「存じ上げません」の意味や正しい使い方とは?類語や例文もご紹介!
「存じ上げません」の意味を知っていますか?「存じ上げません」は謙譲語で、「知らない」という意味です。この記事では、「存じ上げません」の正しい使い方や、類語や例文をご紹介いたします。ビジネス上のコミュニケーションの質を高める参考になりますので、ぜひご覧ください。
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目次
「存じ上げません」の意味
意味①知りません
「存じ上げません」は、「知りません」という意味の敬語表現です。「存じ」には、「知っている」という意味があります。「存じ」のあとに「上げません」と否定することで、「知りません」という意味になります。
意味②わかりません
「存じ上げません」は、「わかりません」という意味で用いる敬語表現です。「存じ」には、「知っている」だけでなく「承知している」という意味もあります。「存じ」の後ろに「上げません」と付け加えることで、否定した表現に変化するのです。その為、「承知していない」すなわち、「わかりません」という意味になります。
「存じ上げません」の使い方
①自分自身が知らない時に使う
「存じ上げません」は、自分自身が知らない時に使う敬語表現です。その為、目上の相手に対して知っているか聞く時に「存じ上げませんか?」という使い方をするのは間違いです。目上の相手に聞く時には、「ご存知ないでしょうか?」という聞き方をしましょう。
②目上の相手に対して使う
「知らない」を謙譲語で表すと、「存じ上げません」になります。謙譲語とは、自分自身をへりくだった表現にする敬語表現です。そうすることで、相手を立て敬う気持ちを表すことができます。
その為、「存じ上げません」は、目上の相手に対して使う言葉です。上司やお客様、取引先など目上の相手に対して使いましょう。「存じ上げません」は、自分と同等の立場の相手や後輩などの目下の相手に対して使う表現ではありません。
自分と同等の立場の相手や後輩などの目下の相手に対しては、丁寧語で伝えると良いでしょう。「存じ上げません」の丁寧語は、「知りません」です。
「存じ上げません」を使う時の注意点
注意点①ストレートに言わない
「存じ上げません」は、極力ストレートに言わないよう心掛けることが大切です。「存じ上げません」は、「知りません」という意味の敬語表現です。また、謙譲語なので相手に対して一歩下がったような控えめの伝え方をすることで、相手を敬う気持ちを示すことができます。
しかし、いくら丁寧な敬語表現でも意味は「知らない」ということを忘れてはなりません。相手が聞いたことに対して「存じ上げません」という言葉だけで返すことは避けましょう。理由を先に述べたり知らないことを申し訳なく思う気持ちを添えて、ワンクッション置いた使い方をしましょう。
注意点②対象は人
「存じ上げません」の対象は人です。人に関わることに対して聞かれた場合、知っていなければ「存じ上げません」と伝えましょう。知っている場合は、「存じ上げております」という言い方をします。
もし、人以外のことに関して聞かれて知らない場合は、「存じません」という表現になります。人以外のこととは、場所や物、出来事などです。人以外のいろいろなものに関しては、「存じません」を用いた表現をします。
「存じ上げません」を使った例文
①知らない人について聞かれた時
自分が知らない人について聞かれた時は、「存じ上げません」と伝えましょう。使い方のポイントは、目上の相手から聞かれた知らない人の名前を復唱することです。「Aさんのことは知っているか?」と聞かれた場合は、「存じ上げません」とだけ返さないようにしましょう。
知らないAさんと、聞いてきた目上の相手に対して敬意を示す為にも「A様のことは、申し訳ないのですが存じ上げません」と伝えると良いでしょう。知らないことに対して申し訳なさが伝わる表現をプラスすることが大切です。そうすることで、「知らない」と否定することでも柔らかみのある敬語表現になります。
例文では、「恐れ入りますが」と前置きしてから「存じ上げません」と伝えています。否定的な言葉を発する場合は、「申し訳ないのですが」や「恐れ入りますが」など一旦前置きするのがおすすめです。一言前置きをすることで、冷たい印象に捉えられにくくなります。
- ・恐れ入りますが、B様のことは存じ上げません。
知らない人について聞かれた時の「存じ上げません」を使った例文
②知っている人の家族について聞かれた時
知っている人の家族について聞かれた時に、知らない場合「存じ上げません」と表現することができます。職場やビジネスシーンでは、会議やミーティングのような表向きの話し合い以外の会話が非常に多く取り交わされます。
共通の知人や取引先、お客様の情報をより得たいという気持ちから知っている人の家族について聞かれることもあるでしょう。しかし、プライバシーを重視する人や、プライベートをあまり知られたくないという人もいることを忘れてはなりません。
答えに困った時は、「申し訳ありません。○○社長の奥様については、私は存じ上げません」と返すことをおすすめします。「存じ上げません」は、人に対して使う表現です。その為、「存じ上げません」の使い方を知る上で、人に対しての丁寧な表現も一緒に覚えておきましょう。
- ・申し訳ございません。A会長のご子息様については、私は存じ上げません。
知っている人の家族について聞かれた時の「存じ上げません」を使った例文
娘は「ご令嬢様」や「お嬢様」、息子は「ご子息様」という言い方が丁寧な表現です。
③面識のない相手について聞かれた時
面識のない相手に対して聞かれた時、対面では会ったことがないというケースがあります。連絡は取り合ったことがあるけれども、実際に会ったことがないという相手はビジネスシーンで多く見受けられます。メールや電話、書類のやり取りなどで業務が完了するケースが多いからです。
そんな時には、「お顔は」と前置きした上で「存じ上げません」と伝えると良いでしょう。例文では、電話で話したことがある場合をご紹介しておりますが、「いつも業務上、連絡を取り合っているのですが」と前置きする使い方もあります。
- ・お電話でお問い合わせいただいたことはあるのですが、お顔は存じ上げません。
面識のない相手について聞かれた時の「存じ上げません」を使った例文
「存じ上げません」の類語・例文
類語①わかりかねます
「存じ上げません」の類語は、「わかりかねます」です。「わかりかねます」は、「知らない」や「分からない」をオブラートに包み伝える敬語表現です。
また、「分からないけれど、なんとかしたい」という意思を相手に伝えたい時に用いることができます。例文のように、目上の相手に対して提案する時にも使えます。
- ・申し訳ございません。こちらのお電話は、コールセンターに繋がっており営業部の件につきましてはわかりかねます。担当のものより折り返しのご連絡を差し上げますので、ご連絡先をお伺いしてもよろしいでしょうか?
「わかりかねます」の例文
類語②伺っておりません
「存じ上げません」の類語は、「伺っておりません」です。「伺う」は、「聞く」の謙譲語です。「おりません」と否定形を付け加えることで、自分自身が聞いていないという意味になります。「聞いていないから知らない」ということを、目上の相手に丁寧に伝えたい時に使える敬語表現です。
しかし、使う時には注意が必要です。なぜなら、「伺う」は目上の相手に対して用いるからです。聞いていない相手が、自分と同等の立場や後輩の場合は「聞いておりません」という言い方をします。取引先やお客様など、目上の相手から聞いてない場合に使いましょう。
- ・○○様のご家族のことに関しましては、伺っておりません。
「伺っておりません」の例文
類語③お会いしたことがございません
「存じ上げません」の類語は、「お会いしたことがございません」です。「お会いする」は、「会う」の謙譲語です。後ろに、否定形の「~したことがございません」を付けることで「会ったことがない」という意味になります。
「会ったことがないから知らない」ということを伝えたい時に使える敬語表現です。自らをへりくだった表現にすることで、相手を立て敬うことができる敬語です。自分よりも目上の相手に対して使いましょう。
- ・A様には、まだお会いしたことがございません。お写真では、お見受けしたことがあるのですが。
「お会いしたことがございません」の例文
類語④お聞きしたことがございません
「存じ上げません」の類語は、「お聞きしたことがございません」です。「お聞きする」は、「聞く」の謙譲語です。その後に、丁寧な否定の意味を持つ「~したことがございません」を付け足すことで「聞いたことがない」という意味となります。
「存じ上げません」は「知らない」や「わからない」という意味ですが、知らない理由を端的に伝えたい時に「お聞きしたことがございません」を用いることができます。「聞いたことがないから知らない」ということを、目上の相手に対して伝えたい時に使える表現です。
例文のように、「恥ずかしながら」と前置きすることもおすすめです。そうすることで、自分の力不足だと詫びる気持ちを伝えることができます。
- ・恥ずかしながら、○○につきましてはお聞きしたことがございません。
「聞きしたことがございません」の例文
「存じ上げません」の意味や正しい使い方を知って上手に使いこなそう
「知らない」「わからない」という意味を持つ「存じ上げません」は、ビジネスシーンで多用することの多い敬語表現です。謙譲語なので、使い方や使う相手に対して注意する必要があります。また、「存じ上げません」の類語もあるので、シーンに合わせて使い分けするようにしましょう。
具体的な使い方は、例文を参考に貴方の言葉に置き換えた表現をすることが大切です。「存じ上げません」の意味や正しい使い方を知って、上手に使いこなしましょう。
こちらの記事では、「存じ上げませんの意味は?目上への使い方や敬語でのメール例文も」や「存じますの意味とは?いただければと存じますのメールの使い方も」についてご紹介しております。正しい敬語を使いこなすことで、コミュニケーションを円滑に進めることができます。例文も充実しておりますので、ぜひご覧ください。
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