「相まって」の使い方と意味とは?正しい読み方と例文・類語も
日常生活やビジネスシーンなど様々な場面で使われる「相まって」という言葉ですが、正しい使い方と意味を知っていますか?今回は正しい読み方と例文、類語や英語での置き換えについて詳しく紹介します。「相まって」とはどのような言葉なのかを理解して正しい場面で使えるようになりましょう。
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目次
相まっての言葉の意味と読み方は?
相まっての読み方とは「あいまって」

「相まって」の読み方とは「あいまって」です。読み方を間違えられることはほとんどありませんが、漢字での表記をよく「相待って」と間違えられてしまうことがあります。正しい漢字での表記は「相俟って」です。「俟つ」という字自体をあまり見かけることがないため「相俟って」と書かれていると読むのを難しく感じますね。
ほとんどの場合が「あいまって」または「相まって」という表記をされています。そのため、特に難しく考えることなく読むことができる言葉だと言えます。時々「相まう」や「相まる」という誤った使い方をされてしまうことがありますが、「相まつ」から派生した言葉のため「相まつ」か「相まって」どちらかしか使いません。
相まっての意味とは「互いに影響し合う」

相まっての意味とは「互いに影響し合う」です。いくつかの要素が重なり、組み合わさることで、互いに影響し合うことを「相まって」と言います。漢字表記の「相俟って」の「俟つ」には「頼る・必要とする・頼りあう」という意味があります。「お互いに必要・頼りあうこと」が元々の相まっての意味でした。
現在ではほとんどの場合で「互いに影響し合う」という意味で使われています。影響し合うことで、何かが起きることを「相まって」と表現することもあるので覚えておきましょう。影響し合って起こることは、良いことだけではなく悪いことも起こることがあります。そういった場合でも同様に「相まって」と表現します。
「相まって」を使うのに適さない場面は、「互いに影響し合って起きた現象や結果が目に見えて見えない・確認できないとき」です。「相まった」は影響し合った結果が目に見えてはっきりと分かる場合にのみ使う言葉とされています。目に見えて確認することができない場合にこの言葉を使うことはできないので気を付けましょう。
相まっての言葉の使い方は?実際に使う際の例文
相まっての言葉の使い方・例文①互いに影響し合った結果が良い結果の場合

相まっての言葉の使い方・例文1つ目は「互いに影響し合った結果が良い結果の場合」です。いくつかの要素が組み合わさり、互いに影響し合うことを「相まって」と表現します。その影響が良い結果で合った場合の「相まった」の使い方と例文を紹介します。
スイカを食べるときに塩を振って食べると甘く感じることがあります。それを「相乗効果」というのですが、「互いに影響し合った結果が良い結果の場合」のほとんどがその相乗効果の結果とされています。いくつかの要素を組み合わせることで、良い結果が生まれたときに例文の様に「相まって」という言葉を使うことができます。
- 1流行りのスカートと帽子が相まって彼女の可愛さを引き立てている。
- 2揚げたての唐揚げの香りと炊き立てのご飯が相まってより一層食欲を刺激する。
- 3お鍋の〆の雑炊はたくさんの食材の出汁や風味が相まって深い味わいになっている。
- 4まぶしい太陽と爽やかな風が相まって新しい季節の訪れを感じさせる。
- 5ベテラン社員の実力と若手社員のアイディアが相まって素晴らしい成果を上げることができた。
相まっての言葉の使い方・例文「互いに影響し合った結果が良い結果の場合」
互いに影響し合った結果を表す言葉として「シナジー」や「相乗効果」という言葉があります。この言葉の正しい意味や使い方、どのようなものが「シナジー」「相乗効果」と呼ばれるのかの具体例を下記の記事で紹介しているので、そちらもどうぞご覧ください。
相まっての言葉の使い方・例文②互いに影響し合った結果が悪い結果の場合

相まっての言葉の使い方・例文2つ目は「互いに影響し合った結果が悪い結果の場合」です。いくつかの要素が組み合わさり、互いに影響されるということは良い結果だけを生むものではありません。時には互いに悪い影響を与えてしまうことがあります。そういった場合にも「相まって」という言葉を使うことができます。
複数の要因が複雑に組み合わさることで、通常では考えられない影響を互いに与えることがあります。良い影響であれば良いのですが、悪い影響を互いに与えあってしまう関係もあります。色々なものを組み合わせたり、重ねることがどのような結果を生むのかは実際にやってみなければ分かりません。
実際にいくつかの要因を組み合わせた結果、その相性が悪い場合にも「相まって」という言葉を使って説明することができます。複雑になってしまいがちな説明も「相まって」という言葉を使って表現することで、下記の例文のように相手により分かりやすく伝えることができることでしょう。
- 1さきほどから緊張も相まって立っていることがやっとの状態である。
- 2経済の傾きと業績悪化が相まってとうとうわが社も人員整理をするようだ。
- 3長期休暇と五月病が相まって連休明けの退職希望者が例年よりも多くみられる。
- 4急な発熱と悪寒が相まって体の震えが止まらなくなってきた。
- 5激務とストレスが相まってとうとう体が言うことを聞かなくなってきた。
相まっての言葉の使い方・例文「互いに影響し合った結果が悪い結果の場合」
相まっての類語は?
相まっての類語①相乗効果

相まっての類語1つ目は「相乗効果(そうじょうこうか)」です。相乗効果とは「いくつかの原因が重なり合うことで、1つ1つで得られる結果以上のものを得るとができること」という意味があります。1つ1つが起こせる現象の大きさは限界がありますが、それを重ね・組み合わせることでより大きな結果を得ることができます。
味覚の1つである「うま味」は1種類だけを摂取するよりも、2種類以上を同時に摂取した方がより強いうま味を感じることができます。このような現象のことを「相乗効果」と呼びます。相乗効果と相まってはほとんど同じ意味だと言って間違いないと言えるでしょう。
しかし、相乗効果には「全体の合計がそれぞれの和よりも大きくなること」という定義づけられているため「いくつかの原因が重なり合うことで、良い結果を得られた場合」にのみ使うことができる言葉と言われています。「相まって」のように互いに悪い影響を与えてしまう場合には使うことができないので気を付けましょう。
相まっての類語②組み合わさる

相まっての類語2つ目は「組み合わさる」です。組み合わさるとは「複数あるものを順序などを考えずに、無作為に取り出して作った組のこと」を言います。日常会話などよりも「数学的な考え」として使われることが多い言葉です。「順列組み合わせ(コンビネーション)」の考え方として知られている言葉です。
「相まって」と「組み合わさる」は類語と言えますが、1つだけ違うところがあります。それは「組み合わさる」とは、「相まって」のように「互いに影響し合った結果」について表す言葉ではなく「互いに影響し合っているもの」について使う言葉であるということです。この違いは間違えずに覚えておきたいですね。
相まっての類語③相重なる

相まっての類語3つ目は「相重なる」です。相重なるとは「複数の要因や原因が重なることで、効果を生む様子」という意味があります。相重なるは相まってと使い方や使う場面も同じため、類語の中でも「相まって」にもっとも近い言葉だと言えるでしょう。色々なことが重なった結果がどうなったのかを説明するときに使います。
「相重なって」を分かりやすく言い換えるとしたら「色々な事情が重なった」や「諸々の事情があり」などが伝わりやすいでしょう。複数の要因・原因が重なった結果どのようになったのか、どのような結果をもたらしたのかを説明する場面では「相まって」や「相重なる」を相手に伝わりやすい形で言い換えるのも良いでしょう。
相まっての対義語は?
相まっての対義語①相殺する

相まっての対義語1つ目は「相殺する(そうさいする)」です。相殺するとは「お互いに損得が発生しないように差し引くこと。または、長所が短所によって打ち消されてしまうこと」を言います。プラスマイナスゼロの状態を相殺すると言っても良いでしょう。日常会話でもたびたび耳にする言葉なので覚えておきましょう。
「相殺する」という字の読み方は「そうさつする」とも読むことができますが、「そうさつする」と読んだ場合には「お互いに殺し合うこと」という物騒な意味になってしまいます。読み方ひとつで言葉の意味が待ったく異なるものになってしまうので、使い方や使う場面に合った正しい読み方を覚えておくことが大切になります。
相まっての対義語②打ち消し合う

相まっての対義語2つ目は「打ち消し合う」です。読み方は「うちけしあう」です。打ち消し合うとは「複数の要因や原因を組み合わせると、それぞれの持つ能力や長所が消失してしまう状態」を言います。日常会話ではあまり使われない表現です。実験などの結果として説明する際に使われることが多い言葉です。
「打ち消し合う」という言葉は、何かを組み合わせたときに、目に見える結果が確認できない場合にも使われる言葉です。「AとBを混ぜたら、AとBの相性が悪かったようでただの水になった」のような状態を伝わりやすく説明する言葉です。この場合は「AとBは打ち消し合って水になった」のように使うことができます。
「互いに影響し合った結果が悪い結果の場合」の「相まって」と似たような意味と感じるかもしれませんが、「打ち消し合う」の場合には複数の要因や原因を組み合わせた結果が「消失」してしまうので、良い結果でも悪い結果でも、結果として目に見えて残る「相まって」とは対する言葉同士と言って良いでしょう。
相まっての対義語③帳消し

相まっての対義語3つ目は「帳消し」です。読み方は「ちょうけし」です。帳消しとは本来「勘定がすんだあとに帳面から記事を消すこと」という意味がありました。現在では「差し引いて功罪や損得など負い目がなくなること」を表すときにもこの言葉が使われています。主に金銭関係に対して使われることが多くみられます。
金銭関係だけでなく、元々価値のあったものが何かがきっかけで価値がなくなってしまうことも「帳消し」ということがあります。例えば「内定をもらったけれど単位が足りずに卒業ができない」と「内定」という価値のあるものが「卒業できない」ということがきっかけで、価値が「帳消し」になってしまうというように使います。
相まってを英語に置き換えると?
相まっての英語置き換え①combined with~

相まっての英語置き換え1つ目は「combined with~」です。日本語に翻訳すると「~と(うまく)組み合わさって」または「~と相まって」「~と同時に発生」という意味になります。日本語の「相まって」の英語置き換えとして比較的簡単な言い回しのものになります。覚えておくと良いでしょう。
- 1The trendy skirt and hat combined with highlight her cuteness.(流行のスカートと帽子が相まって彼女のかわいらしさを引き立たせます。)
- 2Freshly made rice and hunger combined with make you appetizing.(炊き立ての米の香りと空腹が食欲をそそる。)
- 3My fear and tension combined with make me thirsty.(私の恐怖と緊張が相まって喉が渇く。)
相まっての英語置き換えの例文│combined with~
相まっての英語置き換え②synergy effect of~

相まっての英語置き換え2つ目は「Synergy effect of~」です。日本語に翻訳すると「~のシナジー効果」または「~の相乗効果」という意味になります。「相まって」そのものの英語置き換えというよりは、類語である「相乗効果」の英語置き換えだと言えるでしょう。
「シナジー効果」という言葉は、ビジネスシーンでもよくつかわれる言葉のため、その置き換えともいえる「Synergy effect of~」という英語表現についても覚えておくと良いでしょう。意味だけでなく、使い方や例文まで覚えられるとさらに良いかもしれません。
- 1Synergy effect of salt and watermelon.(塩とスイカの相乗効果。)
- 2Synergy effect of expected that subordinates act similarly by superiors acting.(上司が行動することによって部下も同様に行動するという相乗効果が期待される。)
- 3Synergy effect of A and B was lower than expected.(AとBの相乗効果は期待よりも低かった。)
相まっての英語置き換え│synergy effecr of~
相まっての正しい使い方をマスターしよう!

「相まって」とは、いくつかの原因や要因が重なり合うことで「互いに影響し合う」という意味の言葉した。漢字で表現すると「相俟って」となり「俟って」は「頼る・必要とする・頼りあう」という意味を持っています。そのため「相まって」とは「互いに影響し合ったことによって起きた結果」を説明するために使われます。
類語にはビジネスシーンでも見かける「相乗効果」という言葉が、対義語にはプラスマイナスゼロの状態を表す「相殺する」という言葉があります。「相まって」という言葉は「影響し合ったことによる目に見える結果」があることが条件となり、目に見える結果がない場合は対義語の1つ「打ち消し合う」という言葉が適切です。
「相まって」のように、ビジネスシーンなどで耳にすることは多いけれど、いまいち意味が分からない難しい言葉の1つに「忌憚のない」という言葉があります。「きたんのない」と読みますが正しい意味や使う場面、類語や英語での表現を皆さんは知っていますか?下記の記事で例文を交えて紹介しているので、ぜひご覧ください。
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