マッチポンプとは?意味と語源や由来と類語やビジネスの使い方も
マッチポンプとはどういう意味なのか、その語源・由来や類語を紹介します。また、マッチポンプという言葉は英語として通じるのか、ビジネスにおけるマッチポンプの使い方の例も。一緒にマッチポンプという言葉について確認していきましょう!
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目次
マッチポンプとは?意味と語源や由来は?
マッチポンプの意味とは自作自演のこと
マッチポンプの意味は「自作自演」です。自作自演というのは、自分で作った曲や台本を自分の手で演奏したり演技したりするという意味の他に、自分で全て計画し、それを実行するという意味もあります。現代では後者の意味で「自作自演」という言葉が使われることが多く、あまり良い内容で使用されません。
なぜ良い意味で使用されないかというと、一種の詐欺のような形で自作自演を行い、人を騙して利益を得ようとする人が多いからです。そうしたことから、マッチポンプという言葉もあまり良い意味で使われないことがほとんどです。
マッチポンプの語源・由来は「自分で火をつけて自分で火を消す」ことから
マッチポンプの語源・由来は何なのでしょうか。それは自分でマッチを使って火をつけておきながら、自分でポンプによって水をかけて消す、というものが語源・由来となっています。1966年に自民党の代議士の田中彰治が国会で取り上げた問題について、裏ではその問題の関係者に金品を要求している事件がありました。
その相手が要求を飲むと、自分で取り上げた問題を自分でもみ消すという事件を起こしたのです。マッチポンプという言葉は、この田中代議士のあだ名として使われていたのです。マッチポンプに良いイメージがあまりなく、自分の利益のために嘘をついて自分で計画し演じるという意味になったのはこのためです。
マッチポンプを行う人は自分の利益ばかりを考えて行動する自己中だと言えますよね。マッチポンプ商法に引っかからないためにも、自己中な人の特徴を知りたいという方はこちらの記事がおすすめです。自己中の意味や直す方法も載っていますよ。
マッチポンプの類語は?
マッチポンプの類語①ねつ造
マッチポンプの類語の1つ目は「ねつ造」という言葉です。ねつ造は、実際にはなかったことをわざとあったかのように仕立て上げることをいいます。ねつ造の「ねつ」を漢字で表記した時の「捏」は「でつ」とも読みます。このことから「でっち上げ」という言葉の語源ともなっています。
ねつ造は、元々はなかったものを作るという点に置いて、自分で計画し作り上げるマッチポンプに似ているため、類語と言えるでしょう。ねつ造もマッチポンプと同じく、良い意味で使われる言葉ではありません。
マッチポンプの類語②ヤラセ
マッチポンプの類語2つ目は、ヤラセという言葉です。ヤラセはテレビ番組などで使用されることが多い言葉で、前もって当事者と打ち合わせをしておきながら、あたかも自然に起きたことのように見せかけることを言います。また、事実ではないことを演技させて放送するという意味もあります。
ヤラセもマッチポンプと同じように、自分で火種を作るというところが似ているので類語と言えますね。放送倫理が厳しく言われている現代では少なくなってきた印象はありますが、実際は服を着て普通の生活をしているのに、テレビの取材が来る時だけ裸で過ごすという海外の原住民の方もいるとかいないとか。
マッチポンプの類語③一人芝居
マッチポンプの類語3つ目は、一人芝居です。一人芝居とは、その言葉の通り役者さんが一人だけで部隊や芝居を演じるものという意味もありますが、もう一つ、相手なしに自分の思いこみだけで勝手に行動することという意味も持っています。マッチポンプの類語となるのは後者の意味です。
一人で色々と事を起こすというところが、マッチポンプによく似ていますね。この類語である一人芝居という言葉の後者の意味も、マッチポンプ同様に良い印象ではありません。「悩みがあると時間をかけて相談に乗ったが、結局は彼の一人芝居だった」というような使い方をします。
マッチポンプの英語での使い方は?
マッチポンプは英語ではない
一見英語のように思えるマッチポンプという言葉。実は英語ではありません。英語圏の人に「マッチポンプ」と使ったとしても通じないのです。このマッチポンプという言葉は和製英語であり、「マッチ(match)」という英語と、「ポンプ(pomp)」というオランダ語を組み合わせたのが語源なのです。
上で述べた「自分でマッチで火をつけて自らポンプで消す」という語源の「マッチ」と「ポンプ」をくっつけて作られたということですね。カタカナで表記されているものは全て英語だと勘違いしてしまいがちですが、語源に基づく和製英語なのはいかにも日本らしいですね。
英語でマッチポンプは「one-manshow」
それでは英語ではマッチポンプは何と言えば良いのでしょうか。英語でマッチポンプ、つまり自作自演という意味になるのは「one-man show」という言葉です。ただし、英語でのこの「one-man show」という言い方は、自分で創作し自分で演技するという本来の意味を示しポジティブな言葉となっています。
もし、現在日本で使われているマッチポンプの意味と同じように英語を言いたいのであれば「to stir up trouble in order to gain the credit for solving it」という使い方をします。
この文章であれば、自分で起こした問題の解決を持ちかけ、利益を得ようとすること、という意味になり、マッチポンプの意味と近しいものになります。マッチポンプの意味や語源に合った英語を使っていきましょう。
マッチポンプの使い方は?
マッチポンプの使い方の例①芸能人の熱愛報道で
マッチポンプの使い方の例1つ目は、芸能人の熱愛報道で使われる言い方です。「あの芸能人についての熱愛報道は、本人が売名行為で有名になろうとして起こしたマッチポンプだ」というように使用します。芸能界ではテレビや雑誌にどれだけ露出するかというのが売れるためには重要になってきます。
そこで熱愛報道を出すことによってテレビや雑誌の取材がきて露出が増え、テレビや雑誌を見た人に顔と名前を覚えてもらえることを狙ってマッチポンプを行うというわけです。一般人としては、ありもしない熱愛なんて書かれたくありませんが、芸能人はそうしてでも露出したいということもあるんですね。
こうしたマッチポンプの例を見ていると、何を信用していいのかわからなくなることがあるかもしれません。そんな時におすすめな記事はこちら。人を信用できない心理や原因、人を信用しない人の特徴などが載っています。自分がそうかもと思ったらよく読んで注意してみてくださいね。
マッチポンプの使い方の例②炎上商法を見た時
マッチポンプの使い方の例2つ目は、SNSなどで炎上商法を見た時に使う方法です。「この間ツイッターで炎上したAさんの言動はマッチポンプだから本気にしないほうがいい」のような使い方をします。ツイッターなどのSNSで、投稿者が極端に偏った意見をしたために炎上した、なんてことを耳にしたことはありませんか。
意図せずに炎上してしまうことはもちろんあります。しかし、中にはわざと炎上を誘っているケースもあるのです。炎上の目的は、炎上することによって投稿者本人やその記事に関わる商品や内容、サービスなどを多くの人の目に触れてもらい知ってもらうこと。そこから利益に繋がることがあるからです。
炎上をして色々な人から苦言を呈される状況になることは普通であれば嫌だと思いますが、そうしてまでも得られる利益というものもあるのですね。
ビジネスのマッチポンプの例は?
ビジネスのマッチポンプの例①ステルスマーケティング
ビジネスのマッチポンプの例1つ目は、ステルスマーケティングです。ステルスマーケティングとは、普段使用していないものなのにあたかも使っているという言葉を添えて、有名人がある商品やサービスなどをSNSなどで宣伝することです。宣伝をする代わりに、その有名人は報酬をもらっているのです。
その有名人は販売元の企業からお金がもらえ、販売元の企業は有名人に宣伝してもらうことで商品が売れるためお互いに良いことばかりです。しかし消費者はその有名人が商品について「良い」と言っていることが本当なのかどうか吟味しなくては、後々トラブルに繋がる可能性もあるので要注意です。
特に「サンプルをいただいた」などという言葉がなしに、企業の商品をものすごく勧めているような時は気をつけたほうが良いかもしれません。ただ単に愛用していることもありますが、裏でお金を受け取っているかもしれません。有名人の言葉だけでなく他の口コミを見てみるなどの対策をして、後悔のないようにしてくださいね。
ビジネスのマッチポンプの例②一部の動物病院での有害治療
ビジネスのマッチポンプの例2つ目は、一部の動物病院での有害な治療です。本当に一部の話ではありますが、獣医業界ではマッチポンプ商法による詐欺まがいの治療によって利益を得ていることがあるようなのです。どのような手法なのかというと、健康な動物に対してわざと悪影響のある有害な治療を施すというものです。
その有害な治療によってなった病気を治療するフリをして、実際には別の治療を行うことによって治療費をもらい続けるというのです。人間の言葉が使えない動物に対して行う非道なマッチポンプ商法といえます。これはほんの一部の動物病院の話ですので、全てがこうしたことをしているわけではありません。
被害を受ける側は、余計な出費になるだけでなく、実際に自分が飼っている動物の健康が害されてしまうということになります。やけに治りが遅い、何度も通い続けているという場合には、口コミでの評判を調べて同じような症状になっているケースがないか見てみるなどいう対策が必要になってくるでしょう。
ビジネスのマッチポンプの例③SNSに悪質な書き込みをする
ビジネスのマッチポンプの例3つ目は、企業に対しての悪質な書き込みをSNSなどに行うというものです。そうした書き込みがされているということを企業に自ら電話などで教え、有料でその書き込みを削除する相談を持ちかけるのです。企業としては悪い評判は立ってほしくありませんから、お願いしてしまいますよね。
しかしそもそもが、その電話をかけてきた会社による書き込みだという詐欺行為。何も知らない被害者である企業は、早く解決したいという思いから冷静な判断ができなくなりがちです。もしあなたがそうした連絡を受ける窓口担当であるのなら、一度落ち着いて影響範囲や他の対策方法などを考えて見ましょう。
ビジネスのマッチポンプの例④シロアリ駆除
ビジネスのマッチポンプの例4つ目は、シロアリ駆除業者の詐欺事件です。これは実際に起こったものです。シロアリ駆除業者が、シロアリの検査をさせてほしいとお願いし、軒下に入って元々はいなかったシロアリを放ちます。そしてシロアリがいたということにして駆除の代金を請求したというものです。
大抵の会社は善良な会社ですが、こうした詐欺事件が実際にあったのです。シロアリがいては家の柱などがボロボロにされてしまいますから駆除はしてほしいですが、そもそもその業者が放ったものだったなんて納得がいきませんよね。こうした詐欺には気をつけていきたいものです。
ビジネスのマッチポンプの例⑤コンピュータウイルス対策ソフト
ビジネスのマッチポンプの例5つ目は、コンピュータウイルス対策ソフトです。これはあくまでも例として挙げるもので、実際にあるかどうかはわかりませんのでご理解ください。コンピュータウイルス対策ソフトを作っている会社が、自分のソフトの売り上げを伸ばすためにウイルス自体も作って広めていたとしたら?
それはまさにマッチポンプ商法と言えるでしょう。まさか安心と安全を提供してくれる会社が、その悪の根源であるウイルスを作っているなんて思いませんよね。そうした「まさか」を行うのがビジネスにおけるマッチポンプ商法なのです。人を疑うことはしたくありませんが、こうした例を見ると不安になってきてしまいますね。
マッチポンプの意味をしっかり理解して使っていこう
マッチポンプという言葉はあまり良い意味で使われないからこそ、使い方を気をつけなければ相手の気を悪くさせるなんていうトラブルになることも。その意味や使い方をしっかり理解し、問題ない内容なのかわかった上で使いましょう。くれぐれもマッチポンプな行動をして反感を買うなんてことがないようにしてくださいね。
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