哭くの漢字の読み方は?類語と泣く・啼く・鳴くと意味の違いも

「哭く」という言葉の読み方を知っていますか?現在ではあまり見慣れないこの「哭く」や「哭」という漢字の意味や熟語などについて、ここではわかりやすく説明しています。類語の「泣く」「鳴く」「啼く」との微妙な意味や使い方もご紹介しておりますので、興味のある方はぜひご覧ください!

哭くとは?意味と漢字の読み方は?

「哭く」の読み方と意味

「哭く」は泣くこと

「哭」は「哭く」と書いて訓読みで「なく」と読みます。音読みでは「コク」と読みます。「哭く」は「咽び(むせび)泣くこと」や「声をあげて泣き叫ぶこと」という意味です。日本語には、「なく」と読む漢字はいくつかありますが、「哭く」は感覚的に「より一層の悲しみで情緒的に泣いている」状態を表している表現です。

「泣く」と「哭く」の違い

「泣く」と「哭く」の違いはほとんどありません

「人間が涙を流す」を表現すると聞いもっとも一般的に使われるのは「泣く」という言葉です。「泣く」と「哭く」の使い方や意味の違いはありません。「泣く」も「哭く」も人間が「(涙を流して)なく」事に使われるからです。ただし、「哭く」は喜びの涙には使われず、悲しみや苦しみで情緒的に「泣く」時にだけ使われます。

「哭く」の古典的使い方「哭くする」

「哭くする」は「哭く」の古い使い方

「哭く」は「なく」と読みますが、「哭くする」とかいて「こくする」という使い方が古典ではあります。「哭くする」の意味は「泣き叫ぶこと」の他に、中国での葬式で、死者を弔うための礼として泣き叫ぶことを指します。「哭くする」のように古色な「昔取った杵柄」についての記事がありますので、合わせてご覧ください。

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哭くの使い方とは?例文3選!

「哭く」の使い方と例文①「我を忘れて泣き叫ぶこと」

「我を忘れて泣き叫ぶこと」にも使われている「哭く」

「哭く」の使い方と例文の1つ目は、「我を忘れて泣き叫ぶこと」です。例えば、「学生時代からの無二の親友の突然の事故死を聞いて、父が人目もはばからずに哭き叫ぶのを初めて見た」という使い方をします。「哭く」のようにあまり詳しくない言葉「納入」についての記事がありますので、合わせてご覧ください。

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「哭く」の使い方と例文②「むせび泣くこと」

「むせび泣く」に使われる「哭く」

「哭く」の使い方と例文の2つ目は、「むせび泣くこと」です。例えば、「日に日に病が重くなる妻のことを思い、眠っている彼女の傍に付き添いながら、彼は声を偲んでむせび哭くことをやめられなかった」という使い方をします。「哭く」のようにわかりにくい「生かす・活かす」についての記事がありますのでぜひご覧下さい。

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「哭く」の使い方と例文③「無生物が泣く」

木は無生物です

「哭く」の使い方と例文の3つ目は、「無生物が泣く」です。「哭く」は基本的に人間が泣くときに使いますが、擬人的に「何かが、まるで人間が泣くときの音を出しているかのような状態を表現する」ときに使われます。例文は、「夜を吹き過ぎる風が窓の隙間から入り、まるで誰かが哭いているような苦しげな声を上げた」です。

哭くという漢字を使った熟語とは?

哭くという漢字を使った熟語①「鬼哭(きこく)」

怖いお化けが哭くことを「鬼哭(きこく)」といいます

「哭く」という漢字を使った熟語の1つ目は「鬼哭(きこく)」です。「鬼哭」の意味は、「幽霊や亡霊が浮かばれずに哭くこと」や、「浮かばれない幽霊の泣き声」のことです。例文は、「この林の中では、真夜中に鬼哭が聞こえるという噂がある」、「肝試しにここに来る連中は、地下室からの鬼哭に必ず逃げ出す」です。

哭くという漢字を使った熟語②「号哭(ごうこく)」

「号哭(ごうこく)」は号泣のことです

「哭く」という漢字を使った熟語の2つ目は「号哭(ごうこく)」です。「号哭」の意味は、「号泣すること」とか「大声を出して哭くこと」です。例文は「長年連れ添った妻の死に、彼は人目もはばからず号哭した」や「彼女は号哭の涙を長い間流したせいで、目を開けても前がはっきり見えなかった」という使い方をします。

哭くという漢字を使った熟語③「慟哭(どうこく)」

激しく泣くことを「慟哭(どうこく)」といいます

「哭く」という漢字を使った熟語の3つ目は「慟哭(どうこく)」です。「慟哭」の意味は、「あまりの悲しみのために、大声をあげて泣くこと」です。例文は、「親類一家が全員地震のために行方不明になったと聞いた彼女は、あまりのショックに身を伏せて慟哭した」や「彼の慟哭の涙はまるでうめき声のようだった」です。

哭くという漢字を使った熟語④「痛哭(つうこく)」

痛々しいほどに激しく泣くことを「痛哭(つうこく)」といいます

「哭く」という漢字を使った熟語の4つ目は「痛哭(つうこく)」です。「痛哭」の意味は、「激しく嘆き悲しむこと」「ひどく泣き叫ぶこと」です。例文は、「彼は痛哭の涙に胸をかきむしっていた」や「生まれたばかりの小さな赤ん坊の命が奪われるかも知れない事態に直面して、若夫婦は動転のあまり痛哭した」です。

哭くという漢字を使った熟語⑤「哀哭(あいこく)」

悲しみや哀しみの涙が「哀哭(あいこく)」です

「哭く」という漢字を使った熟語の5つ目は「哀哭(あいこく)」です。「哀哭」は、「悲しみや哀しみのあまり声をあげて泣く」という意味です。例えば「失ってしまった多くのものを思って、尾羽打ち枯らす状態で田舎に帰った彼は、人知れず哀哭の涙を流し続けた」や「父の哀哭の涙で娘は生き方を変える決心をした」です。

哭くという漢字を使った熟語⑥「御哭(みね)」

「御哭(みね)」はお葬式での涙の意味です

「哭く」という漢字を使った熟語の6つ目は「御哭(みね)」です。「御哭」は、声をあげて泣くことですが、「特に葬儀のときに、弔意を表して声をあげて泣くこと」です。ただし現在はほとんど使われていません。泣くことの関連記事の「涙ちょちょぎれるはもう死語?」がありますので、合わせてご覧ください。

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哭くという漢字を使った熟語⑦「泣哭(きゅうこく)」

「泣哭(きゅうこく)」はとにかく泣くこと

「哭く」という漢字を使った熟語の7つ目は「泣哭(きゅうこく)」です。全く同じ意味の「泣く」と「哭く」が2つ重なった「泣哭」は、「悲しみのあまり泣くこと」です。例文は、「楽しみにしていた赤ちゃんを、出産前に流産してしまい、若夫婦は抱き合って泣哭していた」や「彼女は毎晩泣哭で枕を濡らした」です。

哭くの類語と使い方とは?

哭くの類語と使い方①「叫ぶ」

驚きのあまり叫び声をあげている人

哭くの類語と使い方の1つ目は「叫ぶ」です。「叫ぶ」の意味は「大声を上げること」です。例えば、「痛みのあまり大声で悲鳴を上げた」とか、「何時間も泣き叫んでいた」という使い方をします。「叫ぶ」を使った熟語は「叫喚」「絶叫」「叫声 」などです。

哭くの類語と使い方②「喚く」

喧嘩をして喚く人たち

哭くの類語と使い方の2つ目は「喚く」です。「喚く」の意味は、「大声を上げること」「大声をあげて騒ぐこと」です。例えば「彼のクラスの生徒は大声で喚く子供が多い」とか、「母親は怒りのあまり泣きながら喚き続けた」という使い方をします。「喚く」を使った熟語は、「喚声」「叫喚」などです。

哭く以外になくと読む漢字の意味と使い方とは?

哭くと同じ読み方の漢字は「泣く」「鳴く」「啼く」

「泣く」「鳴く」「啼く」は「哭く」の類語

哭く以外になくと読む漢字は「泣く」「鳴く」「啼く」です。この中で、意味や使い方を最もよく知られているのは「泣く」「鳴く」ですね。また、「哭く」とほぼ同じ使い方をするのは「泣く」だけです。これらはすべて「哭く」の類語になります。

「哭く」と同じ読み方の類語の意味と使い方①「泣く」

もっとも一般的な「泣く」

「哭く」と同じ読み方の類語の意味と使い方の1つ目は「泣く」です。「泣く」は、「哭く」の類語であるだけではなく、ほぼ同じ使い方をします。ただしこの「泣く」は「哭く」と違って喜びの涙にも使えます。例文は、「生存を諦めかけていた父との再会に、家族全員で喜びに泣いた」です。

「哭く」と同じ読み方の類語の意味と使い方②「鳴く」

「鳴く」は動物がなくこと

「哭く」と同じ読み方の類語の意味と使い方の2つ目は「鳴く」です。この「鳴く」は、「獣や鳥、虫などの声がなく」ときに使われます。例文は、「虫の鳴く声を聞くと、夏になったと感じる」や「我が家の飼い猫は、私の足音を知っていて、家に帰ると玄関の内側でニャーニャーと鳴くんです」という使い方をします。

「哭く」と同じ読み方の類語の意味と使い方③「啼く」

犬の群れがなく時などに使われる「啼く」

「哭く」と同じ読み方の類語の意味と使い方の3つ目は「啼く」です。「啼く」は、人間にも鳥や獣にも「啼く(なく)」と使える言葉で、声を出して次々と啼くことを続ける状態のことをいいます。例文は、「目の前の大きな1匹の猿がくと、それにつられて、群れ全部の猿が次々と啼くのを見た」です。

古(いにしえ)の香りのする「哭く」という言葉

「哭」という漢字を使った熟語の中には、読み方はわかっても意味が全く分からないものがいくつかあります。「野哭(やこく)」「卒哭(そっこく)」「憂き哭(うきね)」などがそうです。また、「哭く」の別の読み方の「哭する(こくする)」という言葉は、中国の弔いに関して使われる言葉でもあります。

こうしてみると、「哭」という漢字はもともと古代中国で「泣く」という意味で使われ、日本にやってきたようですね。今現在「哭く」と書かれてあって、「なく」と読める人はあまり多くはいないでしょう。ですが「哭」は意外にも現代でも使われています。工藤静香がアイドルだった時の、かつてのヒット曲の「慟哭」です。

前述した「哭く」を使った熟語のなかで、もっとも馴染みがあるものもやはり「慟哭」でしょう。熟語を見てもわかりますが「哭く」はどこか暗く哀しく、苦しみのニュアンスがあります。こうしてみると、「哭く」は私たちの先祖がかつて哀しみを表現する時にこの言葉を使ったことがわかり、表現の懐かしさが伝わってきますね。

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