是正の意味は?訂正や改善との違いや修正などの類語・使い方も
あなたは、是正の意味を知っていますか?この記事では、「是正の意味や使い方」とともに、訂正や改善との違いや修正などの類語についてもご紹介します。誤りを直すという意味の言葉は多く存在しますが、それぞれの使い方についてぜひ読んでみてください!
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是正の意味は?訂正や改善との違い・類語も
是正の意味とは誤りや不均衡を正しく直すこと
是正の意味とは、誤りや不均衡を正しく直すことです。悪い点を直すという意味の言葉は、いくつかあります。是正の特徴としては、不均衡であること、つまりバランスを欠いている状態から、バランスの良い状態に持っていくという意味が含まれていることです。
是正の類語①訂正との違い
是正の類語1つ目、訂正との違いはどこにあるでしょうか。訂正も誤りを正しく直すという意味であり、是正と同じだと言えます。しかし是正は、規則や仕組みの不均衡な部分や不都合な部分を直す意味合いです。訂正は、文章や発言の内容について誤りを直す意味合いです。直す対象が違うと覚えておけば良いでしょう。
「不適切な発言がありましたことをお詫びし、訂正いたします」のように、報道において使われることがあります。また、「本日の会議資料に誤りがございました。訂正したものを再度配布いたします」のように、作成した資料に誤字があった場合やデータが間違っていた場合などに、訂正という言葉が使われます。
是正の類語②改善との違い
是正の類語2つ目、改善との違いはどこにあるでしょうか。是正は、間違っている状態を正しい状態に直す、つまりマイナスからゼロにするというイメージです。改善は、現状が間違っているとは限らず、より良くするというポジティブな意味です。マイナスまたはゼロから、プラスにするイメージだと言えるでしょう。
「健康のことを考えて生活を改善することにした」という文章の場合、正しい生活や間違っている生活というものは存在しません。健康に良い生活へ向けて改めるという意味になります。このように、改善は具体的な事柄に対しても使いますが、内容が漠然としているものに対して使うこともあります。
是正の類語③修正との違い
是正の類語3つ目、修正との違いはどこにあるでしょうか。修正も直すことを意味しますが、改善と同じように直す前が間違っているとは限らない状態を言います。直す内容に関しては、訂正と同じように文章などに使われることが多いです。
ビジネスシーンにおいて、取引先などに「資料を訂正してください」と言うと、「あなたの作った資料は間違っていますよ」ときっぱり言っている状態になります。上から目線だと受け取られることもありますので、「資料の修正をお願いできますでしょうか」のように、訂正ではなく修正を使うことが望ましいでしょう。
逆に、自分が作った資料や文章が間違っていた場合には、しっかりと誤りを認めて謝罪をするべきだと言えるでしょう。そのため、修正よりも訂正を使った方が潔い印象を受けます。もちろん、誤りがあったわけではなく文章の表現をより読みやすく直しただけの場合は、「修正いたしました」と言えば問題ありません。
是正の類語④改定との違い
是正の類語4つ目、改定との違いはどこにあるでしょうか。改定は、改めて定めると書くように、すでに決まっていたことについて決め直すことを意味します。是正のように誤りだから直すというわけではなく、改める必要が出てきたから新しく決め直すというイメージです。
消費税率の改定や運賃の改定は、以前の税率や運賃が間違っていたということではありません。時代の流れや物価の上昇などの要因によって、改めて定める必要が出てきたため、決め直すのです。このような場合は、改定という言葉を使います。
是正の類語⑤改訂との違い
是正の類語5つ目、改訂との違いはどこにあるでしょうか。改訂と改定は同じ読み方なので、間違えやすいと言えます。改訂は、本について使われることがほとんどであり、表現の仕方や文章の書き方を改めるという意味です。「教科書を改訂する」「辞書を改訂する」といった使われ方をします。
改訂には、「改める」という意味と「訂正する」という意味が含まれています。訂正すると言うと、誤字脱字を直すイメージですよね。改訂するは、表現の仕方や文章の書き方も含めて直すという意味になります。時代の流れによって、表現が合わなくなることもあります。そのような場合も含めて、改訂するのです。
是正の類語⑥補正との違い
是正の類語6つ目、補正との違いはどこにあるでしょうか。補正は、足りないところを補って誤りを直すことです。改めるのではなく補うという部分が違いますね。「補正予算」という言葉はよく耳にしますが、足りない分の予算を補うために作られるものです。
女性の皆さんなら、「補正下着」という言葉を知っているでしょう。これは、自分にとって気に入らない部分や少し直したいと思う部分について、補ってくれる下着だと言えます。補うことによって、理想の形に近づけるという意味としても捉えられますね。
是正の類語⑦改正との違い
是正の類語7つ目、改正との違いはどこにあるでしょうか。改正は、法律や規則について不備があった場合に直す意味で使われます。是正を使ってしまうと、法律や規則自体が間違っていたことになります。不備があるとは言っても、全部が間違っているわけではなく、一部を修正する場合に改正が行われます。
是正の使い方
是正の使い方①貧富の格差を是正するためにさまざまな政策を打ち出す
是正の使い方1つ目は、「貧富の格差を是正するためにさまざまな政策を打ち出す」です。是正には、不均衡な状態を正す意味があると先述しました。そのため、格差の是正という使われ方をします。貧富の格差や所得格差のような金銭面での格差、雇用における男女間の格差にも使われます。
日本は、管理職や専門職などに女性が少ないことが問題視されています。このような男女間の雇用の格差は、所得格差にもつながります。現状を是正する政策として、積極的差別是正措置、ポジティブ・アクションが行われています。積極的差別是正措置は、女性だけではなくマイノリティ全体に広がることが望まれます。
是正の使い方②ブラック企業に対して労働条件の是正勧告が行われた
是正の使い方2つ目は、「ブラック企業に対して労働条件の是正勧告が行われた」です。「労働条件の是正」と「労働条件の改善」は、どちらも使われる表現です。労働条件の是正は、法律に違反している状態を適法性のある状態に直すことです。労働条件の改善は、働く人により働きやすい条件を作ることです。
是正勧告というのは、労働に関する法律に違反している企業に対して行われるものです。ブラック企業のすべてが法律に違反しているとは限りませんが、労働条件や労働環境の改善が望まれることは確かです。下記の関連記事には、日本の1ヶ月の平均就業時間が書いてあります。こちらもあわせて読んでみてくださいね!
是正の使い方③政治家の汚職問題は速やかに是正されなければならない
是正の使い方3つ目は、「政治家の汚職問題は、速やかに是正されなければならない」です。是正の是という漢字には、道理にかなっているという意味があります。汚職問題のように道理にかなっていないものの誤りを正す時には、是正という言葉が使われます。是正措置とあわせて、再発防止策を講じることが望ましいでしょう。
是正の使い方④法令違反が発覚したため是正措置を講じるよう求めた
是正の使い方4つ目は、「法令違反が発覚したため、是正措置を講じるよう求めた」です。近年、法令遵守という意味でコンプライアンスというカタカナ語が使われるようになりました。企業の法令遵守が重要視されているとも捉えられます。法令違反が発覚した場合には、是正措置を講じなければなりません。
発覚しようがしまいが、法令違反は道理にかなっていない行為であり、是正されるべきです。ただ、発覚した場合には、是正したふりをして監視の目をくぐり抜け、再度同じことをする可能性も考えて、抜き打ちでの審査などが必要になるでしょう。監視の目がなくても、法令は守られて当然のものだと捉えたいですね。
是正の類語はたくさんあるのでうまく使いわけよう!
今回は、是正という言葉の意味や使い方とともに、訂正や修正・改善などといった類語についても見てきました。是正には、たくさんの類語があるとおわかりいただけたのではないでしょうか。どの言葉もそれぞれに意味があり、使い分ける必要があります。特に、同じ読み方をする漢字はややこしいですよね。
訂正や修正という言葉は日常生活でも聞きますが、是正という言葉は日常生活ではあまり使いませんね。ニュースやビジネスシーンでは使われるため、耳にしたことはあるでしょうが、どのような場面で使う言葉なのかしっかりと把握しておきたいところです。似た意味の類語とあわせて、使いこなしましょう!
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