「知見」の意味とは|使い方・例文・類語・英語・「知識」との違いも

「知見がある」という言い回しは日常生活においては中々使わないかもしれませんが、ビジネスのここぞという場面で使えると説得力が増します。ここでは例文や類語、そして使い方を説明するとともに、よく似た意味の「知識」という言葉との違いまで紹介していきます。

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「知見」の意味とは?

「知見」の意味とは①見て知ること

立ち尽くす男性

「知見」の意味の1つ目は見て知ることです。知見とは「経験」という言葉とも比較されることが多い言葉ですが、自分が見て知りえたことを表す言葉です。そのため、単に本で知りえた「知識」を知見とは言いません。知見は「知識」という言葉ともよく比較されます。これらの言葉との違いを知ると意味が分かりやすくなります。

「知見」の意味とは②経験や考察を元に知りえた知識や見解

ビルと男性

「知見」の意味の2つ目は、経験や考察を元に知りえた知識や見解です。そのため同じ物事に対する知見は、人により異なってくるのです。例えばAさんの知見によると株価はアメリカの情勢が大きく影響するという内容でも、Bさんの知見によると、アメリカだけではなく中国の情勢にも注目しなければならないとなります。

上記の例ではAさんBさんで同じ物事に対して知見が分かれています。知見とはこのように、同じ物事に対してであっても人により変わるものですし、またタイミングによっても変わってきます。Aさんの知見は3ヶ月後には違う内容に変わっているかもしれません。知見は人やタイミングにより違う様相を呈するものなのです。

「知見」の類語と意味の違いは?

「知見」の類語と意味の違い①知見と知識の違い

本と貯金箱

「知見」の類語と意味の違いの1つ目は、知見と知識の違いを紹介します。知識とは本やインターネットで調べることができる、ごく一般的な情報です。そのため、知識に関しては誰でも同じものを共有することができます。また、知識は勉強をすることによって身に付けることができます。

一方で知見は、自分が見たり経験したことが元になっている見解や情報を指します。そのため、本やインターネットを元に得た知識を、自分なりに昇華させたものや発展させたものを知見と表現します。知見はその人独特のものであるため、知識を披露するよりも相手に対しての説得力を持つことになります。

「知見」の類語と意味の違い②知見と経験の違い


図書館の本棚

「知見」の類語と意味の違いの2つ目は、知見と経験の違いを紹介します。経験は自分が過去にやってきた過程やその行動を指す言葉です。「自分の経験から判断をする」といった表現を使う場合は自分が過去にやってきた過程を表し、「私は事務職を5年経験してきました」という表現えでゃ行動を表す表現になっています。

一方で「知見」は経験をし、得た知識や学識を表現する言葉になります。「経験」という表現を何かの結果として使う場合もありますが、「知見」という言葉は基本的に経験から得たものや、経験してきたことの結果をまとめたものを示す概念になります。

ちなみに下記の関連記事は「経験」という言葉の使い方について詳しく紹介されているおすすめの記事です。この記事も併せて読むことで、「知見」という言葉との使い分けへの理解がさらに進むことでしょう。こちらも是非チェックしてみるようにしましょう!

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「知見」の類語と意味の違い③見識があると知見があるの違い

光っている人

「知見」の類語と意味の違いの3つ目は、見識があると知見があるの違いを紹介します。「見識」とは、優れた判断力や物事への見方を表す表現になります。つまり「見識がある」という表現については、その人の能力が高いことを示しています。見識がある人は物事に対して多大なる知識から正しい判断ができるのです。

一方で「知見がある」という表現を使う場合は、特定の物事に対する経験があり、その経験則が根拠となっている知識や見解があるという状況です。そのため、「見識がある」という言い方については経験の有無が問われないのですが「知見がある」という言葉は何らかの経験が前提になっています。

「知見」の使い方・例文は?

「知見」の使い方や例文①知見がある

笑顔の会社員

「知見」の使い方や例文の1つ目は「知見がある」という表現を紹介します。「知見がある」という表現は「彼は鉄道建設について知見があるので意見を求めるといいでしょう。もしかしたら今抱えている悩みが解決する足掛かりになるかもしれません」という形で使うことができます。「知見がある」はビジネスで頻出の表現です。


この言い回しでは例えば類語である「知識がある」に言い換えることもできるのですが、意味合いとしては「知見がある」という表現の方が、その分野に関して造詣が深いことを的確に表している表現となります。そのため、この例文のような使い方をまず覚えておくと、ビジネスにおいて「知見」という言葉を上手に使えます。

「知見」の使い方や例文②知見がない

腕を組むビジネスマン

「知見」の使い方や例文の2つ目は「知見がない」という表現を紹介します。「知見がない」という表現は「私はこの中でもWEBデザインに関する知見はない方だと思います。何故なら、経験も浅いですし、他のメンバーから学ぶことがまだまだ多いなと日々思うからです」といった使い方ができます。

「知見がない」という表現は「知見がある」の反対の意味を表す言い回しです。例文では知見がないことを説明するために類語である「経験」という言葉を使っています。このように「知見」という言葉は、「知識」「見識」といった類語も含めて、いくつかの表現とともに使い分ける状況が少なくありません。

「知見」の使い方や例文③知見が広まる

笑顔の男性会社員

「知見」の使い方や例文の3つ目は「知見が広まる」という表現を紹介します。「知見が広まる」という表現は「前回のプレゼンの影響でその知見が広まる傾向が見て取れる。彼が意図した通りになっているようだ」といった形で使います。知見に関してはこの例文のように「広まる」という表現がよく使われます。

「知見が伝わる」という表現も同じ意味で使われるのですが「知見が広まる」という使い方も覚えておくと、語彙力がアップします。このように、その言葉独特の表現は意識しないと中々使わないものですが、意識的に使うと自分のものになっていきます。「知見が広まる」という言い方もよく覚えておきましょう。

「知見」の使い方や例文④知見を広める

パソコンでの作業中

「知見」の使い方や例文の4つ目は「知見を広める」という表現です。「知見を広める」という表現は「ついに出版を始めたことで、彼の知見を広めることが期待できるだろう。業界にとって非常にいい影響が期待されるので今後が楽しみだ」といった形で使います。「知見」に関しては「広まる」「広める」という表現を使います。

特定の業界においては後進を育てていく上で、知識ではなく知見を教育していく必要があります。何故なら知識は書籍等で、自分だけで勉強ができますが、その知見をしっかり吸収するには実際に話を聞き、質問をしながら自分なりに消化をしていく必要があるからです。「知見」は自分で得るだけでなく人からも吸収するのです。


「知見」の使い方や例文⑤知見が深まる

スマホを見る男性

「知見」の使い方や例文の5つ目は「知見が深まる」という表現を紹介します。「知見が深まる」という表現は「今回の旅で私はさらに知見を深めることができました」といった使い方をします。知見の度合いが高まっていくことを「知見が深まる」という言い回しを使って表現します。

「知見」の使い方や例文⑥知見を得る

パソコンを打つ男性

「知見」の使い方や例文の6つ目は「知見を得る」という表現を紹介します。「知見を得る」という表現 は「この会社で技術者として10年の月日を過ごすことで、この業界に関しては世界でも通用する知見を得ることができました」といった形で使います。知見がないところから知見を習得できた意味合いで使う言い回しです。

「知見」の使い方や例文⑦知見を手にする

作業する男性

「知見」の使い方や例文の7つ目は「知見を手にする」という表現です。「知見を手にする」という表現は「あなたがこのプロジェクトに参加することで、今後技術者として必要な知見を手にすることができるでしょう」といった使い方ができます。「知見を得る」と同じ意味で使われますが、少し砕けた言い回しになります。

「知見」の使い方や例文⑧知見を経る

大学にいる学生

「知見」の使い方や例文の8つ目は「知見を経る」という表現について紹介します。「知見を経る」という表現は「本を読みあさって知識を得るばかりではなく、実際に知見を経ることで、見識や学識を広めていくことの方が大事だと思うよ。今後はこの点を肝に銘じて行動してほしい」といった形で使われます。

「知見を経る」という表現は、実際の経験から生きた知識を身に付けるニュアンスを持っている表現です。例文はそれを分かりやすく表現していますので、この例文はしっかり押さえておきましょう。生きた知識や経験則が必要になる場面はビジネスに限らず数多く想定されます。

「知見」の英語表現は?

「知見」の英語表現①informationを使った表現

笑顔の黒人女性

「知見」の英語表現の1つ目はinformationを使った表現です。informationは知見と翻訳をするよりも「情報」と翻訳されることが多い言葉です。しかしながらinformationという言葉には、発信者の主観が少なからず入っている情報であるため、それを状況により「知見」と訳すことができます。

informationを使った表現

That information matches the past reports.(あの知見は過去の報告と一致する)

「知見」の英語表現②knowledgeを使った表現

胸を張る女性

「知見」の英語表現の2つ目はknowledgeを使った表現です。knowledgeという英単語は「知見」と翻訳できるだけでなく、「知識」や「情報」とも翻訳できます。様々な翻訳の仕方ができるのですが、意味合いとしては誰かの意見が入りこんだ情報になります。そのため「知見」や「学識」という訳が適切です。

knowledgeに関しては「知見」と訳す英単語として他の英単語よりも一般的であると言えます。状況によって他の英単語との使い分けはもちろん必要になりますが、「知見」と聞いたらまずはこの英単語を思い浮かべるようにすれば間違いはないでしょう。

knowledgeを使った表現

What she said is correct.I would like to expand her knowledge.(彼女の言っていることは的を射ている。私は彼女の知見を広げていきたいです)

「知見」の英語表現③wisdomを使った表現

アメリカ国旗とブロック

「知見」の英語表現の3つ目はwisdomを使った表現です。wisdomは「知見」のほかに「賢明である」「叡智」と翻訳することができる英単語です。そのため、他の2つの英単語よりも堅い印象のある言い回しであると言えます。フォーマルなシーンでの「知見」を言い表す場合に使いたい表現です。

wisdomを使った表現

Mr.John Silver is a man of great wisdom and intellect.(ジョン・シルバー氏は優れた知見を持った人です)

「知見」という言葉をビジネスで使いこなそう!

「知見」という言葉をビジネスの中で使いこなすことで発言に対する説得力が増すことでしょう。普段から頻繁に使う言葉ではないからこそ、ここぞという時に使いこなせるように、ここで紹介したことをしっかり復習しておくのがおすすめです。「知見」という言葉を次に使う時に、この記事を思い出してもらえたらうれしいです!


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