はばかられるの意味や類語や英語|口にするのも憚られるの使い方は?
「口にするのも憚られる」という言葉をご存知でしょうか?こちらでは初心者にもわかりやすく、「はばかられる」をいう言葉の意味や例文、「気兼ねする」などの類語をご紹介しています。英語での「憚られる」の表現や使い方も紹介していますので、ご存じない方はぜひご覧下さい。
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目次
「はばかられる」とは?漢字や意味は?
「はばかられる」の漢字表記
「はばかられる」という言葉は、漢字表記すると「憚られる」になります。「憚」という漢字は、もはや日常で使われる言葉ではありません。「憚」は音読みにすると「タン」と読み、訓読みにすると動詞の「はばかる」になります。また動詞「はばかる」の連用形が「はばかり」になり、未然形が「はばかられる」になります。
「はばかられる」のもともとの言葉
「はばかられる」という形容動詞は、動詞の「はばかる」という言葉からきています。その名詞形は「はばかり」になります。この「はばかり」という言葉は、実は私たちの生活に関係大変が深いモノの、昔風な呼び方のことをいっているのです。「はばかられるべきモノ」のことを指しているのです。
「憚り」は実は「トイレ」のこと
今現在では知っている人は少ないと思いますが、実は「憚り(はばかり)」は便所やトイレの昔風の呼び方のひとつなのです。ほかにもトイレのことを昔は「厠」とか「雪隠」とも呼んでいました。水洗便所が普及するまでの日本のトイレは、すべて「ボットン便所」だったので、忌むべき不潔な場所であったといえます。
「憚り」は忌み言葉に似たニュアンスをもつ
前述のように、昔は「憚り」はトイレや便所のことを指していました。なので「はばかられる」は、「避けなければいけない」「遠慮しなければいけない」という、忌み言葉に似たニュアンスがあるのです。忌み言葉とは「宗教的な理由のためや、あるいは縁起を担ぐという理由から、使うのを避ける言葉のこと」を指します。
「はばかられる」の意味
「はばかられる」のもともとの言葉である「はばかり」の意味とは、「差し控えること」「遠慮」「恐れ慎むこと」「差し障り」の意味があります。なので「はばかられる」の意味とは、「恐れ慎まなければいけない」「差し控えるべき」「遠慮すべき」「差し障りがある」という意味になります。
「はばかられる(憚られる)」の使い方例文5選!
「はばかられる」は「気兼ねをさせる」ということ
「憚られる(はばかられる)」という言葉は、もともと「憚る(はばかる)」からきています。「はばかられる」という言葉は、「気兼ねをさせるような」とか、「ためらわれる」、「遠慮するような」というニュアンスがある使い方をします。
「憚られる」の使い方①「憚りなさい」
「はばかられる」の使い方の2つ目は「憚りなさい」です。若い世代ではあま使わない言葉ではありませすが、中高年以降の人は今でも使うフレーズです。相手に対して、戒めをうながす言葉として使われる言葉です。同じように知っておいた方がいい「業務にあたる」についての記事がありますので、合わせてごらんください。
「憚られる」の使い方②「口にするのも憚られるような」
「はばかられる」の使い方の2つ目は「口にするのも憚られるような」です。「口にするのも憚られるような」という表現の意味は、「言葉として口にすることを気兼ねするような」とか、「言葉として口にすることをためらわれるような」ような事柄を対象にして使います。口にもしたくない嫌悪感を表現するときにも使います。
「憚られる」の使い方③「人目も憚らないで」
「はばかられる」の使い方の3つ目は「人目も憚らないで」です。「人目も憚らないで」というフレーズの意味は、「人が見ているのに遠慮しないで」とか、「人が見ているというのに気兼ねをしないで」「衆人環視の中をためらうことなしに」何かをする状態を指す言い回しです。
「憚られる」の使い方④「憚りながら」
「はばかられる」の使い方の4つ目は「憚りながら」です。「憚りながら」というフレーズが最も多く使われる「憚りながら申し上げますが」という言葉は、「口を出す筋ではありませんが、あえて話させていただきますと」とか、「意見をする立場にあるわけではありませんが、いわせていただきますと」といった意味があります。
「憚られる」の使い方⑤「口にするのも憚られるほどですが」
「はばかられる」の使い方の5つ目は「口にするのも憚られるほどですが」です。「口にするのも憚られるほどですが」という表現は、「話すのもためらわれる程度のことですが」とか、「口にするには差支えや差し障りがあるほどですが」という意味です。
「憚られる」の例文①「憚りなさい」
「はばかられる」という表現の使い方の例文は、「今回のクレームに関しては、相手の会社に甚大な迷惑をかけたのだから、偉そうなことは言わないで、少しは憚りなさい」とか、「今まで自分がしてきたことを少しは考えて、もう少し憚りなさい」といったものがあります。相手に対して戒めを表現する文章が多いです。
「憚られる」の例文②「口にするのも憚られるような」
「口にするのも憚られるような」という表現の使い方の例文とは、たとえば「放課後に倉庫に行く連中の後をついていったら、あいつらはそこで口にするのも憚られるようなことをしていたんだ」とか、「結婚生活での元の主人の私に対する扱い方は、口にするのも憚られるようなひどい扱いでした」といった文での使い方です。
「憚られる」の例文③「人目も憚らないで」
「人目も憚らないで」の使い方の例文は、たとえば「先週、電車の中であの子が人目もはばからないで、大口を開けておにぎりを食べていたのを見たよ」とか、「こんなにたくさんの人がいるのに、いきなり人目もはばからないで、抱きついてきたりするなよ」といったものです。
「憚られる」の例文④「憚りながら」
「憚りながら」という表現の使い方の例文は、たとえば「若輩の私が憚りながら申し上げますが、この過去の実績の問題点はどうしてもここにあるように思われるのです」とか、「憚りながら申し上げますが、前任者の方のやり方をこのまま続けると、売り上げが落ちてしまうと思われます」といった使い方の文です。
「憚られる」の例文⑤「口にするのも憚られるほどですが」
「口にするのも憚られるほどですが」の例文は、「口にするのも憚られるほどの小さな怪我だったのですが、出血がなかなか止まらないので、あわてて病院に行ったんですよ」とか、「息子の入試での点数は、口にするのも憚られるほどでしたが、今年何とか卒業できました」というのがあります。
「はばかられる(憚られる)」の類語と使い方例文とは?
「はばかられる(憚られる)」の類語①「気が咎める」
「はばかられる(憚られる)」の類語の1つ目は「気が咎める(とがめる)」です。「気が咎める」とは「口にするのも気が咎める」という言い方があるように、「相手に謝りたいと思う心境」とか、「他人に対して悪いことをした、よくないことをしたと内心では感じている様子や有様」の意味があります。
「はばかられる(憚られる)」の類語②「ためらわれる」
「はばかられる(憚られる)」の類語の2つ目は「ためらわれる」です。「ためらわれる」の意味は、「相手や他人に気を使って遠慮したい気になる」とか、「戸惑ってしまって前に進みがたい」「踏ん切りをつけて一歩踏み出せないでいる」状態や有様を指す意味があります。
「はばかられる(憚られる)」の類語③「気兼ねする」
「はばかられる(憚られる)」の類語の3つ目は「気兼ねする」です。「気兼ねする」の意味は、「自分を卑しいものとみなして見下す」とか「自分の価値が高くはないとみなして行動にあらわすこと」です。これらの言葉のように、ビジネスで使われる言葉の関連記事がありますので、合わせてごらんください。
「はばかられる(憚られる)」の類語の例文①「気が咎める」
「はばかられる(憚られる)」の類語である「気が咎める」を使った例文とは、「このようなことを、まだ若輩の身の上で申し上げるのは気が咎めますが」とか、「こんなことをしでかしてしまって、大変気が咎めています」といった使い方をします。
「はばかられる(憚られる)」の類語の例文②「ためらわれる」
「はばかられる(憚られる)」の類語「ためらわれる」という言葉を使った例文とは、「退職した上司からの手紙があまりに達筆であったので、お返事を差し上げるのさえためらわれるほどでした」とか「同僚に紹介された女性があまりにも若かったので、声をかけるのさえもためらわれる気持ちでした」といった使い方をします。
「はばかられる(憚られる)」の類語の例文③「気兼ねする」
「はばかられる(憚られる)」の類語の「気兼ねする」を使った例文とは、「来年から姑だけではなく、兄夫婦とも新しい家で同居することになるので、嫁が気兼ねをしないか心配です」とか、「そんなに大声をあげておしゃべりをするなんて、少しはほかの乗客に対して気兼ねをしたらどうだね」といった使い方をします。
「はばかられる(憚られる)」の英語と使い方例文とは?
「憚られる」の英語表現①「hesitate(todo)」
「憚られる」の英語表現の1つ目は「hesitate (to do)」です。「hesitate」は動詞で、意味は「ためらう」「二の足を踏む」「(…することを)ちゅうちょする」です。例文は「He does not hesitate to lie.(彼はためらうことなく嘘をつきます)」です。
「憚られる」の英語表現②「have_scruples_about」
「憚られる」の英語表現の2つ目は「have scruples about (doing)」です。意味は「はばかる」「気がとがめる」です。例文は「I have scruples about playing cards for money.(お金をかけてカードゲームをするのはが咎めます)」です。
「憚られる」の英語表現③「be_afraid(of)」
「憚られる」の英語表現の3つ目は「be afraid(of)」です。「be afraid(of)」は「(~に対して)憶する」「(~を)恐れる」「(~を)怖がる」という意味です。例文は「Do not be afraid to make mistakes.(間違いを犯すことに臆してはならない)」です。
意外でおもしろすぎる!「はばかられる」の語源
今の日本人がそれほど宗教にこだわっているとは思えませんが、それでも「避けなければいけない方角」や「忌み言葉」などを気にする人はいるものです。昔はトイレのことを「憚り」と読んでいたのは、「ひと目を避けていくところ」とか「ひと目が憚られるところ」というニュアンスからそのように呼ばれるようになったのです。
トイレのことはほかにも、雪隠とか厠とか言っていましたが、雪隠や厠のことを「憚り」と同じように差し障りがある事象に関する表現には使いません。また、それらのことをトイレや便所のことを指す単語であったことを知っている人は多くはいないでしょう。なのに現在でも「憚り」というフレーズは残っているのです。
このように普段何気なく使っている日本語は、意外にも奥が深く、なかなか面白いものなのです。仕事上の理由で、これらの言葉を学んだりため込んだりすることも大切ですが、ちょっと時間があるときなどには、日本語のいろいろな言葉の語源などを調べてよく味わってみることも面白く、生活を豊かにしてくれると思います。
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