「阿吽の呼吸」の意味・由来とは?あうん・使い方・類語・対義語・英語も
「阿吽の呼吸」の意味をご存知でしょうか。阿吽の呼吸とは、息がぴったりの様を表しますが、由来は、神社仏閣にある狛犬や仁王像の姿です。「阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)」の由来を始め、使い方と類語、対義語、さらには英語での表現もあわせて、お届けします。
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「阿吽の呼吸」の意味・由来とは?
「阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)」の意味とは「息がぴったりなこと」
「阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)」の意味とは、「息がぴったりなこと」です。二人で作業を行う場合などに、言葉で表現しなくても、行動や思考がお互いに理解できており、うまくかみ合うことを表現する言葉です。言葉に出さなくても、相手の望みを理解し、さっと反応することができる状態をさしています。
阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)は、話し合ったり合図を出したりしている様子はないのに、2人の行動がしっかりとかみ合って、絶妙なコンビネーションが成り立っていることを表しています。息がぴったり、呼吸が合っている、などともいうことができます。
相手が何もしなくても望んでいることがわかったり、相手の行動で、次にどんな行動をするかさっと理解できたりする状態が「阿吽の呼吸」です。阿吽の呼吸はその時の行動にも使われますが、非常に強い信頼関係がある様子であり、長年培った深い関係性を表す場合にも使われます。
「阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)」の由来とは狛犬などの阿吽像
「阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)」の由来とは、狛犬などの阿吽像の表情です。神社仏閣を守護している狛犬や金剛力士像は、片方が口を開けた阿像、もう片方が口を閉じた吽像です。狛犬や金剛力士像は、2体で一対の存在です。阿は最初、吽は最後を表していて、この2体がセットになることで、「すべてのこと」を表します。
阿は吐く呼吸、吽は吸う呼吸も表しています。狛犬や金剛力士像は、2体で一つのことを行なっており、2体の息がぴったり合っていることで、大きな効果を生み出しています。阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)は、狛犬や金剛力士像のように、2人の吐く息と吸う息がぴったりと合い、うまく噛み合っていることが由来です。
すべての始まりを表す阿と、すべての終わり、悟りを表す吽がそろい、「すべてのこと」を表すように、阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)がそろうと、何も言わなくても相手のことがすべてわかるようになることから、阿吽の呼吸は二人の息がぴったりの様、言わなくても考えがわかることを表すようになりました。
「阿吽の呼吸」の使い方例文・英語表現は?
「阿吽の呼吸」の使い方例文①スポーツなどのペアの競技
「阿吽の呼吸」の使い方例文1つ目は、スポーツなどのペアの競技などのシーンです。2人の呼吸がぴったりと合い、絶妙なプレーができた場合などに、「阿吽の呼吸の素晴らしいプレー」などと表現します。1人の行動を別の1人がフォローしたり、全体を見越してお互いの行動を予測することができる状態を表します。
ペア以外にも、サッカーやバスケットボールなどのチームプレーでも、2人が絶妙なコンビネーションのプレーをした時などに、「阿吽の呼吸のコンビネーション」などと表現されます。お互いに信頼しあい、お互いの行動を先読みできる非常に高度なやりとりですので、訓練や練習が必要です。
スポーツなどのプレーにおいての「阿吽の呼吸」は、運良くできたプレーやラッキーなものではなく、二人の選手の日々の積み重ねや努力によってできている素晴らしい連携なので、素晴らしいプレーを賞賛する意味合いも大きくあります。
「阿吽の呼吸」の使い方例文②長年連れ添った夫婦や仲間
「阿吽の呼吸」の使い方例文2つ目は、長年連れ添った夫婦や仲間に使う表現です。お互いが必要としているものを、言葉で表現しなくてもわかっている、相手が必要と思う前に、用意してあげることができることなどを「阿吽の呼吸で理解できている」などと表現することができます。
長年連れ添った夫婦などの場合は、特に訓練したり練習したりしたわけではなく、年月によって、意識しなくても相手の考えや行動を読むことができるようになり、結果として阿吽の呼吸の関係性になることができます。夫婦関係などの場合は、練習ではなく、年月と信頼関係が重要なポイントです。
「阿吽の呼吸」の英語表現①「get_along_well_with〜」
「阿吽の呼吸」の英語表現1つ目は「get along well with〜」です。日本語の「阿吽の呼吸」をそのままに表す英語はありませんが、似た意味を持つ英語はあります。「get along well with〜」は、「仲良く」と訳されることが多いですが、「ウマが合う」という意味合いでも使われます。
「ウマが合う」とは、具体的な何かというよりも、好みや考え方が近く、わかりあいやすい相手との仲に使う言葉です。「They are getting along very well with each other.」のように「非常に仲が良い」という表現を使うことで、阿吽の呼吸を表現できます。
阿吽の呼吸は、もともとが日本語のことわざですので、英語での表現は多岐に渡ります。逆に「時は金なり」は英語のことわざを日本語に訳したものです。単語も難しくないことから、英語でもイメージしやすいことわざです。「時は金なり」については、こちらの記事もチェックしてみてください。
「阿吽の呼吸」の英語表現②「good_chemistry」
「阿吽の呼吸」の英語表現2つ目は、「good chemistry」です。「good chemistry」は、「非常に相性が良い」「相乗効果がある関係」というような意味です。息が合う、ウマが合うことは、「相性が良い」とも言い換えることができますので「阿吽の呼吸」に近い意味合いとして使うことができます。
「They have a good chemistry.」は、「彼らの相性はバッチリだ」というように使われます。相性がバッチリで、行動もしっくりきているとき、相乗効果がおきますので、相性がバッチリであること「good chemistry」は、阿吽の呼吸を表現する場合に使うことができます。
「阿吽の呼吸」の類語・対義語は?
「阿吽の呼吸」の類語①以心伝心
「阿吽の呼吸」の類語1つ目は、以心伝心です。以心伝心は、お互いの思っていることが、言葉を介さずとも伝わることを表しています。以心伝心は、主に気持ちや考えが伝わっている部分を表す使い方をし、阿吽の呼吸は、考えが伝わった結果、息がぴったりの行動ができたところを表す使い方をします。
以心伝心は、元は仏教のことわざで、師匠の教えは、師匠の心から弟子の心に直接伝えていたことを表しています。現在は、何も言わなくても気持ちや考えが伝わることを表しています。「言わなくてもわかる」ことを表していますので、阿吽の呼吸の類語として使うことができます。
「阿吽の呼吸」の類語②つうといえばかあ
「阿吽の呼吸」の類語2つ目は、「つうといえばかあ」です。「つうといえばかあ」は、他に「ツーカー」「つうかあの仲」などとも言われます。「つうといえばかあ」は、こう言ったら、こう返す、そのやりとりを理解しているという意味です。お互いに次の行動を理解できている場合などにも使います。
阿吽の呼吸の類語「つうといえばかあ」の由来は、諸説ありますが、「つぅことだ」「そうなのかぁ」というやりとりがその一つと言われています。状況などをしっかりと説明しなくても、大体のことは伝わるという、わかり合っている仲のやりとりに使われます。
つうといえばかあは、「彼らはつうといえばかあだ」「つうかあの仲だから、それだけで通じる」などの使い方をします。少しいうだけで理解できる状態なので、相手が行動したら、次なのをするかがすぐわかる阿吽の呼吸の類語として使うことができます。特に言葉でのやりとりの際に使えます。
「阿吽の呼吸」の対義語①同床異夢
「阿吽の呼吸」の対義語の1つ目は、同床異夢です。同床異夢は、同じ床で眠っているにいるのに別の夢を見ていること、つまり近くにいる、同じことをしているのに、別のことを考えている、別の意図を持っていることを表す言葉です。阿吽の呼吸とは逆で、相手は別のことを考えていることを表現しています。
阿吽の呼吸は、相手の思っている、望んでいる行動をすることを表していますが、対義語の同床異夢は、同じ行動をしているのに、別々のことを考えている、別の思惑で動いていることを表しています。「ここにきている理由は、人それぞれ、同床異夢だ」というように使います。
「阿吽の呼吸」の対義語②蛙のつらに水
「阿吽の呼吸」の対義語2つ目は、蛙のつらに水です。蛙のつらに水は、蛙に水をかけても反応がないことから、思ったような反応がないこと、どんなことをされても平気でいることのたとえです。阿吽の呼吸は、絶妙なコンビネーションを表しますので、相手の反応のない様は、反対の様子を表し、対義語として使われます。
阿吽の呼吸は、1人が行動したら、それに対してぴったりの行動をもう1人が返しますが、対義語の蛙のつらに水は、1人が行動しても、相手はそれに反応しない様を表します。「彼には何を言っても、蛙のつらに水だ」というように使います。
「阿吽の呼吸」を正しく使いましょう
阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)とは、息がぴったりの様、絶妙なコンビネーションなどを表す言葉ですので、スポーツのシーンや漫才、職人の動きなど、日常でも使いどころの多い言葉でしょう。正しい意味合いと使い方を知って、類語や対義語とともにぜひ日常でも使ってみてください。
神社仏閣を守る狛犬や金剛力士像を元にしている「阿吽の呼吸」は、仏教の教えを元にした言葉でもあります。阿吽の呼吸を体験するには、長い年月や練習、経験などが必要ですが、体験できた時は非常に嬉しいものでしょう。阿吽の呼吸でやりとりができるあ相手を見つけてみてはいかがでしょうか。
阿吽の呼吸は、非常に相性の良い相手との関係性を表す言葉ですが、類は友を呼ぶは、似たものが集まることを表すことわざです。ことわざをよく知ることで、日常的に使ったり、表現力に厚みをますことができますので、こちらの記事もぜひチェックしてみてください。
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