待機電力を節約!洗濯機・ドライヤー等の家電のコンセントは抜くべき?

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「待機電力」という言葉をよく聞く、という人は多いのではないでしょうか。電気代のムダに繋がっているという捉え方が多いようです。そもそもなぜ待機電力というものが生まれたのか、不便さを感じないでどのくらい節約することができるのか。まずは知ることから始めましょう。

そもそも待機電力って何?

一般財団法人・省エネルギーセンターの平成25年4月調査「平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業調査(待機時消費電力調査)」によると、待機時消費電力とは
機器が非使用状態,若しくは何らかの入力(命令指示)待ちの時に定常的に消費している電力
を指す、と定義されています。つまり、本来の目的で使用を開始する前に、電源が繋がっていることで使用される電力ということになります。

家電不使用時も電気を使っている

待機電力は、いったいどのくらい使われているのでしょうか。少し前のデータですが、同じ省エネルギーセンターの平成20年調査によると、家庭の年間平均電力消費量4,734kWhのうち、およそ6%の285kWhを待機電力が占めているとされています。約16分の1です。 では、家電機器などの種別で待機電力を見てみましょう。使用電力に対する待機電力の割合が高いトップ3は、ガス温水器28%、エアコン・固定電話機が並んで9%となっています。それにHDD内蔵DVDプレーヤー8%、温水洗浄便座6%が続きます。一般に待機電力がよく話題になるテレビは3%とそれほど高くはありません。 では、待機電力全体における内訳という目で見ると、やはりトップは、給湯機器28%で、以下映像・音響機器25%、情報・通信機器17%と続いています。

最新機器ほど待機電力は少ない


これらの機器が待機電力を常時使っている理由は、
  • 時計やメモリーなどの機能を維持するため
  • リモコン操作に即応するため
  • 機器自体の機能チェックのため(携帯電話ACアダプターなど)
に分けられます。 なお最近は節電マインドにメーカーも敏感になって対応しているため、最新のモデルほど待機電力は少ない設計になっていると言えます。上記の調査でも、回数を重ねるごとに待機電力の総量は減少しており、家庭で所有している機器がすべてが最新機器に置き換わった場合には、待機時消費電力量は173kWh/年、現在の6割に減少すると推定されています。

家電ジャンル別の待機電力

それでは、各ジャンルの家電機器がどのくらい待機電力を消費しているのか、もう少し詳しく見ていきましょう。

テレビ・オーディオなど音響関連

58.8kWhが年に使われています。HDD内蔵DVDプレーヤーでは、録画ボタンを押すと瞬時に録画が開始できるようスタンバイするために待機電力が使われています。主電源をオフにするだけで、30.1kWhまで節減することが可能です。非視聴・録画時にコンセントからプラグを抜くと18.7kWhまで下げられますが、時計機能などがリセットされてしまいます。

パソコン周辺機器・通信機器


年間39.2kWhが消費されています。プリンターでは、主電源を通常時オフにしているだけで、年間3.32kWhから0.47 kWhまで減らすことができます(2010~2012年製造の機種)。

洗濯機・電子レンジなど家事家電

このカテゴリーは使用する時のみ通電することで支障が少ないため、待機電力は年間16.3kWhと少なめになっています。したがって、非使用時にいちいち電源をプラグを抜くまでのことはないと言えそうです。

ガス・石油式給湯機器

上記でも見たように、大きな待機電力を使用しているのが、ガス・石油式の給湯機器です。年間56.8kWhが消費されています。湯を沸かすこと自体はもちろんガスや石油でやるのですが、常時働いている「温度調節・測定」機能に電気が使われているためです。節約するためには、使っていない時にリモコンの電源をOFFにすることで効果があがります。

エアコンやストーブなど空調機器

年間24.1kWhが待機電力消費量となります。電源プラグを抜くと節電になるので、春秋などの長く使用しない期間にはコンセントから抜いておきましょう。 ただし、冬は注意が必要です。エアコンには心臓部のコンプレッサー(圧縮機)内に潤滑オイルが入っていて、低温期にはオイルの粘度が高くなり潤滑機能が下がることを防ぐために、電気で温めているからです。電源コンセントを抜くとこの機能が止まるため、潤滑が上手に行われなくなりコンプレッサーの磨耗が進むため、結果的に機器の寿命を短くすることに繋がります。

ハンディ掃除機・スマホなどの充電器

充電式のハンディ掃除機、スマホなどの充電器は、コンセントに差しっぱなしにしていると確かに通電したままとなり、待機電力が消費されます。けれどもその量は他の家電に比較するとかなり少なく、頻繁に抜き差しすることのデメリット(下記参照)と照らし合わせると、それほど神経質にならなくてもよいと言えるかもしれません。

その他(温水便座・ドライヤーなど)

かつて温水・暖房便座と言えば待機電力の「悪の権化」のように言われていた時期がありましたが、現在では各メーカーがむしろ節電を競うようになっています。 代表的な例が、使用時に便座とシャワーを瞬時に温める「W瞬間方式」の温水便座です。これならば、待機電力はゼロということになります。またドライヤー、電気ストーブなど、スイッチを入れて初めて発熱回路に通電する家電には待機電力はありません。

待機電力をカットする方法

コンセントからプラグを抜く

待機電力を使わなくする簡単な方法は、コンセントから家電機器のプラグを抜くことです。特に長期間使わない機器は、電源コードを抜いておくことで、長持ちに繋がる場合もあります。

スイッチ付きタップが便利

こまめに多くのプラグを抜くのが面倒、という場合は、スイッチ式の集合タップが便利です。集合タップを家電機器とコンセントの間に入れることで、タップは繋ぎっぱなしでも、スイッチのON/OFFでプラグを抜いたり入れたりするのと同じことになるのです。抜き差しがしにくい場所にコンセントがある場合にも便利です。

待機電力を節約する際の注意点

待機電力を節約しようとして、思わぬトラブルに見舞われる可能性があります。最後に、注意すべき点についてお伝えしておきましょう。

コンセントが傷むことがある

コンセントからプラグを頻繁に抜き差しすると、物理的に傷む可能性があります。コンセントには、プラグの差し込み部分を挟む力が掛かっているので、あまり頻繁に抜き差しすると、摩耗したり挟む力が衰えたりして、接触不良が起きる場合がないとは言えません。

データが消えることがある

プラグを抜いて電源を完全に切ってしまうと、時計機能が内蔵されている家電ではリセット(初期化)されてしまいます。またタイマーや、ビデオの予約録画など、設定したデータが消えてしまう可能性があります。

起動に時間がかかることがある

パソコンなどの情報機器では、電源を一度切ると起動する際に時間がかかりストレスが溜まるだけでなく、却って電気代を食うという可能性もあります。こうした場合はスリープ機能を上手に使うなど、電源を切るべき場合とそうでない場合の使い分けをするのがよいと言えるでしょう。 いずれにしても、待機電力は、家電の種類によっては本来の機能を発揮するために必要性が高いものもあるので、それぞれの機器の特性にあった節電方法を考えるのが賢いということができます。

まとめ

待機電力は、節電のキーワードであることは確かです。現在は各メーカーともできる限り待機電力を少なくする技術開発をしているので、老朽化した待機電力の大きい家電を使い続けるよりは、思い切って買い替えるという選択肢もあります。まずは、ムダに待機電力を使っている部分がないか、家庭内をチェックしてみるのはいかがでしょうか。

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