「なので」の正しい敬語表現を解説!言い換え表現やメールでの使い方をご紹介!
「なので」という言葉の丁寧語や敬語としての表現をご存知ですか?ここでは、「なので」の正しい敬語表現を丁寧に解説しています。ビジネスメールや履歴書で使える言い換えの言葉もご紹介していますので、興味のある方はぜひご覧下さい!
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目次
「なので」の意味 は?
「なので」の意味は接続詞「だから」と同じ
「なので」の意味は、接続詞「だから」と同じ意味になります。接続詞の「だから」は「順接の接続詞」で、「先に述べた事象を原因や理由として、後に述べる事がらが結果や結論となること」を示しています。
「なので」の意味は英語の「because」と同じ
「なので」の意味は、英語で言うと「because」に当たるといえばわかりやすいと思います。日本語の「なので」や「だから」は、英語の「because」と同様に、相手に伝えている話の原因や理由を説明するときに使われる言葉なのです。
「なので」の文法 は?
「なので」の本来の文法は連語
本来、「なので」は、断定の助動詞「だ」と、接続助詞「ので」の2つの語が連結して構成されている「連語」です。連語というのは、2つ以上の単語がくっついて連なっていて、1つの単語と似たような働きをもつ単語の事を指します。連語として使う「なので」は、基本的には文頭には使いません。
「なので」の、連語としての使い方の例は、「緑黄色野菜は栄養が豊富なので、毎日食べるようにしましょう。」とか、「私の母は色盲なので、運転免許を取ることができません。」「私の夫は外国人なので、英字新聞しか読むことができません。」と言うような使い方をします。
最近は「なので」は文頭の接続詞としても使う
もともと「なので」は文頭ではあまり使われず、接続詞としては使われてはいませんでした。ところが最近では、文頭で使われる接続詞の現代用法として、辞書などで「なので」が解説されています。年配の方でも、口語で「なので」を文頭に持ってくる接続詞として使っていて、一切疑問を感じない方の方が増えています。
ですが中高年代以上の年齢層では、文頭に「なので」がくる使い方に違和感を覚える人が多いことも事実です。目上の人と対話するときに、相手が違和感や不快感を感じないようにするためにも、「なので」を文頭で使うかどうかは話す相手や状況によって考慮が必要だといえるでしょう。
文頭で使う接続詞としての「なので」の使い方は、「昨日は遅くまで付き合いで飲んでいた。なので、今朝は寝坊をしてしまった。」とか、「デスクワークは運動不足になりがちです。なのでできるだけ階段を使うようにしています。」などです。
「なので」は敬語や丁寧語としてビジネスメールや履歴書では使えない?
「なので」は敬語や丁寧語としてはビジネスでは使えない!
あまり厳密には認識されていないことですが、「なので」はそのままでははカジュアルすぎてビジネスでは使えません。「なので」という言葉は会話の中で頻繁に使われ、目上や上司の方に使っても、「なのでは目上の人には使われないよ」と注意される事は稀です。
「なので」を会話の中で使われた上司なども、敬語としては使われるべきではないとやかましく注意するケースは少ないです。ですが「なので」は本来気軽な間柄のみで使われるべき言葉です。やはり厳密に気にする上司や取引先の人もいるのです。そのため、会話ならともかく、文章の中では使われるべきではないのです。
したがって、ビジネスメールやビジネス文書などでは「なので」を 別の言葉に言い換える必要があります。会話の中では何気なく使われる言葉の中には、このように実際には目上の人に対して使うにはふさわしくない言葉があるものなのです。
「なので」は敬語や丁寧語で書くべき履歴書でも使えない!
「なので」はそのままでははカジュアルすぎるので、履歴書でも職務経歴書でもやはりそのままでは使えません。履歴書や職務経歴書で「なので」を使う必要がある場合には、敬語や丁寧語に使える書き言葉に入れ替えて使う必要があります。
具体的な例を挙げると、口語で「私は中学生の時から、父の仕事の関係で北米に住んでおりました。なので、英語のビジネスメールを書くのは得意です。」という表現を敬語で書き言葉に直すときには、「なので」をそのまま書き言葉に使える言い換えの言葉に差し替えます。
履歴書や職務経歴書には、「私は中学生の時から、父の仕事の関係で北米に住んでおりました。従って、英語のビジネスメールを書くのは得意です。」という表現にしておけばOKです。履歴書や職務経歴書は将来を決める大切な書類ですので、できるだけ間違いのない書き方をするように心がけましょう。
敬語や丁寧語に使える「なので」の口語の表現って?
「なので」の口語で言い換えた敬語や丁寧語での表現①ですから
「なので」を口語で言い換えた敬語表現の1つ目は「ですから」です。文法的な事は、後ほど詳しく述べますが、「なので」を連語として使う場合であっても接続詞として使う場合であっても、そのまま「なので」を「ですから」に置き換えて言い換えることができます。
具体的にはどういうことかと言うと、「なので」を連語として使った「私は地方出身者なので、標準語は得意ではありません。」と言う言葉は、「私は地方出身者ですから、標準語は得意ではありません。」と言うように言い換えることができます。
また、「なので」を接続詞として使った「私は地方出身者です。なので標準語は得意ではありません。」と言う言葉は、「私は地方出身者です。ですから標準語は得意ではありません。」と言う言葉に言い換えることができるのです。
「なので」の口語で言い換えた敬語や丁寧語での表現②ですので
「なので」を口語で言い換えた敬語表現の2つ目は「ですので」です。「ですので」も「ですから」と同じように、「なので」と言う言葉と入れ替えることができます。
具体的には、「ですので」を「なので」の代わりに使って、「私は地方出身者ですので、標準語は得意ではありません。」という表現で、丁寧語や敬語として使うことができるのです。
「ですので」と「ですから」は言葉のニュアンスが違う!
「ですので」と「ですから」はどちらも「なので」を改まった場面で使う言葉ですので、丁寧語や尊敬語として使えますが、ニュアンスに違いがあります。「ですので」と「ですから」を使うときには、それぞれの言葉のニュアンスの違いに注意しなければいけません。
「ですので」のニュアンスは柔らかい状況説明
「ですので」という言葉は、柔らかい状況説明というニュアンスがあります。例えば、「妊婦の方もおられます。ですので、喫煙はお控えください」と言う場合は、他に迷惑がかかる状況を柔らかく曖昧に表現しているといえます。
「ですから」には理由が断定的なニュアンスがある
「なので」の言い換えとして「ですから」と言う言葉を使うと、「ですので」とは反対に、鋭く断定的に理由を説明していると言うニュアンスがあります。「ですから」も「ですので」も理由を説明しているという表現ですが、「ですから」と言う言葉は話し手の意思を前面に出して説明している言葉というニュアンスなのです。
例えば、「明日は早くから出張です。ですから、今日は残業はできません」とすると、「明日は早くから出張です。ですので、今日は残業はできません。」と言う文章に比べると、言葉の柔らかさや曖昧さが無くなり、断固として出勤しません、という断定的な感覚が相手に伝わります。
「ですから」も「ですので」も同じように「なので」を改まった場面で使う言葉ですが、このような違いがあり、場合によって使い分ける必要があるということを覚えておきましょう。
ビジネスメールや履歴書で使える「なので」の書き言葉での表現って?
ビジネスメールや履歴書で使える「なので」の言い換え表現①従いまして
「なので」を書き言葉で言い換えた敬語表現の1つ目は「従いまして」です。例えば、口語では「座席は自由なので、好きなところに席を取ってください。」という文章は、書き言葉では「座席指定はございません。従いまして、自由に席をお取りいただけます。」と書き換えることができます。
口語で「なので」を丁寧語や敬語に使える言葉に言い換える場合と同じように、書き言葉の時にも丁寧語や敬語に使える言葉にシンプルに書き換えるだけでいいのです。「なので」を丁寧語や敬語に使える言葉も多くはなく、「なので」自体難しい意味合いがありませんから、慣れれば丁寧語や敬語に直しやすい言葉といえます。
ビジネスメールや履歴書で使える「なので」の言い換え表現②そのため
「なので」を書き言葉で言い換えた敬語表現の2つ目は「そのため」です。例えば、口語では「必須項目が無記載なので、無効となります。」という表現は、書き言葉では「必須項目の記載がありません。そのため無効とさせていただきます。」といったように書き換えることができます。
ビジネスメールや履歴書で使える「なので」の言い換え表現③従って
「なので」を書き言葉で言い換えた敬語表現の3つ目は「従って」です。例えば、口語では「署名捺印されておりません。なので書類は再提出の必要があります。」という表現は、書き言葉では「署名捺印されておりません。従って書類は再提出の必要があります。」といったように書き換えることができます。
気を付けよう!「なので」の敬語や丁寧語での使い方
本文では、主にビジネスや履歴書で使う、「なので」の置き換えの言葉について述べました。先にも述べましたように、「なので」は親しいな友達や家族などに使うカジュアルな表現なのでビジネスシーンでは使えません。ビジネスでは使えないとは言っても、「なので」は学校の先生に対しては一般的に普通に使っている言葉です。
また、学校の先生でも普通に「なので」を持ってくる方も多いので、「なので」が敬語や丁寧語としては使えないことも、本来は文頭には使わない言葉だということもピンと来ない方が多いと思います。ここでは「なので」の書き換えについて例文をいくつか挙げさせていただきましたので、使い方は理解しやすいかと思います。
ビジネスメールでももちろん丁寧語や敬語の使い方は大切ですが、求職活動では履歴書や職務経歴書を書き言葉でどれだけキチンと表現することができるかで明暗が分かれてしまうことも多くあります。ここで解説させていただいた内容が、お役に立てれば幸いです。
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