プロパンガスと都市ガスの見分け方は?平均料金の差も解説

家庭で使うエネルギーの一方の主役であるガス。光熱費の面でも、ガス代は大きな割合を占めています。家庭では使うガスには、プロパンガスと都市ガスの二種類があり、料金もかなり違います。もし、「我が家はどちらかな?」という状態だったら、まず見分けることから始めましょう。

プロパンガスと都市ガスの見分け方

プロパンはガスボンベで供給

プロパンガスは、ガスボンベを業者が配達していくことで供給されます。一戸建ての場合は家の台所口や庭先などに設置されているのでひと目でわかります。アパートでは、各戸別のボンベが集めて置かれている場合とそれぞれに置かれている場合があるのです。 マンションも必ずしも都市ガスとは限らず、傾斜地に建設されていたり、配管が無かった時代に建てられたりしているケースでは、プロパンガスを使用している物件も見受けられます。

都市ガスは導管で供給

都市ガスは、ガスタンクから家庭の機器まで一貫してガスパイプ(導管)を通って供給されます。道路の地下などに設置されている本管から、家屋内への供給管を通って来ます。初めて家屋で利用する時には、本管からの供給管の工事が必要になり、この費用は利用者の負担となるので確認が必要です。 都市ガスの自由化について知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。

ガス漏れ警報器の位置が違う

自分の家のガスの種別は知っていても、外出先で万一ガス漏れなどに遭ったとき、どちらのガスなのかを直ちに知ることは被害を少なくするためにも有効です。 もしプロパンタンクの存在など、明らかにわかる情報がない場合は、ガス漏れ警報器がどの位置にあるか(どこから警報音が聞こえるか)に注目しましょう。 これは、警報器はガスが溜まる位置に設置されるためです。都市ガスは空気より比重が小さく、プロパンガスは大きい、すなわち空気より重い特徴を反映しているのです。 警報器が床面付近の高さにある場合はプロパンガスなので、できるだけ上方へ避難する。逆に警報器が天井付近にあれば、そこで使われているのは都市ガスと想定され、高い位置の換気扇を回す、避難する場合は這って逃げるのが合理的ということになります。

プロパンガスと都市ガスの違い

二つのガスの違いは、供給方式の外観だけではもちろんありません。使っていく上でも違いがあります。

コンロなど、火力に大きな差がある

よく誤解されるのは、都市ガスとプロパンガスでガスそのものの火力に違いがあるのでは、ということです。中華料理店やとんかつ屋など強い火力を必要とする店がプロパンガスを使っていることからくるようです。 正確に言えば、プロパンガスは確かに都市ガスより熱量は高いのですが、火力は熱量ではなく使用するコンロの性能によって決まります。同じ性能のコンロを使っていれば、都市ガスでもプロパンガスでも火力に変わりはありません。 ただし、都市ガスとプロパンガスのコンロはそれぞれ専用に作られており、互換性はありません。上に挙げたような店では、家庭では使うことが稀な大火力のコンロ(バーナー)をプロパンガスで使っているのです。

災害時の復旧速度に差がある

あまり考えたくないことですが、大災害が起きてガスの供給がストップした場合、復旧には一般的に都市ガスのほうが遅くなります。これはパイプで繋がれている範囲が広いため、安全確認に時間がかかるためです。 プロパンガスが、各家庭内の配管の安全が確認できれば使用が再開できる点と大きく異なります。東日本大震災の例では、被災三県におけるプロパンガス供給の全面復旧は4月21日、都市ガスの全面復旧は5月3日と10日以上の差がありました。

料金形態が違う

プロパンガスと都市ガスでは、料金の設定が大きくことなります。まず前提として覚えておかなくてはならないのは、都市ガスの料金は電気や水道と同じ公共料金なので、決定や変更には政府や自治体の許可が必要だと言うことです。 これに対して、プロパンガスは基本的に私営企業の自由料金です。価格はガス会社側が自由に決められるので、地域が違えばもちろん、同じ地域でもガス会社毎に値段が違うことが生まれてきます。 さらに同じガス会社でも、たとえば大口顧客(先に挙げた中華料理店などガスを大量に使う契約者)にはより割安な料金設定を用意することもできるわけです。 プロパンガスの料金は基本料金と従量料金の積み上げといった形で請求されるのが普通です。賃貸物件などでガス会社が指定されている場合には仕方ありませんが、別のガス会社という選択肢がある場合は、比較してみると思わぬ違いがあることもあります。いちど請求内容を確認してみてはどうでしょうか。

プロパンと都市ガスの料金の違い

プロパンの料金は都市ガスの約1.7倍

実はプロパンの料金は都市ガスと比べるとかなり設定されています。プロパンガスの料金は全国平均で、基本料が2,000円前後、1m3当たりの従量単価が500円前後となっています。 たとえば1か月間で20m3のガスを使用した場合、ガス代は、 {(2,000 + 500)× 20} × 1.08= 12,960(円・消費税込) という計算になります。 一方都市ガスは、基本料金900円前後、従量単価300円前後です。同じ使用量の条件で計算すると、 {(900 + 300)× 20} × 1.08 = 7,452(円・消費税込) になります。 12,960÷7,452=約1.74 なんとプロパンガスは全国平均で都市ガスより1.7倍も高いのです。 プロパンガスの料金についてはこちらもご確認ください。

配管工事費は一旦、業者が負担

プロパンガスの料金が高い原因はいくつかあります。 まず、初期費用を安くするために新規配管の場合、工事費を一旦業者が負担し、月額料金に乗せて回収していることです。この場合、工事費が回収された後や、すでに配管が済んでいる住戸に入居した場合は料金が低くなって然るべきですが、そうしない悪質な業者もいるようです。 もうひとつの理由は、上記のようなことも含め、業者が自由に料金を決められることが挙げられます。

都市ガスは基本料も安い

都市ガスは、その逆のことが言えます。基本料が安く抑えられ、とくに20m3まで、と言ったように使用量が少ないほど安い基本料金が適用されるようになっています。 都市ガスの料金についてはこちらもご確認ください。

配管工事費は自己負担

工事費に関してもプロパンガスとは逆で、最初に行う配管工事が自己負担となります。新築で一戸建てを建てる場合などはこれに当たります。そう考えていくと、単身でガスの使用量が少ないことが予想される人が賃貸で住まいを借りる場合は、都市ガスの配管が済んでいる物件を探すのが賢いやり方と言えるかもしれません。

プロパンから都市ガスへの切り替え

費用はおおよそ10~20万円

このように比較してくると、長い目で見れば都市ガスのほうが経済的で、現状のプロパンガス使用を都市ガスに切り替えたい、といった要望も出てくると思われます。 一般論で言えば、変更は可能で、掛かる費用は約10~20万円前後となります。都市ガスに替えると機器も変えなくてはならないため、その購入費や交換費用を含んだ金額です。工事に必要な費用は、都市ガスの本管が通っている道路と家屋の距離などによって変わってきます。

配管が無い場合は、変更不可

近くの道路まで都市ガスの本管が来ていない場合、またマンションなどで都市ガス用の配管に変更することが不可能な場合には、プロパンガスからの変更はできません。

まとめ

プロパンガスと都市ガスのさまざまな違いがわかったでしょうか。全国的には、プロパンが減り都市ガスが増えている流れは変わりませんが、現在プロパンガスを使用している場合は、まず毎月いくら払っているのかきちんと把握することがより賢い使用法への第一歩と言えるでしょう。 ガス代を節約したいと考えている方には、こちらの記事がおすすめです。

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