新品の状態から遠ざける意味で使われているため、スピーカーなどの寿命を縮める行為とも言われています。なので、音質にこだわるオーディオマニアの中には「劣化させているだけ」と意見する人も多く存在します。
嘘・不要論を唱える人の中には、音慣らしにかかる時間やお金を見て不快感や衝撃を感じたり、嘘やデタラメに盲信していると考えている人もいます。それでも信じている人や、効果を実感している人が存在するので、エージングに対する話題は賛否両論と言えるでしょう。
イヤホンのエージングは嘘?効果は?
イヤホン・ヘッドホンを実際に音慣らしを試した時の効果について
スピーカーと同じように、イヤホンやヘッドホンでも音慣らしをする文化が存在しています。出荷前の動作確認時には、音が聞こえるかを確認しても、音の硬さを感じさせないほど音源を流してないので、イヤホン・ヘッドホンに効果があるのかという実験を実際に行うことが可能です。
実際にやるメリットとしては、1khz以上の音域の音割れが発生しにくくなったり、ベースラインの音がはっきりと聞こえるといった効果が挙げられます。
イヤホン・ヘッドホンのエージング効果は嘘ではない
スピーカーなどの音響機器の動作確認テストでは、音域ごとに良い音が出るかというチェックは行なっておらず、音がきちんと出力されているかというチェックのみ行っています。なので、音慣らしを行えば効果が現れるため、嘘ではないと言えます。
実際に試す場合はスピーカーのエージングと同じ要領で行う必要がありますが、イヤホンの場合は10〜30時間程度で終わります。
イヤホンのエージングをする時の音量・音源は?
イヤホンのエージングには大音量で行うのがおすすめ
イヤホンで行う場合、日常で使う音量よりも少し大きめの音量で流す方が良いとされています。しかし、いきなり大音量で流すのではなく、少しずつ調整していく必要があります。最大音量で流してしまうと悪影響が出る恐れがあるため、程々の大きさで行う必要があります。
最初は普段聴いている音量より小さく設定し、少し音漏れする程度まで大きくしたら設定完了です。あとは音源を流して長時間放置するだけですが、音慣らしをしている間は、イヤホンを通して聞かないように注意しましょう。
イヤホンのエージングにおすすめ音源①ピンクノイズ
イヤホンのエージングにおすすめ音源その1は、ピンクノイズです。スピーカーやヘッドホンと同じように、イヤホンでも効果的とされています。高音域に近づくほど音量が小さくなるため、音割れを防ぐことが可能です。
ピンクノイズとは、周波数に反比例する雑音のことで、実際に聞くとテレビの砂嵐のようなザラついた音に聞こえます。音慣らしの他にも、シンセサイザーによる音の加工などに使われています。名前の由来は、ピンク色の光は、同じ周波数成分を持っているからです。
イヤホンのエージングにおすすめ音源②ホワイトノイズ
イヤホンのエージングにおすすめ音源その2は、ホワイトノイズです。ピンクノイズとの違いは、高音域であってもノイズが発生することなので、オーディオマニアの中には、ピンクノイズよりもより良い音質を期待できるという意見もあります。
ホワイトノイズとは、全周波数に含まれている雑音のことで、実際に聞くとラジオの砂嵐のような音に聞こえます。高音から低音まで、全音域の音慣らしを試す場合は、この音がおすすめです。
イヤホンのエージングにおすすめ音源③よく聞く音楽
イヤホンのエージングにおすすめ音源その3は、よく聞く音楽です。音楽にはロックやテクノといった豊富なジャンルが存在します。世に出回っている音源には、音楽を沢山収録するために、人の可聴音域に含まれない音域をカットしているものが存在しています。
そのため、エレクトロニカやチップチューンといった、自分がよく聞く特定の音楽ジャンルのみを楽しむならば、それに特化した音慣らしをするだけでも十分に楽しめます。この方法を使うと、近いジャンルの音も良く聞こえるという結果になります。
イヤホンのエージングの方法は?
イヤホンのエージングの方法①音源を用意する
イヤホンのエージングの方法その1は、音源を用意することです。オーディオ関連的な意味のエージングの意味は「音を流して慣らす」なので、音源がないと始まりません。
人の可聴領域外を含めた全音域に対する音慣らしや、高音域を再生した時に現れる音割れ対策に使用するといったように、目的に応じた音源の使い分けをすると良いでしょう。
音慣らし専用の音源を使用するのが効果的ですが、用意できない・不安な人は普段聴いている音楽を使用しても問題ありません。男性・女性の歌唱曲や楽器の味が引き立つオーケストラ、近未来を連想させる電子音が奏でるテクノポップなど、お気に入りの曲を使用してみましょう。
イヤホンのエージングの方法②時間をかけて音源を流す
イヤホンのエージングの方法その2は、時間をかけて音源を流すことです。家庭用スピーカーの音慣らしをするときは、最低でも100時間、一番長くて1ヶ月は必要とされています。しかし、スピーカーよりも小さいため、短い時間で完了します。なので、最長で2週間あれば問題ありません。
ホワイトノイズを使えば全音域に対応できるので、1週間よりも短い時間で完了するとも言われていますが、実際に完了する時間は、イヤホンが持つ「インピーダンス(電気抵抗)」にも影響があります。
インピーダンス値が少ないほど時間がかからず、逆に高いと時間をかける必要があります。その理由は、抵抗力が高いと振動板などの振動が小さくなるので、影響しにくくなるからです。なので、インピーダンスが高いイヤホンは、10時間以上かかると考えましょう。
イヤホンのエージングにおすすめのアプリ・サイトは?
イヤホンのエージングにおすすめのアプリ①オーディオエージング
イヤホンのエージングにおすすめのアプリその1は、オーディオエージングです。iphoneやiPadでダウンロードできるアプリです。Androidではダウンロードできないので注意しましょう。
エージングにはピンクノイズが使われ、音量設定をアプリ内で調整可能なほか、設定次第では最長1000時間も音源を流してくれます。これらの設定は手軽に調整できるので、初心者にもおすすめのアプリです。
イヤホンのエージングにおすすめのアプリ②Burn-InAudio
イヤホンのエージングにおすすめのアプリその2は、Burn-InAudioです。Androidのみダウンロードできるアプリです。iphoneではダウンロードできないので注意しましょう。
ピンクノイズだけでなく、ホワイトノイズも使用できるため、両方を試したい人におすすめなだけでなく、音慣らしをする時間も調整できるので、忙しい人にも最適です。
イヤホンのエージングにおすすめのサイト①TonalEarphone
イヤホンのエージングにおすすめのサイトその1は、Tonal Earphoneです。イヤホンメーカー「Chord&Major」が設立したサイトなので、信憑性あると言えます。スマホかパソコンで開けるので、どちらか持っていないという人も問題なく使用できます。
硬さを取り除くウォーミングアップ、くまなく動かすダイナミック・レスポンス、低音から高音まで滑らかに変化するフルレンジエージングといった3ステップに分けられているため、細かく調整してくれます。1時間で完了するので、長い時間待てないという人におすすめです。
イヤホンのエージングにおすすめのサイト②ハイレゾ音源配布サイト
イヤホンのエージングにおすすめのサイトその2は、ハイレゾ音源配布サイトです。海外サイトの「High Definition Audio Test Files」はピンクノイズだけでなく、ホワイトノイズも配布されています。
「High Definition Pink Noise」と「High Definition White Noise」の欄にあるので、任意のものをダウンロードしましょう。中には人の可聴領域を超えた音源もありますが、使用中は実際に聞かないようにしましょう。
イヤホンのエージングにおすすめのサイト③Youtube
イヤホンのエージングにおすすめのサイトその3はYoutubeです。動画投稿サイトであるYouTubeにはホワイトノイズやピンクノイズといったエージング向けの音源が投稿されているため、イヤホンやヘッドホンをつないで再生すれば簡単に音慣らしが可能です。
スピーカーのようにイヤホンでもエージングをやってみよう!
嘘か本当か、いまだに議論がされているエージングですが、実際に試してみたら本当に変わったという意見が多いのは確かです。良い音楽と良いイヤホン・ヘッドホンが揃っている人は、最高の状態で楽しむためにも、一度は試してみましょう。実際に紹介した方法を試すことで、嘘かどうかの確認にもまります。
しかし、音慣らしは「劣化」と言われる通り、振動板などを動かしてダメージを与えている行為に変わりはありません。故障しない程度に時間や音量を調整して、程々に行いましょう。
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