依願退職とは?退職金や失業保険・警察や自衛隊や公務員の書き方も

退職形態には、「依願退職・依願解雇」など様々な種類があり、形態によって退職金などが違います。また警察官などの公務員が退職する場合には「依願退官」とういう名称に変わります。そんな退職形態のことを詳しく紹介しているので、退職の際にはぜひ参考にしてみてください。

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依願退職とは?依願解雇との違いや理由も

「依願退職」とは双方が合意して退職する方法!

仕事を頑張る

依願退職とは、社員(従業員)が雇用主である会社に「退職願」を提出した後に、会社側が受理することで、社員の退職が成立する退職形態のことです。また別名を「自己都合退職」とも言われています。そのため会社を辞めたい社員と、雇用主である会社側の双方が今回の退職に同意している形になります。

また社員が退職願を会社側に提出しても、受理してもらえない場合があります。しかし退職願を会社に提出して「2週間」が経過すると、強制的に会社との契約が終了できることが法律で決められています。

そのため、退職願を提出した場合には会社を辞められないということはないため、悩む必要はありません。またこのような退職の仕方は、依願退職の退職形態には当てはまらず「任意退職」になります。

「依願解雇」とは片方の意思をとおした退職形態のこと

退職するか悩む

依願退職が社員側からの退職を願い出て会社を退職することだったのに対して、逆に雇い主である会社側の都合などの理由で、一方的に社員に退職を願い出る場合の退職形態ことになります。そんな一方的な会社から解雇されて退職形態の場合は「依願解雇」という形になります。

また依願解雇などをする場合に、退職者の募集をかけ退職を希望する人を、依願解雇ではなく依願退職という退職形態で辞めさせる場合もあります。

依願解雇と依願退職の違いは「退職を希望している人」が違う

退職を希望する

依願退職と依願解雇について紹介しましたが、この2種類の退職形態の違いは依願退職が社員に退職する意思があり、依願退職は会社側に解雇したい意思があるなど「離職する意思がどちら側にあるか」になります。しかし依願雇用は、雇い主である会社が一方的に解雇してしまうため、一方的な意思だといえます。


公務員の中には「依願退官」という退職形態がある

裁判官などの退職は退官になる

依願退職の紹介をしてきましたが、教師や警察官などの官位のある公務員が退職する場合には「依願退官」と呼ばれることがあります。その依願退官と呼ばれるのは、上級国家公務員などの方が官職を辞める場合に「依願退官」と使われます。

この依願退官は、以前までは一般公務員にも使われていた法令用語でしたが、現在では特別な例を除いては退官とは言いません。そんな退官が使われるのは、「自衛隊幹部・大学教授・裁判官」などが主な職業になります。また大学教授は、現在大学は法人化されており公務員ではありません。

しかし以前は国などが運営しており、そこの教員である大学教授は公務員の扱いされていました。そのため大学教授は官職になるため「退官」と表現されていました。その表現が現在も残っており、大学教授が大学を自身の意思で辞めるときには「依願退官」となります。

依願退職の退職金や失業保険について

依願退職の退職金は満額支給されることが多い!

退職金

退職金は、その退職方法によって支給される金額が違います。会社に迷惑をかけてしまった「懲戒解雇」などの場合には、退職金が差し引かれてしまい支給される金額が減額してしまいます。しかし円満退職である依願退職の場合には、よほどのことが無い限りは満額支給されます。

また同じ依願退職でも依願解雇の募集で退職する方もいます。その場合には退職したときの形態によって退職金の算定方法が違います。そんな退職金は、会社の都合で解雇される依頼解雇のときの退職金よりも、依願退職の場合が退職金は低くなります。また退職金の算定方法は、会社で違うため支給金額は決まっていません。

失業保険は退職形態で支給時期が違う

失業保険の算定方法は様々

失業保険は、会社の退職形態によってその支給時期が異なります。また失業保険を受ける為には、「失業していること」と「離職するまでの2年の間に雇用保険の被保険者期間が合わせて12カ月以上あること」の2つの条件をクリアしていなければ、失業保険を受給することは不可能です。

また、退職形態によって失業保険を受給できる開始時期に違いがあり、失業保険を希望してもすぐに給付金が支給されるわけではないことを理解する必要があります。

依願退職の退職届の書き方

依願退職の退職届の書き方①就業規則の確認

就業規則を確認

退職届を書くときに1番初めにすることは、自身が務めている会社の「就業規則」を確認することになります。この就業規則とは労働者が、勤めているときに守るべき労働基準法を土台に作られた規則をまとめている書類のことです。職場を退職すると言うことは、職場との契約を辞めるということになります。

そのため、契約を切るためにはどんな条件があるのかを、就業規則で確認しておく必要があります。そしてスムーズに職場を退職するためには、この従業規則に則って行動することが大切です。また退職を願い出るまでの期間も、この就業規則に記載されており、その期間は職種や会社で全く異なるため正確に把握しておきましょう。

退職届けの表書きの書き方

種類 それぞれの名称の役割
退職願 退職願は、退職を願い出るための書類のこと。書面を上司に提出することで、辞職の意思があり、その意思が固いという証拠(退職のお願い)を申し入れの書類のこと。次の転職先が決まっている場合には、提出しておくと便利です。
退職届け 退職届は、退職が決まっている場合に会社へと提出する書類のこと。会社によって提出する宛先が違うため確認が必要です。
辞表 辞表は、社長や取締りなどの現職の社員でない人が、その役職を辞職するときに提出するときの書類。そのため一般的な社員は書くことはあまりありません。また公務員が辞めるときには「辞表」になります。

依願退職の退職届の書き方②退職届は8つのポイントを押さえる!

退職届を書くとき

退職届を書くときの書き方で大切なのは、「冒頭行・文の導入・退職理由・退職日・文末の表現・届出年月日・所属と氏名・宛先」の8つのポイントしっかり押えることです。このポイントが押えられていないと、適切な退職届にならないため気をつけましょう。そんな退職届の書く方向は縦書きと決まっています。

また会社によっては、退職願のテンプレートがあり、日付や名前などの欄を埋めるだけで完成する用紙を準備している場合もあります。その他にもネットでは無料で退職願のテンプレートを紹介しているサイトもあるため、そのテンプレートを使うことで簡単に退職届を作ることができます。


また退職届は、基本的に手書きが基本とされていますが、最近ではパソコンで作成する人も増えています。もちろんパソコンで書いてもマナー違反ではないため、書きやすい方法を選びましょう。そんな退職届を書くときの8つのポイントと、退職届を書くときに必要なものを下記で詳しく紹介するので確認してみてください。

    退職届を書くのに必要なもの

  • B5・A4の白紙(罫線入りならビジネス用のシンプルなもの)
  • ペン(黒ペンか万年筆を使用。油性・水性どちらでも使用可)
  • 真っ白の便せん(郵便番号枠なし)

退職届を書くときの8つのポイント

ポイント 詳細
冒頭行 1番初めの冒頭の部分になり、少し下げて「退職願・退職届」と自身の提出する書類の種類名を記入する。
文の導入 本文の一行目の文になり、この文の下の部分に「私儀か私事」と記載する。
退職理由 基本的には「一身上の都合」と記載するが、依願解雇の場合には理由を細かく書く必要がある。
退職日 退職願ならば希望する日付を、上司と相談のあと日付が決まっている場合には、決まった日付を記載する。このときの年号は、西暦・元号どちらも使用可能。
文末の表現 退職願は打診(願い)なため、「退職いたしたく~お願い申し上げます。」という文を使って文末をしめる。しかし退職届ならば報告になるため「退職いたします。」となる。
届出年月日 退職願を提出する年月日を記載する
所属部署・氏名 自分が所属している部署と自分の氏名を記載する。
宛名 退職願の宛名は、自分が所属している機関の「最高執行責任者」に宛てる。自分の宛名よりも上に記載する。宛てる相手の敬称には「殿・様」を付ける。

依願退職の退職届の書き方③退職届けは入れる封筒まで気をつかおう!

退職届は封筒まで気をつかう

退職届を書くときには、退職届を入れる封筒にまで気を使いましょう。また表書きは、「退職届」や「退職願」と提出する書類名の文字を書きます。そして、封筒の左下には自身の部署名と氏名を記載したら封筒の完成です。また封筒に書類を入れるときには、書類は三つ折りにしますが、そのとき上部が上になるように折ります。

三つ折りにした書類は、書類の右上が封筒の裏の右上にくるように書類を入れます。書類を封筒に入れたら、のり付けしてから「〆(しめ)」の文字を書いたら退職届の完成です。そんな退職届の書き方を詳しく紹介しているサイトを下記に付属しておくので、退職届を書くときにはぜひ参考にしてみてください。

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依願退職の退職届の書き方④警察や自衛隊など公務員は流れは同じ

退職の流れは公務員も同じ

退職届の書き方などを紹介してきましが、警察や自衛隊など公務員の場合には退職届の書き方は変わるのでしょうか。一般の企業でも、警察官などの公務員でも退職するときの流れや、退職届(退職願)の書き方に違いはありません。

しかし、警察官や自衛隊などの公務員は、簡単に人員を増やすことができません。そのため一度空いてしまった人事枠を補充するためには、時間がかかってしまいます。そのため退職届を出す期間は、一般企業よりも早めに提出する必要があります。

依願退職後の再就職について

依願退職しても再就職は大丈夫!

再就職の面接

現在の職場を退職した後に、再就職したいと望む人はたくさんいます。そんな依願退職後の再就職は、依願退職したことが不利に働く場合があるのでしょうか。その答えは「特に問題ない」です。依願退職の退職形態は、よくある形態なため「依願退職」をすることが再就職に不利になる場合は少ないと言えます。

しかし再就職時の面接では、退職理由を尋ねられることがあります。そのときに説明する退職理由によっては再就職が不利になる場合があります。そんな再就職を希望する場合には、履歴書を書き、その履歴書には写真を貼ります。その写真撮影時には、スーツと私服のどちらで撮ればいいのでしょうか。

そんな履歴書に貼る写真の撮り方などを詳細に載せている関連記事を、下記に付属しているのでぜひ履歴書の写真を撮る前に参考に読んでみてください。

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依願退職でも再就職が難しい場合もある

再就職が難しいとき

依願退職をした場合でも、再就職が不利になる場合は多くないと紹介しましたが、依願退職した場合の理由によっては再就職の妨げになる場合があります。その妨げになる退職理由とは「懲戒解雇」になった場合です。懲戒解雇とは、社内の秩序を乱した社員(労働者)に対しておこなう解雇のことになります。

そんな懲戒解雇は、会社(雇い主)から与えられるペナルティの中では1番重い処分になります。その懲戒解雇は、警察などの公務員の場合には、懲戒解雇ではなく「懲戒免職」と呼ばれています。

そのため、よほど重大な理由がない限りは、懲戒解雇されることはありません。そのため退職理由が懲戒解雇の場合には、次の雇う側はとしては雇うことに躊躇してしまうため、依願退職(依願解雇)であっても再就職に不利になります。

依願退職するときは円満に退職しよう!

今回は一般会社員の依願退職や、警察官など公務員の依願退官のことについて紹介しています。そんな依願退職や依願退官は、自身の都合で辞めるときに使われる言葉になりますが、この場合には雇い主である会社側と双方の合意がある場合になります。また会社側から解雇者を募集される場合があります。

その場合にも、希望したことで依願解雇ではなく依願退職扱いになる場合もあります。また依願退職と依願解雇では失業保険の受給時期にも違いが出ますので、よく考えながら退職しましょう。またどんな退職の場合でも、その後の再就職などを考えて円満退社をすることをおすすめします。


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