土地にかかる相続税の評価方法は?小規模宅地の特例は条件に注意

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相続が発生した際、金銭等の金融財産以外に土地や建物といった不動産を相続するケースも多いでしょう。金融財産であればその価値を計るのは難しくはありませんが、土地や建物の評価額を知るにはどのようにしたら良いのでしょうか?この記事では、土地にかかる相続税や、節税に繋がる特例について説明します。

相続税の土地の評価方法

路線価方式

路線価方式というのは、国税庁によって定められた「路線価」という土地の値段を参考にして土地の評価額を計る方法です。路線価方式では、「正面路線価✕奥行価格補正率✕土地の面積」にて評価額を求めることができ、一般的に売買取引価格の70〜80%なります。

倍率方式

路線価が設定されているのは主要市街地の道路のみになるため、路線価が設定されていない土地については倍率方式で評価額を求めることになります。倍率方式では「固定資産税評価額✕倍率」にて土地の評価額を求めることができるため、計算自体はそれほど難しくはありません。固定資産評価額は市区町村役場等で確認することができ、倍率は国税庁のHP等で調べることが可能です。

家屋など建物の評価方法は?

固定資産税評価額と同額

土地に建っている建物の評価額は固定資産税評価額と同じ額になります。そのため、倍率方式で土地の評価額を求めている場合には改めて計算をする必要はありません。しかし、土地の評価額を路線価方式で計算している場合は、固定資産税評価額を確認する必要があるでしょう。

固定資産税の通知書で確認可能

固定資産税評価額は毎年4月頃に居住している地域の役場から通知書が送られてくるため、そちらで確認することも可能です。しかし、もし手元にないという場合は同じく役場から固定資産税評価証明書を取り寄せることで改めて確認することが可能です。

建築途中の建物の扱い

建築途中の建物の評価額は、費用現価に70%を掛けることで求めることができます。費用原価というのは現時点で建築中の建物にかかった金額という意味になり、費用原価を求めるためには工事代金に進捗率を掛け算する必要があります。例えば、工事代金が2,000万円で進捗率が50%場合は、費用原価は「2,000万✕50%」の1,000万円となります。

小規模宅地の特例とは

自宅の土地の相続税を大幅に減額

小規模宅地の特例という制度を使うことで、自分の土地の相続税を大幅に減額することができます。そちらを利用することができれば、相続税を計算する際に330㎡までの部分について評価を80%減することが可能です。評価額が小さくなれば相続税も安くなるため、節税に繋がるでしょう。

配偶者が相続した場合の条件

小規模宅地の特例制度を利用するためには、その土地を誰が相続したかという点が重要になります。該当する土地を被相続者の配偶者が相続した場合は、無条件で小規模宅地の特例制度を利用することが可能です。この制度は、被相続人と生計と共にしていた配偶者や親族が被相続人の逝去後も同じ家に住むのに多額の相続税が発生するのは問題があるという趣旨で作られています。

同居の親族が相続した場合の条件

非相続人の配偶者以外の同居の親族が相続した場合も特例を利用することができます。しかし、その場合は相続税の申告期限までに土地の所有と居住を継続することが条件となるため、その点には注意が必要です。なお、申告期限は相続開始の翌日から10ヶ月以内となり、小規模宅地の特例を利用する場合はその期間は該当する土地を売却することはできません。

同居していない親族が相続した場合の条件

被相続人に配偶者も同居している親族(相続人)もいない場合、同居していない親族が土地を相続した際にも本特例を使うことができます。その際の条件としては、相続開始の直前3年以内に自身が所有する持ち家に住んだことがないこと。そして、相続税の申告期限まで該当の土地を所有することが挙げられます。 一例としては、子が仕事の都合等で遠方に住んでいるという例が挙げられるでしょう。その際の注意点としては、子の配偶者が所有する持ち家に住んでいる場合でも本特例は使えないという点です。

二世帯住宅の注意点

二世帯住宅の場合でも小規模宅地の特例を使用することが可能です。しかし、その際に注意したいこととしては、区分所有による評価額の増加が挙げられます。二世帯住宅を購入する際、親と子で土地を区分所有するケースがありますが、その場合は親が所有している部分にのみ特例が適用されるという形になります。

まとめ

小規模宅地の特例を使うことで相続する土地の評価額を下げ、ひいては相続税を安くすることが可能です。しかし、小規模宅地の特例は少々複雑な面もあるため、自身がその要件に該当するかどうかは専門家に相談しながら厳密に判断した方が良いでしょう。条件一つで土地の評価額が大きく変わることになります。

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