卒論の参考文献の正しい書き方は?載せる場所や資料ごとの表記の例を紹介!
卒論には研究をする上で参考にした資料、つまり参考文献の記載が必要です。けれど、論文を書き慣れていないと、どう参考文献を書けば良いのか不安ですよね。この記事では資料ごとに参考文献の表記例をご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね!
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目次
卒論で参考文献を書く時のポイント3つ
①載せる場所を守ろう
参考文献は卒論の末尾に記載するのが一般的です。本文とは分けて書きます。しかし分野や研究室によって論文の様式は様々です。ページや章ごとに参考文献を書く場合もあるので注意が必要です。卒論の書き方が決まっている場合は、参考文献をどこに書くかも確認しておきましょう。
②並び順を決めよう
参考文献を載せる順番も決めておきましょう。「論文内で登場する順」がポピュラーです。なぜなら論文で資料を参考・引用した部分に注をつけて、文末で出典を示すというパターンが多いためです。参考や引用のたびに「注1、注2、注3…」と増えていくため、出典の記載も自然と論文に出てくる順番になります。
登場順に参考文献を記載すると、書き漏らしのリスクも減るのでおすすめです。また「文献の情報」を基準にした参考文書の並び順もあります。例えば著者名の五十音順やアルファベット順、そして資料の出版年順などです。研究室などで指定されることもあるので注意してください。
③「かっこ」の使い方を統一しよう
参考文献はカンマで区切って書いても良いですが、「かっこ」を有効に使うとより分かりやすくなります。よく使われるのが「」(かぎかっこ)、『』(二重かぎかっこ)、()(丸かっこ)などです。しかしかっこを使う場合は、使い方を決めて統一するようにしましょう。
書籍名は『』(二重かぎかっこ)を使うのが一般的です。論文の場合は雑誌名を『』(二重かぎかっこ)、論文のタイトルを「」(かぎかっこ)にすると分かりやすくなります。出版年を()(丸かっこ)でくくる場合もあります。これらはかっこの使い方の一例ですが、書き方を決めたら論文内で変えないのが一番重要です。
【書籍編】卒論の参考文献の書き方
参考文献の表記例
参考文献の書き方として基本となるのが書籍です。「著者または編者、タイトル、シリーズ名、版表示、発行年、出版社、ページ」の順に載せます。これらの情報は書籍の一番最後のページに記載されていることが多いです。編者やシリーズ名がなければ省きます。具体例を見てみましょう。
小林昭文, 図解 実践! アクティブラーニングができる本,健康ライブラリー, 2017, 講談社, 98p.
佐竹昭広ほか『萬葉集(1)』「新日本古典文学大系1」初版(1999)岩波書店 pp. 65-67
資料に著者や編者が3名以上記載されている場合は、1名または2名だけ書いて「ほか」と省略する場合もあります。また「版」は書籍の修正などがあった場合に改訂をした回数です。版が変わると一部の内容やページが変わる可能性があるため、版数の記載があったら必ず載せましょう。
ページの書き方に注意する
ページの書き方にはいくつか種類があります。資料の中の1ページだけを参考・引用した場合は「p. 〇」と書きます。複数のページを参考にしたら「pp. 〇-〇」としましょう。また書籍を1冊丸ごと参考にした場合は総ページ数を書きます。この場合は「○○p」と表記します。間違えないように注意してください。
【論文編】卒論の参考文献の書き方
参考文献の表記例
参考資料として書籍と同じくらい重要なものが論文です。論文の場合は「誰の論文でどの雑誌に載っているか」が分かるように出典を記載しましょう。基本的に「著者、論文のタイトル、雑誌名、雑誌の巻数と号数、出版年、ページ」の順に記載します。こちらも具体例を参考にしてみてください。
齋藤博「近代都市計画理論の系譜を概観する」『工業技術 = Industrial Technology』42巻(2020年2月)pp. 73-77
研究が特に盛んな分野や新しい論文は「いつの情報か」がより重要になってきます。そのため出版年とあわせて出版月も記載すると良いでしょう。新聞の参考文献の書き方も同じです。論文タイトルの部分を記事の見出し、雑誌名を新聞の名前に置き換えて書いてください。
論文タイトルと雑誌名を区別する
参考文献として論文を紹介するときは、論文タイトルと雑誌名の見分けがつくように書きましょう。また論文タイトル、雑誌名の順に続けて書くので、どこまでが論文タイトルでどこからが雑誌名なのかを分かりやすくするのも大切です。かっこやカンマの使用ルールを決めて、正確に出典情報を書きましょう。
【Web編】卒論の参考文献の書き方
参考文献の表記例
Webサイトからの引用をする場合も、参考文献として出典を示す必要があります。Webサイトには紙媒体と異なる特性がたくさんあるため、参考文献の書き方も少し変わっています。「著者、Webページの題名、Webサイトの名前、参考ページのURL、最終閲覧日」の順に書いてください。具体例を見てみましょう。
環境省「自然再生協議会の取り組み状況」『自然再生』 https://www.env.go.jp/nature/saisei/kyougi/(参照2020-05-18)
論文の場合と同じように、WebページのタイトルとWebサイトの名前の区別がつくように書くのがポイントです。URLは間違いがないように、コピー&ペーストで記載しましょう。URLの載せ方は以下の通りです。
- 1サイトの上に表示されるURLをクリック
- 2URL全体が青くなったらキーボードで「ctrl + C」
- 3卒論を書いているページを開く
- 4URLを載せたい場所をクリックしてキーボードで「ctrl + V」
参考文献にURLをコピー&ペーストする方法
必ず最終閲覧日を書く
Webサイトを参考文献として挙げる場合は、必ず最終閲覧日を記載します。理由はインターネットは情報の更新がいつでも行えるためです。卒論で参考にしたWebサイトも内容が変わったり、消えてしまったりする可能性があります。インターネット上の情報を扱う場合は「いつ時点の情報か」を明確にすることが大切です。
最終閲覧日を書く時は「何年何月何日」まで記載します。そしてサイトを閲覧するごとに日付を更新するようにしましょう。卒論の発表や提出日になるべく近い日付が書かれていると理想的です。また「参照○○○」のほか「accessed ○○○」「cited ○○○」と書くこともあります。
【番外編】卒論で文献を正しく引用するには?
ここまで卒論の参考文献の書き方を解説してきましたが、引用の仕方にもマナーがあります。引用とは論文の中で資料の内容をそのまま写したり、話題にあげたりすることです。どの媒体を引用する場合でも、2つのポイントに注意すれば正しく引用ができます。参考文献の書き方と一緒におさえておきましょう。
①本文との区別をつけよう
引用する部分は、かぎかっこや“”(ダブルカンマ)で囲みましょう。引用した部分と自分の文章を、はっきりと分かるようにするためです。本文との区別をつけることで、どこまでが資料でどこまでが自分の考えなのかを明確にすることができます。
また引用する文章が2行、3行と長く続く場合はインデントを増やして書きます。本文よりも一段下げて書くことで、引用の部分が分かりやすくなります。この場合はかっこは省いても大丈夫です。
②著者と出版年を書こう
引用をしたら、文末の参考文献とは別に出典を明記しましょう。「誰が、いつ書いた文章を引用したか」を分かるようにするためです。そのため記載するのは著者の苗字と出版年だけで大丈夫です。しかし出典情報の書き方が複数あるので注意してください。具体例を挙げるので、文脈によって使い分けましょう。
“『古今集』における立ち位置までもが透けて見える仕組みになっていた”(德岡, 2019)
黒田(2020)は「SDGsの推進には様々なパートナーシップの構築が必要である」としている。
参考文献を正しく書いて卒論のクオリティをアップ!
一見難しそうな参考文献の書き方ですが、パターンを覚えてしまえば簡単です。記載する情報の順番や記号の使い方に注意して、正確に参考文献を書きましょう。参考文献を正しく書いて、クオリティの高い卒論に仕上げてください。
なかなか卒論のテーマが決まらない人や、研究が行き詰まっている方はいないでしょうか。こちらの記事では面白い卒論のテーマがたくさん紹介されています。やりやすい卒論の決め方も書かれているので、執筆の助けになるはずです。参考にしてみてください。
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