知っておきたい【9月】を表す言葉12選!旧暦は長月!季語・季節の挨拶例も

9月を表す言葉にはどんな言葉があるのかご存知ですか?旧暦には、和風月名と呼ばれる月ごとの呼び方があります。和風月名は手紙やビジネスにも使うことができるので、覚えておくと便利です。ここでは9月を表す言葉、季語・季節の挨拶例を紹介していきます。

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【旧暦・和風月名編】9月を表す言葉3選

①長月(ながつき)

富士山

1つ目は長月(ながつき)です。長月とは9月の和風月名です。「秋分を過ぎて日が短くなり、夜がだんだんと長くなっていく月」ということに由来します。「夜長月(よながつき)」と呼ばれていたものが短くなり、「長月」になったと言われています。夜が長くなる月で長月と覚えましょう。

長月には、「稲刈月(いねかりづき)」が「ねかづき」となり「ながつき」に変化したという説もあります。また、「穂長月(ほながづき)=稲が長く成長する月」が略されて、長月になったという説もあります。どちらも、稲に関係していて、旧暦9月は稲刈りが風物詩であったことがわかりますね。

旧暦の和風月名一覧

1月 睦月(むつき) お正月に仲睦まじく過ごすため。
2月 如月(きさらぎ) 着物をさらに着重ねる、「着更着(きさらぎ)」から。
3月 弥生(やよい) 草木が生い茂る、草木がいよいよ生えてくることから。
4月 卯月(うづき) 卯の花が咲く季節だということから。
5月 皐月(さつき) 田に早苗を植える早苗月が由来。
6月 水無月(みなづき) 厳しい暑さの日が続き、水が涸れてしまう月であることから。
7月 文月 (ふみづき、ふづき) 七夕に文を詠むため。
8月 葉月(はづき、はつき) 落ち葉が舞う季節であることから。
9月 長月 (ながつき、ながづき) 夜がだんだんと長くなっていく月ということから。
10月 神無月(かんなづき) 全国の神々が出雲大社に集まるため、神がいなくなる月という意味。
11月 霜月(しもつき) 霜が降りる季節であることから。
12月 師走(しわす) 普段は落ち着いている師でさえも、走るほど忙しい月であることから。

②色取る月(いろどるつき)

紅葉

2つ目は色取る月(いろどるつき)です。「木の葉が色づく月」ということが由来となり、色取る月という和風月名がつけられたと言われています。木の葉が色づき、色取りどりになる月なので、色取る月という覚え方をしましょう。

秋と言えば、何といっても、紅葉が風物詩ですよね。木の葉が緑から赤や黄色に色づく景色である、それは旧暦でも今でも同じです。「色取る月」という日本語は聞きなれない日本語ですが、風情を感じますよね。

③寝覚め月(ねざめづき)

寝が長く、目が覚める

3つ目は寝覚月(ねざめづき)です。「夜が長くなり、目が覚めることが多くなる月」が由来となっています。そのため、旧暦の9月には「寝覚月」という和風月名が付けられたと言われています。秋分の日を過ぎると夜が長くなるので、それと結びつける覚え方があります。寝ていても目が覚める月なので、寝覚月と覚えましょう。

【異称・別名編】9月を表す言葉3選

①季秋(きしゅう)

秋の終わり

1つ目は季秋(きしゅう)です。「季」は四季の終わりを指します。そのため、季秋には秋の末、6~9月の終わりの月という意味があります。また、同じ意味で晩秋と呼ぶこともあります。9月は夏が終わり秋が始まる時期なので、季秋となるという覚え方があります。

季秋は陰暦9月の異称ですが、「季秋の候」は秋の終わりの時候の挨拶になります。9月下旬から11月上旬に挨拶文として使うことが一般的なので、手紙の挨拶文で使うときは注意してください。

②戌月(じゅつげつ)

犬

2つ目は戌月(じゅつげつ)です。戌の月(いぬのつき)と呼ぶこともあります。古代中国では、冬至の月(旧暦11月)を十二支の最初にちなみ「子月」としています。

以降、十二支の順に12月は丑月(ちゅうげつ)、1月は寅月(いんげつ)となり、9月は戌月(じゅつげつ)となっています。覚え方は、十二支の順番の11番目の戌が旧暦9月と覚えましょう。

③涼秋(りょうしゅう)


とんぼ

3つ目は「涼秋(りょうしゅう)」です。夏が終わり、涼しくなってくる季節であることが由来です。「涼」という漢字は「すずしい」という意味ですよね。旧暦でも新暦でも、夏が終わり、秋を迎える時期であることは9月の一つの風物詩となっています。

【季語編】9月を表す言葉3選

①新涼(しんりょう)

寺

1つ目は新涼(しんりょう)です。9月は夏の暑い気候から、涼しく過ごしやすい気候へと変わっていきますよね。新涼は9月の季語としても使えるので、ビジネスなどの手紙での挨拶に使うこともできます。

新涼の季語を使った例として、「新涼の季節とはいえ暑い日が続きますね。」「新涼の季節となり、ようやく過ごしやすくなりました。」などが、例文として挙げられます。

②彼岸花(ひがんばな)

たくさんの彼岸花

2つ目は彼岸花(ひがんばな)です。彼岸花は9月頃に花を咲かせるため、秋の季語となっているといった覚え方で覚えましょう。手紙を送るときに挨拶としても使える日本語です。彼岸花は秋の季節に咲く風物詩です。

彼岸花の季語を使った例文は「彼岸花が咲き乱れる頃となりましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。」「畦道の彼岸花が目に鮮やかな季節となりました。」といったものが挙げられます。


手紙の挨拶文で使うときには、彼岸花の開花時期に合わせて使うと良いでしょう。彼岸花を日本語の挨拶で使うと、風情を感じることができるので、喜ばれますよ。また、9月の季語には、コスモスもあります。彼岸花とコスモス、それぞれの開花時期に合わせて、季語を使い分けて使ってみてください。

③秋分(しゅうぶん)

紅葉

3つ目は秋分(しゅうぶん)です。現在では9月23日頃に秋分の日があります。そのため、秋分という言葉は聞きなれた日本語ですよね。秋分は「秋の気配がかんじられる」ときに使うため、9月の季語となっています。

秋分の季語を使った例文は「秋分を迎え、吹く風もすっかり秋めいてまいりました。」「暦の上では秋分も過ぎましたが、お元気でお過ごしでしょうか。」といった挨拶文があります。季節感のある挨拶文になるので、ビジネスで手紙を書くときなどに使ってみてください。

【時候の挨拶編】9月を表す言葉3選

①初秋の候(しょしゅうのこう)

秋

1つ目は初秋の候(しょしゅうのこう)です。初秋の候とは、漢字で表されている通り、「秋の初めの季節」を意味しています。そのため、9月上旬の挨拶文で使いましょう。秋になり始めた頃に使うと季節感を表現できるので、おすすめです。

初秋の候を使った例文は「初秋の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」「初秋の候、貴社におかれましては益々御清祥のことと申し上げます。」などが挙げられます。個人宛の手紙にもビジネスの文書でも、使うことができます。

②白露の候(はくろのこう)

白露

2つ目は「白露の候(はくろのこう)」です。白露には、霜が降り、白く輝くように見える頃という意味があります。9月8日頃が白露となっています。そのため、9月8日頃から9月22日頃まで使うのが一般的です。草花や葉に朝露がついていることも、秋の風物詩ですよね。

白露の候を使った例文は「白露を過ぎ、秋の気配を感じる頃となりました。」「白露の候、いかがお過ごしでしょうか。」などがあります。

③秋晴の候(しゅうせいのこう/あきばれのこう)

秋晴れ

3つ目は「秋晴の候(しゅうせいのこう/あきばれのこう)」です。9月全般で使うことができます。「秋晴」は9月の季語にもなっていて、晴れ渡る秋の天気という意味です。秋晴れ(あきばれ)は聞き慣れた日本語ですよね。秋晴れは季語にも挨拶文にも使うことができるという覚え方ができます。

「秋晴の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。」「爽やかな秋晴の季節となりました。」といった例文が挙げられます。

9月を表す言葉を使ってビジネスに役立てよう

9月を表す言葉には、長月などの和風月名や秋の風物詩など、様々な日本語があります。聞き慣れない日本語もあり、覚え方が難しい言葉もあります。ですが、覚えておくと役に立ちますよ。月ごとの和風月名や季語を挨拶に使って手紙を書くと、印象も良くなります。また、その時期の風物詩も感じることができる手紙になります。

下記の記事では、秋を表す言葉が紹介されています。季語や紅葉に関する表現についても詳しく書かれているので、ぜひ読んでみてください。そして、9月の和風月名・季語と共に使って、ビジネスに役立ててください。

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