消費税の還付とは?中間申告などの場合や、還付の仕訳・時期も解説!

個人事業者や法人は、支払った消費税を手元に戻してもらう還付手続きを申請することができます。支払った消費税が戻ってくるのはとても嬉しいことですが、還付申請できる事業者には条件があります。そこで、消費税の還付や中間申告について、消費税還付の仕訳や時期についても解説します。

個人や法人で消費税還付がされる場合

消費税の還付をよく知るために、まずは消費税について簡単におさらいしましょう。 消費税は一定の商品やサービスを受けたときに消費者が支払う税金のことで、この消費税を国に納付しているのは事業者です。消費税の還付が受けられるのは、消費税を納付している事業者が対象となります。 このように消費税を納めている業者を「課税業者」と呼び、消費税の還付を受けられるのは課税業者のみとなっています。

課税事業者のみ・免税事業者は対象外

課税業者とは反対に、火葬費や住民票の発行など、消費税がかからない商品やサービスもあり、消費税を受け取っていない業者は「非課税業者」と呼びます。非課税業者は消費税を受け取っていないので、還付を受けることはできません。 また、起業して1~2年目は申告義務のない「免税業者」として扱われて税金が免除されるため、消費税の還付を受けることもできませんので注意しましょう。

輸出業を行っている場合

輸出業を行っている課税業者は消費税の還付を受けられます。 海外へ輸出するために国内で行った取引や諸経費は消費税の対象となるため、支払った税の還付を申請することが可能です。
輸出業において課税の対象となる取引とは、輸出用の仕入れ代金や国内運搬などですが、国内から海外への輸送や通信費は免税対象となるため、還付対象とはなりません。どの業務が課税対象なのか確認が必要となります。

仕入や経費が多く赤字の場合

事業を行うにあたり仕入金や経費が多く赤字運営になってしまった場合、消費税還付を受けることができます。 預かった消費税が支払った消費税よりも多い場合は、差額が還付の対象となります。売上よりも仕入金の方が多く赤字となってしまった場合には、還付申請を行うことが可能です。 ただし、免税事業や給与支払いは還付の対象外となります。

物件購入などの不動産での還付とは?

これまで課税業者が消費税還付の対象となると説明してきましたが、物件購入費用も還付の対象となるのでしょうか。アパートや貸家を建築した場合、建築費には多額の消費税がかかりますので、できれば消費税の還付を受けたいところです。 しかし、建築費が課税の対象でも毎月の家賃収入は免税となるため、そのままでは消費税の還付を受けることが難しくなります。そこで、不動産の還付について紹介します。

不動産投資家の還付は一部制限に

これまで不動産投資では、課税業者へ登録し課税売上を発生させれば消費税の還付を受けることができました。不動産投資は金額が大きいため、消費税の金額も大きくなります。そのため、あえて課税業者となり消費税の還付を受ける投資家もあらわれました。
しかし、税改革により不動産投資家に対しての消費税還付が一部制限されることになりました。制限内容とは、平成28年4月1日以降に物件を購入してから3年は免税業者への変更はできない、というものです。

成功させるためには税理士に相談を

消費税の還付を行うには課税業者であることが条件となりますが、課税業者が事業者として有利かどうかは状況によって異なります。 消費税の還付は複雑な手続きが多いため、消費税の還付を成功させるには税理士に相談しておくことも一つの手です。頼れる税理士がいない個人事業者などの場合でも、税務署で申告方法を相談したり、前もって申告方法を調べておいたりした方がいいでしょう。

中間申告で還付されるケースとは?

申告は年度末に行う確定申告と、年度の途中で行う中間申告があります。中間申告は仮決算、確定申告は最終決算と覚えておきましょう。 ところで、中間申告での仮決算の際に、消費税の還付が受けられるケースがあります。そこで、消費税の還付が受けられるケースと戻ってくる額、さらに還付を受けるための手続きについて詳しくみていきましょう。

業績悪化や設備投資をした場合など

業績悪化や設備投資をした場合、中間申告で消費税が還付されることがあります。 消費税は仕入額が大きかったり、赤字になったりした場合に還付される仕組みとなっています。そのため、業績の悪化や高額な設備投資をした場合には、支払いすぎた消費税が還付されます。
中間申告時に余分に支払った分の消費税が、最終の確定申告の際に還付される、ということになります。

戻る額は年税額と中間納付額による

確定年税額と中間納付額の差額から還付金が決まります。中間納付額とは、確定申告までの間に数回分けて消費税を納める制度のことです。 中間納付額から確定年税額を差し引いた分が還付税額となりますので、戻ってくる額は年税額と中間納付額ということです。還付金がいくらになるかは確定申告のときに算出されますので、確認してみましょう。

還付を受けるための手続きについて

法人が消費税の還付申告を行うには、還付申告の申請時期は決算月の翌日から2カ月以内です。例えば、3月が決算月だとしたら4月1日から2カ月以内、12月が決算月だとしたら1月1日から2カ月以内が期日となります。 また、個人事業者が消費税の還付申告を行うには、法人と還付申告の申請時期が異なり、個人事業主は課税基準年の翌3月末までが期日となります。

中間申告での還付の仕訳・時期とは

還付された消費税は益金として扱われるため、個人事業主や法人は経理処理で仕訳を行います。 申告方法については個人事業者と法人で時期が異なり、また、還付金を処理するには「税抜経理方式」と「税込経理方式」という2通りの仕訳方法があります。そこで、中間申告での還付の仕訳や申告時期についてそれぞれみていきましょう。

申告後、1~2カ月程度

税務署に申告書を提出してから、指定の口座に還付金が入金となるまで約1~2カ月かかります。 申告書を提出しなければ税金は還付されませんので、事前に計算を済ませ書類を揃えておきます。必要な書類は法人と個人事業主で異なりますので、よく確認してから消費税の還付申請を行いましょう。 収益が発生した日や事業を始めた日を正確に記録しておくと、申告の還付をスムーズに行うことができます。

税抜経理方式と税込経理方式での仕訳

消費税の経理処理には、税込経理と税抜経理の方法があります。 まず税込処理は、取引の中の消費税を分けないで処理する方法です。税込処理は税抜処理に比べると簡単なため、一般的な中小企業で行われやすい経理方法となります。 次に税抜経理は、取引の全体額の中から消費税を分けて処理する方法です。仮受消費税と仮払消費税を分けて処理することで、より細かく消費税を計算できます。税抜処理には会計ソフトを活用することをおすすめします。

まとめ

このように課税業者となれば、12カ月継続した期間から消費税の還付を受けることができます。しかし、起業して1~2年目の個人事業主や法人は、経営期間が浅く消費税還付を受けられる対象期間が存在しないため、消費税の還付を受けられません。 課税業者となるか免税業者となるかは、それぞれ損得がでてくるため、しっかりと税金の知識を身に着けておきましょう。

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