固定資産税を滞納するとどうなる?差し押さえを回避する方法を解説

不動産を所有していると発生する税金「固定資産税」ですが、納税期限までに支払えなかった場合はどうなるのでしょうか。最終的に自宅を差し押さえられるケースもあります。万が一支払えない場合でも、支払う意思があると伝えることが重要です。

固定資産税とは?

1/1時点に所有の不動産に発生

毎年1月1日時点で所有している不動産があると、固定資産税が発生します。年度の途中で住宅を購入した場合などは、その次の年から固定資産税が発生することになります。年度の途中で不動産を売却した場合は、その年度の固定資産税の納付義務は自分のままなので注意しましょう。

税額は固定資産税評価額の1.4%

固定資産税評価額とは「土地の評価額」と「住宅の評価額」の合計額です。固定資産税の標準税率は1.4%に設定されています。
支払う固定資産税の金額 = 固定資産税評価額 × 標準税率 固定資産税評価額 = 土地の評価額 × 住宅の評価額 標準成立 = 1.4%(市町村によって異なる)
固定資産税評価額が2,000万円の場合は、固定資産税の年間支払い額は28万円となります(新築の場合など、条件によっては差があります)。固定資産税率は市区町村の財政状況や都市計画などにより異なる場合がありますので、居住している市区町村のサイトから確認してみましょう。

4~6月から4回分割払いが一般的

固定資産税の支払いは、1年に4回の分割納付が一般的な方法です。市区町村により異なりますが、4~6月ごろに市区町村から納税通知書が届くので、見落とさないように注意しましょう。市区町村によっては公式サイト上で、固定資産税通知書の納付予定日が記載されています。

固定資産税を滞納するとどうなる?

督促状の発送→差し押さえ

固定資産税の支払いを滞納すると、納期限から20日以内に督促状が届きます。経済的に支払い能力がないという場合は、不動産を所有しつづけることが不可能ということになり、最終的には不動産の差し押さえにつながります。固定資産税を滞納してしまってからの流れは、後述を参考にしてください。

高率の延滞金が発生する

納期限を過ぎた場合は延滞金が発生します。延滞金は納期限から1か月以内までは年2.9%、それ以降になると年9.2%の高金利の延滞金が発生します。固定資産税は税金のため、仮に自己破産をしても支払いが免除されることはありませんので注意しましょう。

財産調査や身辺調査される

滞納者が納税する意思をもっていないと徴収職員に判断されると、滞納者の預金状況の照会を始め、解約返戻金のある保険に加入しているかなどを調査される「財産調査」が行われます。 滞納者が会社に勤務している場合は、勤務先から市役所へ給与支払報告書を提出するように求めることも可能です。この手続きまで進んだ場合は、分納の相談をしても断られてしまう可能性が高くなります。

差し押さえる物がないと自宅を競売に

財産調査が完了すると催告書や差押予告書銀行が送付され、それでも誠実な対応を取らない場合は、預金口座や給与などが差し押さえられます。預金口座に財産がほとんどない場合や長期に渡り固定資産税を滞納している場合などは、自宅にある動産を差し押さえられるケースがあります。 これらの強制執行は本人の同意を得ずとも執行でき、国税徴収法142条により金庫などを勝手に開けることも認められています。差し押さえる物がないと判断された場合は自宅差し押さえられ、住宅ローンが残っていたとしても最終的には競売にかけられます。

時効は5年だが差押さえがあると中断

固定資産罪に限らずさまざまな税金には時効があり、固定資産税の場合は納税義務が発生した日から5年と定められています。時効期間内に督促や差し押さえがあった場合や、一部の税額を納付した場合などには時効が中断されます。また猶予などを受けている場合は停止となります。

差し押さえを回避する方法はある?

早めに市役所に相談する

予想より多額の税金が発生したなど、支払いが難しい場合で一番してはいけないことが「放置」です。すぐに支払えない場合でも、市役所へ相談して「誠実な意思」を伝えることが大切です。 誠実な意思とは、相談をする態度の問題ではなく、「他の支払いより優先して納税する意思」のことで、他の支払いなどを優先的に行っている場合は認めてもらえない可能性が高くなります。

徴収猶予で1年間猶予を受ける

病気やケガなどが原因で出費が重なってしまった場合や、収入が減ってしまった場合などの条件に該当すれば徴収猶予が利用できる可能性があります。準備する書類が大変というデメリットもありますが、延滞金を50~100%免除してもらえることがメリットです。また、分納計画通りの納税ができない場合でも弁明の機会が与えられ、徴収猶予期間中の差し押さえもなくなります。
  1. 災害・盗難にあった場合
  2. 納税者や家族・相続人が病気やケガをした場合
  3. 事業を廃止や休止した場合
  4. 災害や盗難・ケガ・病気ではないが、同等のことが発生した場合
  5. 事業の廃止や休止、著しい損失があったわけではないが、同等のことが発生した場合
1,2,3に該当する場合は延滞金が100%免除になり、4,5に該当する場合は延滞金が50%免除されます。

換価の猶予で1年間猶予を受ける

差し押さえをされている場合は、換価の猶予を利用できる可能性があります。
  • すでに財産を差し押さえられている
  • 財産を売却されると生活や事業に支障がでる可能性がある
  • 固定資産税以外に税金の滞納がない
  • 誠実な意思がある
上記が認められる場合であれば、延滞金の50%免除を受けられたり、差し押さえ財産の売却を一時的に先延ばしたりしてもらえる猶予です。 これらの猶予の利用については、あくまでも滞納者側から申請のため、断られるケースがあります。貯金がある場合はまず納税に充てて、それでも支払いができない場合などに猶予の申請が認められます。

不動産を売却して支払う

固定資産税の発生する不動産を売却することで、翌年度からの固定資産税は発生しなくなります。不動産を売却した場合は相続税などが控除され、滞納していた固定資産税の支払いが売却金で納税できます。不要な不動産があれば、多数の会社に見積もりを依頼する一括査定などで試算してみましょう。

所有者が死亡した場合は誰が払う?

相続人が支払わなければならない

所有者存命中に滞納していた固定資産税は、時効でない限り相続人が支払う必要があります。相続をしてからしばらくすると納税通知書が送付されるので、通知書に従って納税することになります。

遺産分割協議中も支払う義務有り

遺産分割協議の最中でも、固定資産税の支払い義務は発生します。相続人が複数人いる場合は、相続人の代表者が立て替えをして支払うことになります。遺産を維持するための経費として、遺産から固定資産税を差し引いた額を遺産分割することになります。

まとめ

固定資産税を滞納すると、延滞金の発生や、預金・動産などの差し押さえがあり、最終的には不動産が競売にかけられます。固定資産税を支払うことが難しい場合でも放置はせずに、早めに市役所へ相談し「誠実な意思」を有することが大切です。

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