「可及的速やかに」の意味とは?ビジネスメールや敬語の類語も
「可及的速やかに」という言葉の意味をご存知でしょうか。使い方のみならず、読み方もわからないという方も少なくないでしょう。これは、「なるべく早く対処ください」と伝える時に使える敬語です。この記事ではビジネスメールでの使い方や類語も紹介します。また、英語で表現の仕方やその使われ方についても紹介します。
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目次
「可及的速やかに」の意味とは
「可及的速やかに」の意味とは「なるべく早く対処ください」
「可及的速やかに」とはどのようにまず読むのでしょう。これは「かきゅうてきすみやかに」と読みます。なるべく早く対処くださいという意味です。できるだけ早く対処、対応してくださいという使われ方をするので、ビジネスで日本語でも英語でも使われやすいです。
敬語としては非常に堅い表現として使われます。かなり、目上の方や取引先との会話で使われることもあるようですが、めったに使うことはないようです。「可及的速やかに」という敬語の他にも同様の意味で使われている類語があるので以下で紹介します。
また、今日では殆ど使われることも少なくなってきているという現状があります。少し前は、政治の場や大企業など、大手や上の立場の人達が好んで使っていたという歴史があるようです。今日では、ビジネスの場で時々目にすることがあるくらいになりました。
ビジネスメールに使われる機会が多い敬語
できるだけ早く対応してほしいということはビジネスの現場ではよくあること。何か問題が起こったときや「なるべく早く対処ください」と伝えたいとき、あまり時間がないという時に使われます。急いでいるというときや、すぐに対応しなければならないというトラブルのときにも使われます。
また、先程も述べましたが、医療や政治の場といった堅い場所でも用いられることが多く、畏まった言い方だとも言われています。今日、あまり、使われることの少なくなってきている表現ですが、会社や、取引先によっては、現在でもこうした表現を使うこともあります。
相手により丁寧に、敬語を使って話をしなければならないとう場面で使うと印象が良くなると言われています。また、英語でも似たような表現があり、その使い方や例文についても以下の項目で紹介していきます。敬語の使い方については以下のリンクも参考にして確認してみてください。
「可及的速やかに」の使い方とは?ビジネスメール例文5選
「可及的速やかに」の使い方|ビジネスメール例文①お願いする場合
「可及的速やかに」の使い方の1つ目は相手にお願いをするという場合です。「可及的速やかに」という表現をそのまま使うと相手に仕事や要件などを急かすこととなり、失礼に当たる場合も考えられます。この場合は前にワンクッション置いてから使うようにすると良いでしょう。以下の例文を御覧ください。
お世話になっております。○○株式会社のスズキと申します。先日は原稿をお送りいただきありがとうございました。昨日もこちらからご案内しておりましたが、申込みの締切は明日までとなっております。大変お手数かと思いますが、可及的速やかにご対応いただきますよう、何卒宜しくお願いいたします。
上記のように、大変お手数かと思いますがという表現をつけることにより、相手を思い量る表現となり、柔らかい使い方となります。ワンクッション置く事で緊急性も伝えながら、相手のことも推し量る言い方となるので、良い使い方だと言えます。ですが、なるべく、目上の方にお願いする際には気をつけて使うようにしましょう。
「可及的速やかに」の使い方|ビジネスメール例文②返事の催促をする場合
「可及的速やかに」の2つ目の例文は返事の催促をする場合です。以下のように、返信がすぐにほしいというときやなにか当初の予定とはことなることがあり、「なるべく早く対処ください」という場合に使うことが多いようです。自分には非がなく、相手の手違いなどによるミスによる対応などの場合にも使われることがあります。
お世話になっております。○○株式会社の松坂と申します。先日はお忙しい中おいでいただき、誠にありがとうございました。先立ちまして、大変恐縮ではございますが、3月の打ち合わせの日程について、可及的速やかにご連絡のほどお願いいたします。
相手にお願いの表現として使う場合にはワンクッション置いて使うことがこのましいです。相手を急かすということだけではなく、思いやりを感じさせるような表現がビジネスメールでは好ましいと考えられます。以下では英語での使われ方も紹介します。
「可及的速やかに」の使い方|ビジネスメール例文③早急な対応を求める場合
「可及的速やかに」の使い方の3つ目はなにか取引や、クライアント、お客様とのやりとりで問題が生じたと言う際には早急な対応が必要なときの例文です。こういった場合には目上も関係なく使います。ビジネスメールでは急ぎ、大至急という意味合いを含んだ表現になります。以下では英語表現も紹介しています。
お世話になっております。○○株式会社の武田と申します。先日お客様から連絡がありました。手続きの関係上、可及的速やかに対処いただきますようよろしくお願いいたします。
締切が差し迫っているという場合や、企業間、職場間で橋渡しをするような仕事の場合には期日や手続きが煩雑になりやすく、トラブルも多いことから、こうしたやり取りが多くなる傾向にあります。可及的速やかにという表現はこのようなときにも使われやすい敬語になるので覚えておきましょう。
「可及的速やかに」の使い方|ビジネスメール例文④クレーム対応の場合
「可及的速やかに」の使い方の4つ目はお客様からのクレームや早急の対応が求められている場合の例文です。こうしたメールを送れるようになると、受け取った側もなるべく早く、丁寧に仕事をしなければという気持ちになります。急いでいるけれども、相手への敬意を忘れたくないというときにも使える表現です。
お疲れ様です。担当の篠田です。先日お客様から連絡があった件について可及的速やかに対応いたします。よろしくお願いいたします。
出来るだけ早くという表現とは違い、緊急性を要するということが伝わってくる内容の文章に「可及的速やかに」という表現を使うと良いということがわかります。相手への緊急の具合などを伝えられるビジネスメールでは適切な表現だと言えるでしょう。
「可及的速やかに」の使い方|ビジネスメール例文⑤謝罪の場合
「可及的速やかに」の使い方の5つ目は謝罪の例文です。一般的に、自分が早く対応するという時に使うことが多く、自分の対応が早期に求められているという場合に使います。以下のようなメールを送ると、真摯さや真面目さが伝わり、急いでいるという様子も伺えるので、上司や、先輩からも前向きに受け取ってもらえます。
お疲れ様です。松下です。明日のプレゼンのデータについて可及的速やかに皆様にお送りいたします。ご迷惑おかけしております。何卒宜しくお願いします。
自分の対応の遅れや、迅速な対応といった急ぎの内容の時に使うことが一般的です。ご迷惑をおかけしております。と、クッションを置くことによって更に謝罪の意味合いも感じさせることができる表現になるので、組み合わせて使うことをおすすめします。敬語の使い方については以下のリンクも参考にしてください。
「可及的速やかに」の類語と使い方例文とは
「可及的速やかに」の類語とは
「可及的速やかに」は堅い言葉として使われてきました。普段使いをすることにはあまり向いておらず、「可及的に速やかに」という意味を持つ類語で表現することが一般的です。堅苦しい表現をさけながらも丁寧な言い方、敬語をここでは紹介します。
可能な限り速く、できるだけ速く、という使い方は一般的な使い方です。また、大至急、至急、という言葉も使います。この場合、かなり急いでいるという印象を相手に伝えることができます。また緊急を要するということを感じさせます。速やかに、一刻も速く、急ピッチでという表現もあります。これは比較的砕けた言い方です。
喫緊、緊急、差し迫った、せっぱつまった、火急の用、緊急性などのような表現も使われます。これらは「可及的速やかに」に非常に近い意味合いとして使われる類語です。出来るだけ早く、緊急で対応してほしいということを意味している表現になります。なるべく早くしてほしいという時に使える類語なので覚えておきましょう。
類語の使い方と例文
「可及的速やかに」の類語の使い方を紹介します。以下のような使い方だと、堅苦しいこともなく、すんなりと表現することができるのでおすすめです。また、相手を必要以上に急かすということもなく、依頼することができるというメリットもあるので是非以下のような表現も参考にして使ってみるとよいでしょう。
「先日、依頼していた件についてなるべく早くご対処くださいますよう、よろしくお願いいたします。」「大至急連絡をいただきますようよろしくお願いいたします。」「速やかな対応願います。」「緊急性のある内容です。ご対応ください。」などのように使います。可及的速やかにという表現の類語として覚えておきましょう。
「可及的速やかに」の英語の使い方とは
「なるべく早く対処ください」という英語表現
As soon as practicableという表現があります。これは日本語で言う「可及的速やかに」という表現になります。また、as quickly as possibleという表現もあります。これらの表現を使うことで、なるべく早く対処くださいという意味で表現することができます。以下は英例文です。
英語例文
The card registrant can thereby acquire the use information of the card as quickly as possible.カードの利用情報を可及的速やかに入手できる。という表現です。ほとんど、英文の最後につけることが多いです。
I want to see someone as soon as practicable.という表現もあります。これは最後にas soon as possibleと使ってもなるべく早く対処くださいと同じ意味になります。ビジネスの場でも英語を使うこともあるでしょう。是非英語表現も参考にしてください。
「可及的速やかに」の正しくない使い方や注意点とは
直属の上司や目上の相手にお願いするときには使わないように注意する
目上の人に相手にお願いするというときには使わないほうが無難だといわれています。「可及的速やかに」という表現は謙譲語として使われることが多いです。なるべく早く、対処くださいという意味で、丁寧語としても使われていますが、一般的には目上の人にはあまり使わないようです。
自分と相手との立場関係に注意する
相手との自分の関係がどのような関係であるかということに注目しましょう。自分と取引先はどのような関係性であるのかということも踏まえた上で使うようにしましょう。相手への強制力の差ともいえるかもしれません。あくまでも目上の人に使うことはさけ、同僚や同じような立ち位置の取引先とのやり取りで使うようにします。
また、自分がなにか急がなくてはならないことがあるという場合や緊急の課題があるという場合など、自分に責任があるという場合にはこうした表現を使うことで、印象を悪くせずに相手に気持ちを伝えることができます。何か自分が問題を起こしたという際にも使える表現として覚えておくと良いかもしれません。
「可及的速やかに」は「なるべく早く」という意味
ことを急いでいるというときに使える表現として可及的速やかにという表現を紹介しました。また、その類語や、英語表現も確認しました。ビジネスの場所で使うことも多いことでしょう。類語を使う機会の方が多いかもしれませんが、意味は「なるべく早く」という意味です。是非覚えておきましょう。
「可及的+伝えたいことの敬語表現」のような使い方をすることで丁寧な印象を与えることができます。特に、目上の方や上司、取引先の方になにか仕事や依頼事をされた場合にこうした敬語を使うことで印象が良くなり、信頼感を与えることができます。是非皆さんも「可及的速やかに」という表現を使ってみてください。
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