コンシェルジュとは?ホテルやマンションでの仕事や必要な資格についても

コンシェルジュという仕事をご存知ですか?主にホテルで活躍していますが、具体的にどんな仕事をしているか答えられますか?この記事では、コンシェルジュとはどんな仕事をしているか、コンシェルジュになるにはどんな資格が必要か、また給料はどれくらいかなどを説明していきます。

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コンシェルジュとは・英語表記も

コンシェルジュとはサービス業のひとつ

ホテルの受付

コンシェルジュとはサービス業のひとつです。ホテルで宿泊されるお客さんには、言葉に不慣れな海外の方がいたり、観光地やホテル周辺の施設に詳しくない方もいます。コンシェルジュはそんな方のために、観光スポットを案内したり、観劇や航空券などのチケットを手配したりと、宿泊者のさまざまな要望に応える仕事をします。

お客様一人一人の要望に応える仕事なので、観光やチケット手配以外にも、モノ探しなどのお手伝いも仕事内容に含まれます。きめ細かく質の高いサービスを提供することの代名詞としてもコンシェルジュという言葉は使われます。

ホテル以外にも、百貨店や病院、駅など、さまざまな場所で活躍しています。実際に、日本には「ステーションコンシェルジュ」「スカイツリーコンシェルジュ」という仕事もあり、よろず承り所として、案内やチケットの販売などの総合サービスを行っています。

コンシェルジュとは本来フランス語で集合住宅の管理人という意味

鍵とコイン

コンシェルジュとは本来フランス語で、集合住宅の管理人という意味です。また、鍵を管理する門番という意味もあります。中世の時代では、コンシェルジュは集合住宅ではなく、教会や宮殿、牢獄など、鍵を管理する番人に使われていた言葉です。要するに、その場所を管理する人がコンシェルジュと言われていました。

「レ・クレドール」というフランスのホテルコンシェルジュの組織では、二本のゴールドの鍵がシンボルになっています。これは、「旅行者の為に、どんなドアでも開けて差し上げましょう」という意味があります。ホテル側の宿泊者への思いやりや、サービスへの信念を表したシンボルです。

コンシェルジュは英語でconcierge

本を確認している女性二人

コンシェルジュは英語で「concierge」です。読み方は、「コンスィエージュ」です。もともとがフランス語なので、フランスでも同じ綴りで使われます。また、ドイツ語やイタリア語でも使います。しかし、読み方はそれぞれ異なります。


ホテルやマンションのコンシェルジュの仕事内容

ホテルのコンシェルジュの仕事は宿泊者の要望に応えること

ホテルのフロント

ホテルのコンシェルジュの仕事は、宿泊者の要望に応えることです。具体的には、観光案内や交通機関の手配などがメインになります。日々、地元の観光内容について情報収集を行っておきます。そしてお客様の要望を聞き、ぴったりの観光地をご案内します。観劇チケットやレストランの予約なども代わりに行います。

交通機関の手配については、航空券などの予約を代わりに行います。他にも、宿泊者から「病院を探してほしい」「ものをなくしたから探してほしい」など、さまざまな要望に応えるのが仕事です。NOとは言わず、他の人に仕事を回したりせず、コンシェルジュ自身で宿泊者に満足してもらえるような対応をします。

また、宿泊者は色々な国から泊まりにきているので、高い語学力が必要です。言葉が通じなかったら、サービスに対応することはおろか言葉のやり取りすらできません。情報収集、柔軟な対応、語学力を生かして、ホテルに宿泊するお客様の要望に応え質の高いサービスを行うのが、ホテルのコンシェルジュの仕事です。

マンションのコンシェルジュの仕事は生活サポートサービス

スーツの男性

マンションのコンシェルジュの仕事は、生活サポートサービスです。マンションのコンシェルジュは、24時間常駐しているところと昼間だけいるところと、物件によって違いがあります。仕事の内容は大きく分けて、受付や案内・手配や取次の2つになります。

受付や案内は、住居者への設備案内や共有設備の予約、マンションに訪れた方の受付、マンション周辺の情報を伝えたりなどです。手配や取次は、タクシーの手配や宅配物の預かりや発送、デリバリーやベビーシッターの紹介、クリーニングの取次などがあります。

マンション内の設備はもちろんのこと、マンション周辺のありとあらゆるお店やサービスについて詳しく、かつすぐに手配できるようにしておかなければいけません。また、マンションコンシェルジュは住人の顔を覚えることも大切です。生活サポートをするだけではなく、安心感を与える存在になることも仕事のひとつです。

コンシェルジュの給料や勤務体系について


コンシェルジュの給料は年収400万円台が多い

たくさんの紙幣

コンシェルジュの給料は、年収400万円台が多いです。2017年度のホテルコンシェルジュの求人情報から調べたデータによると、一番多い給料が年収400万円台であり、次いで多いのが年収300万円台になります。

給料は年収300万~400万円台が約6割を占めており、200万円台と500万円台がそれぞれ約15%となっています。月収の場合ですと、20代では20万~30万円、30代では25万円前後、40代では30万~45万円となります。ホテルコンシェルジュの場合ですと、ホテルのグレードによっても変わってきます。

マンションのコンシェルジュの給料は、パートと正社員で変わります。パートの場合の給料は、時給1000円前後になります。正社員の場合の給料は約20万円、物件のリーダーになると約25万円となり、複数のエリアや物件を担当すると30万円までいくようです。

コンシェルジュの勤務体系はシフト制

時計とコイン

コンシェルジュの勤務体系はシフト制です。ホテルの場合ですと、24時間いつでも対応できるように、シフト制にしています。24時間コンシェルジュの駐在しているマンションの場合も、早番・中番・遅番といったように3シフト制が取り入れられていたりします。

しかし、マンションの場合だと昼間のみしかコンシェルジュがいないところもあります。その場合は、正社員ではなくパートのコンシェルジュが働いていたりもします。基本的にはシフト制なので、必ずしも土日祝日に休めるわけではありません。特にホテルでは、世間の休みである観光シーズンが忙しくなります。

高い給料をもらう仕事ほど、休みがとりにくかったりします。下記の記事では、高給取りの職業ランキングTOP10を紹介しています。高給取りの職業の特徴や仕事内容についてや、実際の職業を紹介しています。コンシェルジュも低い給料の職業ではないですが、よかったら参考にしてみてください。

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コンシェルジュになるには・必要な資格も


コンシェルジュになるには柔軟な対応力が必要

スーツの女性

コンシェルジュになるには、柔軟な対応力が必要です。普通の仕事の場合だと、仕事内容が決まっており、自分の分野でない場合はその分野の人に仕事を変わってもらうことができます。しかしコンシェルジュの仕事は、基本的にはどの企業に就いていても、お客様の要望に対してNOとは言わないことが大切です。

そのため、幅広い専門知識と人脈を使い、自分でお客様の要望に応える必要があります。他の人に仕事を代わってもらう、いわゆるたらい回しはしません。応えられない要望がきても、最終的にお客様に満足してもらえるような代替案を用意しなければいけません。そのためには、日々の情報収集も必要です。

お客様の要望を聞き、つまりどういうことを求めているのか、それを叶えるためには何が必要かを理解します。そしてそれをお客様に伝える語学力やコミュニケーション能力も必要になってきます。頭を柔らかくし、柔軟に受け止めたり考えたりし、お客様に対応していくことがコンシェルジュになるには必要です。

コンシェルジュになるには必要な資格や学歴はない

本と青い豚を持っている女性

コンシェルジュになるには、必要な資格はありません。必要な学歴もありません。コンシェルジュに必要なのは、情報収集能力やコミュニケーション能力、高い語学力や応用力などです。コンシェルジュの資格というものはありませんが、コンシェルジュになるために役立つ資格はあります。

ホテル実務技能認定試験やホテルビジネス実務検定試験です。この試験では、ホテルで働く全ての職種に活かせる知識やホテルの実務知識が評価されます。コンシェルジュは幅広い知識が求められるので、ホテルでのコンシェルジュを希望している方にはおすすめの試験です。また、サービス待遇検定という資格もあります。

こちらは、販売業などの接客全般のサービスを習得するための検定です。ホテルはもちろんのこと、レストランなどの飲食業や企業の秘書などにも役立ちます。検定内容は、知識や技術、実務能力を認定するものです。質の高いサービスを提供するコンシェルジュにぴったりの検定です。

コンシェルジュになるにはおもてなしの心が必要

寄りそう二つのハート

コンシェルジュになるには、おもてなしの心が必要です。コンシェルジュには情報収集や語学力、対応力などさまざまな能力が必要になってきますが、ただ事務的に能力だけを身に着けるだけではいけません。そういった能力を身に着けたいと思うこと、つまり、お客様をおもてなししたいと思う気持ちが大切です。

コンシェルジュに必要なおもてなしの心、つまりお客様を思いやる気持ちと言っても、具体的にどう思う事を意味するのか分かりますか?下記の記事では、思いやりのある人の特徴7選を紹介しています。特徴以外にも、思いやりのある人が向いている仕事や思いやりのある人になる方法も紹介しています。参考にしてみてください。

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コンシェルジュになるには専門学校や大学に行った方がいい

黒板と女性

コンシェルジュになるには、専門学校や大学に行った方がいいです。コンシェルジュには資格や学歴は必要なく、必要なのは柔軟な対応力やおもてなしの心ですが、コンシェルジュになりたいと思っているなら、高校卒業後に専門学校や大学などに行く事をおすすめします。

特にホテルのコンシェルジュになりたいのなら、観光系の学部や専門学校に行って専門知識を身に着けておくといいです。他に、コミュニケーション学が学べる学校でもいいでしょう。そうした専門知識を早いうちから学んでおくことで、より質の高いサービスを提供できるコンシェルジュになることができます。

コンシェルジュになるためにはお客様のことを第一に考えよう

コンシェルジュになるには、特別な資格や学歴は必要ありません。必要なのは、柔軟な対応力や高い語学力、日々の情報収集やコミュニケーション能力などです。しかしこれらの能力を事務的に身に着ければいいというわけではありません。全ての源は、お客様を満足させたいというおもてなしの心です。

普通の仕事でも、目的意識を持つことで仕事に対する向き合い方が変わってきます。自分の仕事だから、やらなきゃいけないからと思っているより、目的意識を持った方が仕事の質がよくなります。下記の記事では、目的意識を持って仕事をする重要性や目的意識を持つ方法を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

どの能力も努力なしでは習得できません。大変な仕事ですが、「お客様に聞かれた時にちゃんと答えられるように」「お客様に喜んでもらえるようにこの技術を身に着けておこう」という気持ちや心構えが一番大切になります。お客様を満足させることによって、自分自身のやりがいや達成感も感じることができます。

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