対岸の火事の意味とは?類語や対義語・使い方の例文や英訳した言い方も
対岸の火事とはよく聞く言葉ですが、どのような意味があるのでしょうか。この記事では、例文をもとに使い方を見ていきます。また合わせて、対岸の火事の類語や対義語についても確認していきます。この機会に、対岸の火事という言葉を自分のものにしましょう。
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。
目次
対岸の火事の意味とは?他山の石との違いも
対岸(反対の岸)の火事の意味は自分に害がないこと
対岸の火事とは、自分には害がないという意味です。対岸の火事とは、そもそも自分が住んでいる家とは反対の岸にある家で起こっている火事のことです。よほどのことがない限り、対岸で起きた火事の火の粉が、自分の家に降りかかってくることはないでしょう。
また自分に害がないために、対岸の火事に対してはほとんど無関心な心理状態になるでしょう。対岸の火事とは、さらにかみ砕くと、自分に対して被害が降りかかってこないということが分かっているために無関心な状態ともいうことが出来ます。
他山の石との違いは自分に関係のあることと見なしているかどうか
他山の石との違いは自分に関係のあることと見なしているかどうかということです。他山の石とは、よそでの出来事が自分の能力などを高める良い材料になるという意味です。例えば、他の部署の先輩が取り返しのつかない失敗をしたとします。大抵の方は「自分でなくて良かった」と一安心するでしょう。
このように他人事として捉えるのが「対岸の火事」です。しかし「自分が今度は同じようなミスを犯してしまうかもしれないので気を付けなければいけない」という風に、自分のミス防止に繋げることが「他山の石」という意味になります。最初は分かりにくいかもしれませんが、違いについて理解をしておきましょう。
対岸の火事の類語5選
対岸の火事の類語①他人事
対岸の火事の類語1つ目は「他人事」です。「たにんごと」ではなく「ひとごと」と読みます。この類義語の使い方の例文は、「他人事なので、私には全く害がない」ということです。言い換えると、ある物事に対して全く当事者意識がないという意味で「他人事」という言葉は使われます。
「本当に他人事としか思ってないよね」という風に言われると、冷たい印象を相手に与えてしまっているので、今一度自分の言動を振り返ってみるようにしてみましょう。かと言って、何事に対しても当事者意識を持つのは無理なことです。少し反省したら、後はあまり気にしないようにしましょう。
対岸の火事の類語②傍観すること
対岸の火事の類語2つ目は「傍観すること」です。対岸の火事の類語である「傍観」とは「傍らで観ること」です。つまり当事者として物事を見るのではなく、あくまで第三者として物事を眺めるという意味なのです。使い方例文としては、「傍観者の立場としてストーリーを説明していく」ということです。
「第三者的な立場でストーリーを説明していく」という意味になります。小説などでもよくある書き方です。傍観者が多ければ多いほど、当事者意識というのは芽生えてこないものです。
対岸の火事の類語③見て見ぬふりをする
対岸の火事の類語3つ目は「見て見ぬふりをする」ことです。ある問題が発生したとしても、見て見ぬふりをすれば自分に火の粉が降りかかってこないことも多くあるものです。当事者であれば、見て見ぬふりは通用しません。見て見ぬふりをすれば、無責任な人間であると捉えられてしまうので気を付けましょう。
何か自分に反省すべき点があるのであれば逃げるのではなく、その物事を対処しようと努力するようにしましょう。そうすることで、職場でも着々と信頼を築いていけることでしょう。世渡り上手になるためには、場合に応じて「見て見ぬふり」をすることも必要なのです。
対岸の火事の類語④等閑視する
対岸の火事の類語4つ目は「等閑視する」です。対岸の火事の類語である「等閑視」とは「物事をおざなりにすること」と「注意を払わずに、ないがしろにすること」です。自分に害が及んでこないために、注意を払っていないということなのです。もちろん悪いことばかりでなく、生きていく上で等閑視することは必要です。
対岸の火事の類語⑤山門から喧嘩見る
対岸の火事の類語5つ目は「山門から喧嘩見る」です。「山門」とは若い方に馴染みがないかもしれませんが「寺院の門」という意味です。安全な場所から喧嘩を見るという意味になります。「高みの見物」と言ったほうが馴染みのある言葉でしょうか。少し分かりにくいですが、対岸の火事の類語なので覚えておきましょう。
関連記事に「忖度(そんたく)」の意味が紹介されています。「忖度」という言葉は、昨年とても話題になった言葉のひとつです。使い方例文も10個合わせて確認するので、使い方もきちんと確認することが出来ます。興味のある方は、ぜひとも合わせてご覧になってみてはいかがでしょうか。
対岸の火事の対義語5選
対岸の火事の対義語①隣の火事
対岸の火事の対義語1つ目は「隣の火事」です。対岸の火事とは、自分の家とは向こう側の岸で起きている火事のことです。対岸にある家で火事が起きていても、ほぼ自分の家には燃え移ることはないでしょう。しかし、隣の火事となると話は変わってきます。
風が吹けば自分の家に燃え移ってくる可能性は十分にあります。「隣の家で火事が起きた!」となれば、慌てて自分の家から飛び出すことでしょう。このように「隣の火事」と「対岸の火事」は全く逆の意味を持つ対義語なのです。文字面は似ていますが、間違えないように気を付けましょう。
対岸の火事の対義語②明日は我が身
対岸の火事の対義語2つ目は「明日は我が身」です。対岸の火事の対義語である「明日は我が身」とは、明日は自分の身にふりかかることかもしれないので他人事として考えてはいけないという意味です。避けられないことではありますが、大なり小なり毎日誰かに不幸はふりかかってきています。
そのため不幸がいつ自分に牙をむくのかということは、予測することができません。あまりに人の不幸に対して鈍感だと「明日は我が身と思っておいた方が良いよ」と言う風に諭されることもあるでしょう。
対岸の火事の対義語③お節介
対岸の火事の対義語3つ目は「お節介」です。対岸の火事とは、自分事とは考えずに見て見ぬふりをするというニュアンスがあります。しかし、お節介は当事者でないにも関わらず、物事に首を突っ込んでいくというニュアンスが含まれています。当事者からは、鬱陶しがられるくらいに世話を焼くという意味として使われます。
対岸の火事の対義語④差出口
対岸の火事の対義語4つ目は「差出口」です。「差し出がましいことかもしれませんが」という言葉遣いを聞いたことはありませんか。「差出口」とは、「差し出がましくも口を挟む」という言葉から来ている言葉です。部外者であるものの、物事に対してあれこれと口を出すという意味です。助けにも害悪にもなりえます。
対岸の火事の対義語⑤手出し
対岸の火事の対義語5つ目は「手出し」です。「余計な手出しは無用です!」というセリフを大河ドラマや時代劇で聞いたことはないでしょうか。「手出し」とは「手助けをすること」というのが本来の意味です。しかし、現代ではどちらかというと無用な助けというようなニュアンスで使われていることが多いです。
対岸の火事の使い方の例文3選
対岸の火事の使い方の例文①私たちにとっては対岸の火事である
対岸の火事の使い方の例文1つ目は「私たちにとっては対岸の火事である」です。この使い方は「私たちにとっては関係のないことである」という意味になります。ただ当事者の前では、こういった発言は慎んでおいた方が良いでしょう。余計なショックを与えてしまう可能性があります。
例えば、災害に遭った方の話を聞いた時に「私たちにとっては対岸の火事なので想像できません。大変そうですね」などといった発言は間違ってもしてはいけません。逆の立場で同じことを言われたら、きっと腹が立ったり悲しくなることが想像できるでしょう。
対岸の火事の使い方の例文②対岸の火事ではないので気を付けましょう
対岸の火事の使い方の例文2つ目は「対岸の火事ではないので気を付けましょう」です。おそらく「交通事故に遭って死ぬかもしれない」と常に思いながら外を歩いている人はそう多くはいないでしょう。現に、歩きスマホなどをしている人が多く見受けられます。「歩きスマホ注意!」というポスターがあるにも関わらずです。
それでもなおスマホを歩きながら触るという使い方をする方は、事故の発生が「自分とは関係のないことである」と思っているからではないでしょうか。「対岸の火事ではないので気を付けましょう」という使い方は「明日は我が身と思って気を付けましょう」という意味なのです。
対岸の火事の使い方の例文③レベルが違いすぎて対岸の火事の出来事である
対岸の火事の使い方の例文3つ目は「レベルが違いすぎて対岸の火事の出来事である」です。「自分が属しているグループよりも更に上のところで起こっている物事であるために、当事者意識が芽生えない」という意味です。現代日本でも、この兆候を垣間見ることができます。若者の選挙離れはその代表と言えるでしょう。
関連記事に「過渡期の意味や類義語」を紹介している記事があります。「過渡期」という言葉の意味を、正確に理解できていますでしょうか。転換期との違いも丁寧に説明がしてあるので、興味のある方はぜひともご覧になってみてはいかがでしょうか。
対岸の火事を英訳すると?
対岸の火事の英訳①Itisnotrelatedtome.
対岸の火事の英訳1つ目は「It is not related to me.」です。直訳すると「それは私には関係のないことである」という意味になります。日本語の「対岸の火事」と比べてみると、英語の方がよりダイレクトな表現をしています。きつく聞こえる表現はマイルドにするという日本語の特徴を表しています。
対岸の火事の英訳②Noneofmyjob.
対岸の火事の英訳2つ目は「None of my business.」です。日本語に直訳すると「私の仕事ではない」という意味です。かみ砕くと「私とは無関係のことである」という意味に解釈することができます。似たような表現で「None of your business.」とありますが区別しましょう。
「None of your business.」とは「あなたには関係のないことです」という意味です。他人の事情について、首を突っ込みすぎてくる他人を戒める時に使うと効果的です。はっきりと言わないと身を引かない方もいるので、場合に応じては使うことも必要になってきます。
対岸の火事の意味や使い方をしっかりと押さえましょう
いかがでしたでしょうか。今回は「対岸の火事」の意味や使い方についてご紹介してきました。「対岸の火事」という言葉を初めて聞いたという方も、言葉の意味をきちんとかみ砕いて理解すればすぐに覚えられることでしょう。対義語として「隣の火事」もセットで覚えておくと、更に忘れにくくなるはずです。
「対岸の火事」は日常でもよく使われる比喩的表現のひとつです。おそらく初めてその言葉だけ聞いて、意味を完全に咀嚼することは困難かもしれませんので、この機会にしっかりと押さえておきましょう。文脈から判断できるかもしれませんが、事前知識があると安心できるものです。
商品やサービスを紹介する記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。