ノスタルジックの言葉の使い方は?郷愁を意味する形容詞の由来・類語も
ノスタルジックは、郷愁を意味する英語から生まれた言葉だと言われています。具体的な意味や使い方などを、もう少し詳しくチェックしてみたいですよね。由来や類語の表現なども調べながら、ノスタルジックについて探っていきたいと思います。
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目次
ノスタルジックの言葉の意味と使い方は?
ノスタルジックの言葉の意味と使い方①異郷から思いを馳せる郷愁

ノスタルジックの言葉の意味と使い方の1つ目は、ノスタルジックとは異郷から思いを馳せる、郷愁を表すものです。しかし、故郷と離れて、ホームシックとなることとは、若干意味が異なります。
郷愁を感じるには、一定以上の距離が離れていることに加えて、一定以上の時間が経過していることが含まれるからです。かつて住んでいた、簡単には帰れない故郷を思って、寂しさや悲しさ、懐かしさを感じることがノスタルジックの意味の一つとなります。
使い方としても、「久しぶりに故郷の料理を食べたら、ノスタルジックな心境になった」のようなものとなります。懐かしい故郷のことを思い出して、しんみりしたときに使ってみると良いでしょう。
ノスタルジックの言葉の意味と使い方②古いものを懐かしむ感傷

ノスタルジックの言葉の意味と使い方の2つ目は、古いものを懐かしむ感傷を表すものです。郷愁という意味だけでなく、故郷とは関係のない、古いものに対しても使います。自分の幼いころの体験に関わる古いものに加えて、自分の体験とは関わりのない、古さや歴史を感じさせるものにも用いることができます。
例えば、「昔よく遊んでいたおもちゃが出てきたので、しばらくノスタルジックな気持ちに浸ることになった」という使い方であれば、幼いころの体験が関係する、古いものに対する感傷となりますね。
また、「この映画館は、ノスタルジックな雰囲気があるね」のような使い方であれば、自分の体験とは関係ないが、古さや歴史を感じさせるものだということが分かります。古いものを見て、切なくも心惹かれる気持ちなったときに使ってみると良いでしょう。
ノスタルジックの言葉の意味と使い方③失われたものを悼む喪失感

ノスタルジックの言葉の意味と使い方の3つ目は、失われたものを悼むさまや喪失感を表すものです。かつて栄えた場所の遺跡や廃墟など、現代では手に入れることが難しくなっていたり、不可能であったりするものに対して喪失感を感じるときなどに用いることができます。物だけでなく、古きよき時代の風情なども同様ですね。
例えば、「この廃墟は、独特のノスタルジックな空気が魅力だ」のような使い方ができますね。やや特殊な使い方となるかもしれませんが、物悲しさを感じたり、諸行無常を感じる場所に赴いたりしたときに使ってみると良いでしょう。
失われたものを悼む気持ちと、諸行無常は、共通するものがあります。どのような繋がりがあるかは、こちらの記事で詳しくチェックしてみましょう。諸行無常の意味や使い方がまとめられています。
ノスタルジックの語源となる英単語はあるの?
語源となる英単語①外来語は英語の「Nostalgic」が由来

ノスタルジックの語源となる英単語の1つ目は、英語の「Nostalgic」が由来だということです。ノスタルジックは、カタカナで表記する外来語の表現ですね。日本における外来語は、ドイツ語やフランス語など、さまざまな国のものが入り乱れていますが、ノスタルジックという外来語に関しては、英語が由来となります。
英語で「郷愁の」という意味の単語である「Nostalgic」が、そのままの形で外来語として定着したんですね。発音も、どちらかというと、もとの英語に近いままです。ちなみに、よく似た言葉で「ノスタルジー」という外来語もありますが、こちらはフランス語の「Nostalgie」が由来となったものです。
外来語としては、似たようなものなのに、由来となる言語が異なるのは興味深いですね。フランス語や英語圏の人が、日本で外来語を耳にして、郷愁に浸ることもあるのかもしれません。
ノスタルジーという外来語は、しばしば「Nostalgy」が語源だと間違えられることがあります。綴りとしては、英語に存在していてもおかしくありませんが、「Nostalgy」という英単語は存在しないので注意してください。
語源となる英単語②音楽の題にもなる英語の「Nostalgia」が語源

ノスタルジックの語源となる英単語の2つ目は、英語の「Nostalgia」が語源だということです。外来語のノスタルジックの由来となったのは、英語の「Nostalgic」ですが、こちらは形容詞としての形となります。形容詞に対応する、英語の名詞となるのが「Nostalgia」なのです。
音楽のタイトルなどで、「ノスタルジア」という外来語を聞いたことがあるかもしれませんね。日本でもいろいろなアーティストが曲を作っています。こちらは英語の「Nostalgia」が由来となっている表現です。
ちなみに、「Nostalgia」という語源の意味は、「郷愁」または「懐古」というものが該当します。また、語源の品詞は、外来語として使われるときにも影響しています。「ノスタルジック」は「ノスタルジックな~」と形容動詞の形になり、「ノスタルジア」は、「ノスタルジアを~」という名詞の形で用いられます。
似ている気がするノスタルジックとレトロの言葉の違いは?
言葉の違い①レトロとは「Retrospective」が由来の言葉

言葉の違いの1つ目は、レトロとは、英単語の「Retrospective」が由来の言葉となることです。英語が由来となっている点は共通していますが、外来語になったときの形が異なります。
ノスタルジックは語源をそのまま使用していますが、レトロは語源の頭の部分だけに省略した形になっていますね。ちなみに、「Retrospective」を日本語に翻訳すると、過去を振り返る「回顧的」という意味や、遡って追求する「遡及的」という意味になります。
言葉の違い②レトロとは故郷を想起させない言葉

レトロとの言葉の違いの2つ目は、レトロとは、故郷を想起させない言葉であることです。ノスタルジックに含まれる、いちばん大切な意味は郷愁ですが、レトロには、故郷にまつわる意味は見当たりません。単純に、古いものに対する懐かしさだけを想起させるものです。
言葉の違い③レトロとは感傷を含まない言葉

言葉の違いの3つ目は、レトロとは、物悲しくなるような感傷を含まない言葉だということです。昔を振り返ったり、懐かしんだりするという気持ちは共通しますが、レトロは寂しさや物悲しさとは無縁の言葉となっています。
単純に、古いものに心惹かれる場合はレトロ、古いものに寂しさや物悲しさを感じて、心を動かされたときはノスタルジックと、使い分けるようにすると良いでしょう。
日本人が思わずノスタルジックな気持ちになる風景ってどんなものがある?
日本人が思わずノスタルジックな気持ちになる風景①昔ながらの町並み

日本人が思わずノスタルジックな気持ちになる風景の1つ目は、昔ながらの町並みです。緑豊かな田園地帯に茅葺屋根の古民家、昔ながらの家が並ぶ様子は、たとえ自分の故郷でなくても日本人の郷愁を刺激します。
初めて訪れる町並みなのに、どこか懐かしく、親しみを覚えることがあったら、ノスタルジックな気持ちになっていることは間違いありませんね。
日本人が思わずノスタルジックな気持ちになる風景②歴史ある城跡

日本人が思わずノスタルジックな気持ちになる風景の2つ目は、歴史ある城跡などです。争いや衰退が原因で城が消え去り、石垣といった城の名残だけを感じさせる場所が、日本にもいくつかあります。かつて栄えていたころの姿が、なんとなく想像できる場所ですね。
兵どもが夢の跡と、なんとなく感傷的な気分にさせられます。ノスタルジックな感傷を求めて、日本各地の城跡を巡ってみるのも面白いのではないでしょうか。
日本人が思わずノスタルジックな気持ちになる風景③物悲しい景色

日本人が思わずノスタルジックな気持ちになる風景の3つ目は、物悲しい景色です。夕暮れの山頂や冬の海岸、夏の終わりの時期など、儚さを感じる場所でノスタルジックな気持ちになることが多いですね。
終わりがあるからこそ、魅力を感じるのでしょうか。寂しくて、思わず胸が締めつけられそうな場所に出会ったら、気持ちを噛みしめるようにしてみましょう。
ノスタルジックの類語・対義語は?
類語①望郷

類語の1つ目は、「望郷(ぼうきょう)」です。故郷を懐かしく思うことや、ふるさとに帰りたいと思うことを意味する言葉です。「望郷の念」という表現で使用されるケースが、よく見られます。ノスタルジックに含まれる、郷愁という意味に、よく似た類語となっていますね。
ただし、切なさや寂しさというニュアンスは、あまり感じさせない言葉となっています。しんみりするというよりも、懐かしいという気持ちの方が強い類語ですね。
類語②懐古的な

類語の2つ目は、「懐古的(かいこてき)な」です。昔を思い返し、懐かしいと感じる様子を表す類語ですね。自分が経験してきた、昔のことを思うときに用います。また、自分の経験でなくても、昔の時代に対して、慕わしい気持ちを持つ様子も表す言葉です。
ノスタルジックが持つ、古いものを懐かしむ感傷という意味に、よく似た類語となっています。ただし、こちらも懐かしいという気持ちはあっても、切なさや寂しさが含まれることはありません。
古い写真の整理をしているときなど、とくに懐古的な気分になりませんか?ついつい手をとめて整理する手が止まってしまうことも、よくありますね。懐かしさにとらわれすぎて、ぜんぜん整理が進まないときは、こちらの記事でコツをチェックしてみてください。
対義語①疎遠

対義語の1つ目は、「疎遠(そえん)」です。「疎」が、隙間を意味する漢字であることから、連絡や訪問などが久しく途絶えて、関係が薄くなっていることを意味します。距離的に遠いだけでなく、心理的にも遠いものとなっているんですね。
故郷に対する親密さが、失われているときに使える対義語となっています。ただし、故郷以外にも、人と人の繋がりが薄れている場合にも使えるという特徴もあります。
対義語②コンテンポラリー

対義語の2つ目は、「コンテンポラリー」です。こちらは、英語の「Contemporary」が語源となっている対義語となります。英単語が由来となっている点は似ていますが、日本語にすると、現代的なさまや同時代に属しているという意味になります。
ノスタルジックが持つ、古いものや失われたものという意味と、反対の意味になります。現代的な雰囲気を感じ取ったときに使ってみると良いかもしれませんね。
また、「コンテンポラリー」のほかに「モダン」という言葉も、対義語の候補として挙げられます。ファッションなどでよく耳にする表現かもしれませんが、どのような違いがあるのかチェックしてみたいと思いませんか?こちらの記事で、確認することができますよ。
ノスタルジックを使いながら心を豊かにしよう
ノスタルジックは、郷愁や古いものに対する、感傷を抱いたときに用いられる表現です。なんでもない日常のなかでも、ふとした瞬間に、胸がしめつけられるような感覚に陥るときがありますよね。心の琴線に触れる、何かがあったのだと考えられます。
楽しい毎日を送ることは大切ですが、寂しさや切なさという感傷に触れることも、心を豊かにするうえで大事なことです。ノスタルジックという表現を使いながら、少しだけ雰囲気に浸ってみませんか。
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